scconf_quorum_dev_quorum_server (1M)

名前

形式

scconf [-q quorum-options]

説明

Oracle Solaris Cluster には、定足数サーバーを定足数デバイスとして構成するオプションがあります。構成情報は、定足数デバイス全体で一意でなければならないデバイス名、定足数サーバーが動作するホストマシンのアドレス、および定足数サーバーが要求を待機するポート番号から構成されます。クラスタに複数の定足数デバイスが必要な場合、複数の定足数サーバーを構成するか、追加の定足数デバイス用のストレージデバイスを使用します。定足数サーバーは、クラスタごとに 1 つの定足数デバイスとしてのみ動作できます。

定足数サーバーを使用するようにクラスタを構成するには、すべてのクラスタノードからアクセス可能なマシンに、定足数サーバーソフトウェアをインストール、構成、および実行してください。このコマンドをクラスタノード上で実行するときには、定足数サーバー自身を構成および実行してください。定足数サーバーの構成については、clquorumserver(1CL) を参照してください。

オプション

定足数サーバータイプの定足数デバイスを構成するには、次のパラメータが必要です。サポートされている汎用オプションのリストについては、scconf(1M) を参照してください。

共有定足数デバイスを追加するには、このコマンドの add 形式を使用し、また、共有定足数デバイスを構成ファイルから削除するには、このコマンドの remove 形式を使用します。各種のクラスタ定足数の構成プロパティーや状態を変更するには、このコマンドの change 形式を使用します。クラスタ定足数構成を変更するには、次の定足数サーバー固有オプションを使用できます。

定足数サーバータイプの定足数デバイスの追加

定足数デバイスを追加する前に、次の準備を行います。

• 定足数サーバーが定足数サーバーホストマシン上で動作していることを確認してください。

• /etc/inet/hosts ファイル内に定足数サーバーのホスト名を入力する必要があります。

• 定足数サーバーホストのネットマスクを設定してください。

ホストファイルとネットマスクの要件については、Oracle Solaris Cluster 4.3 システム管理 にある定足数サーバー上の定足数デバイスの追加に関する手順を参照してください。定足数デバイスを追加したあと、パラメータは変更できなくなります。

# scconf -q -a name=devicename,type=quorum_server,qshost=qhost,port=portnumber

name=devicename

定足数サーバーの名前。この名前は、システムのすべての定足数デバイス間で一意でなければなりません。

type=quorum_server

作成するディスクデバイスグループのタイプを示します。定足数サーバータイプの定足数デバイスに対しては、このパラメータの値は quorum_server でなければなりません。

qhost=qhost

すべてのクラスタノードから到達でき、定足数サーバーが動作しているネットワーク上のマシンのホスト名。ホストの IPv4 または IPv6 構成に基づいて、このホスト名は、/etc/hosts ファイル、/etc/inet/ipnodes ファイル、あるいは、その両方にエントリを持つ必要があります。

port=portnumber

定足数サーバーが要求を待機するポート。

---

注 -  ホスト名を変更せずに、定足数サーバーのポート番号を変更する必要がある場合は、まず、定足数デバイスを削除し、ポート番号を変更し、ふたたび、定足数デバイスを追加します。

---

定足数サーバータイプの定足数デバイスの構成パラメータの変更

# scconf -c -q name=devicename,maintstate | reset

qshost や port などのその他のパラメータを変更する必要がある場合は、新しいパラメータを指定して新しい定足数デバイスを追加し、既存の定足数デバイスを取り外します。

定足数サーバータイプの定足数デバイスの削除

# scconf -q name=devicename

scconf コマンドによる定足数に関係した処理中に割り込みや失敗が発生した場合、クラスタ構成データベースの定足数の構成情報の一貫性が維持できなくなることがあります。このような場合は、前回と同じ scconf コマンドを再実行するか、scconf コマンドに reset オプションを指定して定足数情報をリセットしてください。

例

次の scconf コマンドは、ポート番号を 9000 に構成して、定足数サーバータイプの定足数デバイスを追加します。

# scconf -q -a name=qd1,type=quorum_server,qshost=scclient1,port=9000

次の scconf コマンドは、qd1 という名前の定足数サーバータイプの定足数デバイスを削除します。

# scconf -r -q name=qd1

属性

次の属性については、attributes(5) を参照してください。

関連項目

Intro(1CL), clquorum(1CL), clquorumserver(1CL), cluster(1CL), scconf(1M), gateways(4), hosts(4)