SCSI ターゲットドライバで説明しているように、DDI/DKI では、SCSI デバイスへのソフトウェアインタフェースが次の大きな 2 つの部分に分割されています。
ターゲットデバイスおよびドライバ
ホストバスアダプタデバイスおよびドライバ
ターゲットデバイスは、ディスクやテープドライブなどの SCSI バス上のデバイスを指します。ターゲットドライバは、デバイスドライバとしてインストールされるソフトウェアコンポーネントを指します。SCSI バス上の各ターゲットデバイスは、ターゲットドライバの 1 つのインスタンスで制御されます。
ホストバスアダプタデバイスは、SBus や PCI SCSI アダプタカードなどの HBA ハードウェアのことです。ホストバスアダプタドライバは、デバイスドライバとしてインストールされるソフトウェアコンポーネントのことです。たとえば、SPARC システム上の esp ドライバ、x86 システム上の ncrs ドライバ、両方のアーキテクチャーで動作する isp ドライバなどがあります。HBA ドライバのインスタンスは、システムに構成されているそれぞれのホストバスアダプタデバイスを制御します。
SCSA (Sun Common SCSI Architecture) は、ターゲットコンポーネントと HBA コンポーネント間のインタフェースを定義します。
ホストバスアダプタドライバは、次のタスクを実行します。
ホストバスアダプタハードウェアの管理
SCSI ターゲットドライバからの SCSI コマンドの受け入れ
指定された SCSI ターゲットデバイスへのそれらのコマンドのトランスポート
コマンドによって要求されるすべてのデータ転送の実行
ステータスの収集
自動要求検知の処理 (オプション)
ターゲットドライバへのコマンドの完了または失敗の通知