scha_resourcegroup_get -O optag -G group [-Z zonecluster] [args]
scha_resourcegroup_get コマンドは、クラスタの Resource Group Manager (RGM) の制御下にあるリソースグループの情報にアクセスします。
このコマンドは、リソースタイプに対するコールバックメソッドのシェルスクリプト実装で使用するためのものです。このようなリソースタイプは、クラスタの RGM によって制御されるサービスを表しています。このコマンドは、scha_resourcegroup_get() C 関数と同じ情報を提供します。詳細は、scha_resourcegroup_open(3HA) のマニュアルページを参照してください。
情報は、このコマンドによって、scha_cmds(1HA) で説明されている書式付き文字列で標準出力 (stdout) に生成されます。各行に単一または複数の文字列が出力されます。スクリプトでさらに使用するために、この出力をシェル変数に格納し、シェル機能または awk(1) を使用して解析できます。
このコマンドを使用するには solaris.cluster.resource.read の役割に基づくアクセス制御 (RBAC) が必要です。rbac(5) を参照してください。
さらにこのコマンドを使用するにあたっては、Oracle Solaris Cluster コマンド権プロファイルを割り当てておく必要があります。認証されたユーザーは、pfsh(1)、pfcsh(1)、または pfksh(1) プロファイルシェルから、Oracle Solaris Cluster の特権コマンドをコマンド行で実行できます。プロファイルシェルは、Oracle Solaris Cluster コマンド権プロファイルに割り当てられた Oracle Solaris Cluster の特権コマンドへのアクセスを可能にする特別なシェルです。プロファイルシェルは、su(1M) を実行して役割を引き受けると起動されます。pfexec(1) を使用しても、Oracle Solaris Cluster の特権コマンドを実行できます。
次のオプションがサポートされています。
リソースグループの名前。
アクセスする情報を指定します。指定した optag によっては、情報を取得するクラスタノードまたはゾーンを示すオペランドを追加する必要があります。
次の optag 値は、対応するリソースグループのプロパティーを取得します。リソースグループの名前付きプロパティー値が生成されます。RG_STATE プロパティーは、コマンドの実行元である特定のノード上の値を示します。
ALL_LOAD_FACTORS ALL_LOAD_FACTOR_NAMES AUTO_START_ON_NEW_CLUSTER DESIRED_PRIMARIES FAILBACK GLOBAL_RESOURCES_USED IMPLICIT_NETWORK_DEPENDENCIES LOAD_FACTOR MAXIMUM_PRIMARIES NODELIST PATHPREFIX PINGPONG_INTERVAL PREEMPTION_MODE PRIORITY RESOURCE_LIST RG_AFFINITIES RG_DEPENDENCIES RG_DESCRIPTION RG_IS_FROZEN RG_MODE RG_PROJECT_NAME RG_SLM_TYPE RG_SLM_PSET_TYPE RG_SLM_CPU RG_SLM_CPU_MIN RG_STATE RG_STATE_NODE RG_SYSTEM SUSPEND_AUTOMATIC_RECOVERY TARGET_NODES
リソースグループが存在し、操作するクラスタを指定します。このオプションは、コマンドが大域ゾーンで実行されるものの、指定されたゾーンクラスタで動作する必要がある場合に使用します。ゾーンクラスタ内で、異なるゾーンクラスタにアクセスするために使用することはできません。
クエリーが zoneclustername という名前のゾーンクラスタで実行されるように指定します。
–Z オプションを省略すると、コマンドが実行されるクラスタでクエリーが実行されます。
グローバルクラスタのリソースグループ状態など、ゾーン別のプロパティー値をクエリーするには、–Z オプションは使用しないでください。代わりに、クエリータグのゾーン別の書式を使用します。たとえば、RG_STATE の代わりに RG_STATE_NODE を使用し、nodename:zonename という書式の追加のコマンド行の引数を使用します。
次のスクリプトには、必要なリソースグループ名を示す引数 –G が渡されます。次に、リソースグループ内のリソースのリストを取得するために scha_resourcegroup_get コマンドが使用されています。
#!/bin/sh
while getopts G: opt
do
case $opt in
G) group="$OPTARG";;
esac
done
resource_list=`scha_resourcegroup_get -O Resource_list -G $group`
for resource in $resource_list
do
printf "Group: %s contains resource: %s\n" "$group" "$resource"
done
使用例 2 scha_resourcegroup_get コマンドを使用して、リソースグループのすべての負荷係数をクエリーする
rg1 と呼ばれるリソースグループに関するすべての負荷係数を表示するには、次のコマンドを使用します。
# scha_resourcegroup_get -O ALL_LOAD_FACTORS -G rg1 factor1=50 factor2=1 factor3=0使用例 3 scha_resourcegroup_get コマンドを使用して、リソースグループに定義されているすべての負荷係数名を一覧表示する
rg1 と呼ばれるリソースグループに関する定義済みのすべての負荷係数のリストを取得するには、次のコマンドを使用します。
# scha_resourcegroup_get -O ALL_LOAD_FACTOR_NAMES -G rg1 factor1 factor2 factor3使用例 4 scha_resourcegroup_get コマンドを使用して、リソースグループの特定の負荷係数をクエリーする
rg1 と呼ばれるリソースグループに関する定義済みの特定の負荷係数を表示するには、次のコマンドを使用します。
# scha_resourcegroup_get -O LOAD_FACTOR -G rg1 factor1 50使用例 5 scha_resourcegroup_get コマンドを使用して、リソースグループの優先順位をクエリーする
rg1 と呼ばれるリソースグループに対して設定されている優先順位を表示するには、次のコマンドを使用します。
# scha_resourcegroup_get -O PRIORITY -G rg1 501使用例 6 scha_resourcegroup_get コマンドを使用して、リソースグループのプリエンプションモードをクエリーする
rg1 と呼ばれるリソースグループに対して設定されているプリエンプションモードを表示するには、次のコマンドを使用します。
# scha_resourcegroup_get -O PREEMPTION_MODE -G rg1 Has_Cost
次の終了ステータスコードが返されます。
コマンドは正常に完了しました。
エラーが発生しました。
障害エラーコードは、scha_calls(3HA) で説明されています。
次の属性については、attributes(5) を参照してください。
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awk(1), clnode(1CL), scha_cmds(1HA), scha_calls(3HA), scha_resource_open(3HA), scha_resourcegroup_open(3HA), attributes(5), rg_properties(5), rbac(5)