このドキュメントでは主に、Solaris とほかのプラットフォームの間で異なっている OpenStack の情報を扱います。Solaris とほかのプラットフォームで同様に動作する機能、および Solaris とほかのプラットフォームで同様に実行される操作は、通常このドキュメントでは扱われません。
Chapter 2, 評価構成のインストールでは、OpenStack を評価するために単一の Solaris システムにすばやくインストールする方法について説明します。完全なインストールは統合アーカイブで配布され、構成の大部分は自動的に実行されます。
Chapter 3, マルチノード Havana OpenStack 構成での複数システムにまたがるインストールでは、OpenStack を 3 つの Solaris システム (コントローラノード、ネットワークノード、コンピュートノード) にインストールして構成する方法について説明します。
Chapter 5, 仮想マシンインスタンスの作成では、VM インスタンスの作成と使用に関する Solaris 固有の情報を提供します。テナントと関連ユーザーの作成などのタスクは、Solaris とほかのプラットフォームで同じなので、説明されていません。
この Oracle Solaris リリースの OpenStack の基になっている OpenStack に関する一般的な情報については、OpenStack のドキュメントサイトにある次のリソースおよびその他を参照してください。
OpenStack トレーニングガイド
エンドユーザーガイド (OpenStack コマンド行インタフェースチートシートを含む)
管理ユーザーガイド
コマンド行インタフェースリファレンス
構成リファレンス
クラウド管理者ガイド
Solaris の詳細については、Oracle Solaris 11.2 情報ライブラリを参照してください。Solaris の OpenStack の詳細については、OpenStack for Oracle Solaris 11 を参照してください。
OpenStack コミュニティーでは、異なる用語が同じ意味を持っていることがあります。たとえば、クラウドの仮想マシンは、サーバー、インスタンス、またはコンピュート VM と呼ばれることがあります。コンピュートやネットワークといった OpenStack の機能部分は、モジュール、コンポーネント、またはサービスと呼ばれることがあります。OpenStack では、プロジェクトとテナントは同じ意味で使われます。このドキュメントでは次の用語を使用します。
OpenStack サービス (Nova や Compute サービスなど)。
Solaris サービス (svc:/application/openstack/nova/nova-compute:default など)。「サービスを有効にします」などの句は、SMF サービスを指しています。
OpenStack サービスをホストするシステム。たとえば、コントローラノードは Keystone、Glance、および Horizon サービスをホストします。
Oracle Solaris ゾーンでは、プロジェクトは関連する作業に対するネットワーク規模の管理識別子です。ただし、このドキュメントでは、この用語を OpenStack の定義に従ってコンピュートモジュール内の論理的なユーザーグループという意味で使用します。プロジェクトは、割り当て制限と VM イメージへのアクセスを定義します。
クラウド内の仮想マシン。VM インスタンスは、ハードウェアサーバーのように使用できる、実行中の VM または一時停止中など既知の状態の VM です。
オペレーティングシステムを仮想化し、隔離されたセキュアなアプリケーション実行環境を提供する Oracle Solaris のテクノロジ。この用語は、仮想化された環境自体を指すこともあります。Oracle Solaris では、OpenStack のコンピュート仮想化はゾーンのテクノロジに基づいて構築されています。
OpenStack の用語の詳細は、http://docs.openstack.org/glossary/content/glossary.html を参照してください。