P2Vユーティリティによって、コンピュータ上のオペレーティング・システムおよびアプリケーション・ソフトウェアをOracle VMハードウェア仮想化ゲスト・イメージに変換できます。 P2Vユーティリティは、Oracle VM ServerのISOイメージに含まれています。
変換するホスト・オペレーティング・システムは、Oracle VMによってゲスト・オペレーティング・システムとしてサポートされている必要があります。 サポートされているゲスト・オペレーティング・システムのリストについては、『Oracle VMリリース・ノート』を参照してください。
ホスト・コンピュータには、PAE(物理アドレス拡張)をサポートするCPUが必要です。
Oracle VMリリース3.4に含まれるP2Vユーティリティは、64ビット・オペレーティング・システムにのみ適用されます。
P2Vユーティリティは、対話形式で実行するか、kickstart構成ファイルを使用して自動化プロセスとして実行することができます。
P2Vユーティリティを使用するには、ハードウェア仮想化ゲストに変換する物理コンピュータ上にあるOracle VM Server ISOから起動します。 P2Vユーティリティでは、次に仮想マシン構成ファイル(vm.cfg
)が作成され、コンピュータ上のディスクからRAW仮想ディスク・イメージが作成されます。
最初の4つの仮想ディスク・イメージは、元のディスク名を使用して、ゲスト上にIDEディスク(hda、hdb、hdcおよびhdd)として作成されます。 最大で7つの追加ディスク(sda、sdb、sdcなど)がSCSIデバイスとして作成されます。
vm.cfg
ファイルのディスク・エントリの例を次に示します。
disk = ['file:System-sda.img,hda,w', 'file:System-sdb.img,hdb,w', 'file:System-sdc.img,hdc,w', 'file:System-sdd.img,hdd,w', 'file:System-sde.img,sda,w', 'file:System-sdf.img,sdb,w', 'file:System-sdg.img,sdc,w', 'file:System-sdh.img,sdd,w', 'file:System-sdi.img,sde,w', 'file:System-sdj.img,sdf,w', 'file:System-sdk.img,sdg,w', ]
Oracle VM Managerでは、HVMドメイン・タイプの仮想マシンを、最大4つの仮想ディスクに制限します。 このケースでは、vm.cfg
ファイルに4つを超えるディスク・エントリがある場合、Oracle VM Managerは最初の4つの仮想ディスクのみをインポートします。
変換プロセスの最後に、P2Vユーティリティはvm.cfg
ファイルおよび仮想ディスク・ファイルをホストするWebサーバーを起動します。 こうすることで、ハードウェア仮想化ゲストを仮想マシン・テンプレートとしてOracle VM Managerにインポートできます。