Oracle Solaris Cluster リファレンスマニュアル

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更新: 2015 年 9 月
 
 

scds_hasp_check (3HA)

名前

scds_hasp_check - リソースによって使用されるSUNW.HAStoragePlusリソースに関するステータス情報の取得

形式

cc [flags…] –I /usr/cluster/include file –L /usr/cluster/lib 
     –l dsdev#include <rgm/libdsdev.h>
     scha_err_t scds_hasp_check(scds_handle_t handle, 
     scds_hasp_status_t *hasp_status);

説明

scds_hasp_check()() 関数は、リソースによって使用される SUNW.HAStoragePlus リソースに関するステータス情報を取得します。この情報は、リソースの依存先であるすべての SUNW.HAStoragePlus リソースの状態(オンラインまたはその他) から取得されます。この状態は、リソースに対して定義されている Resource_dependenciesResource_dependencies_weakResource_dependencies_restart、または Resource_dependencies_offline_restart プロパティーを使用して取得されます。

SUNW.HAStoragePlus リソースの FileSystemMountPoints プロパティーが空でないときは、FileSystemMountPoints プロパティーにリストされているすべてのファイルシステムが特定のノードに現在マウントされている場合に限り、scds_hasp_check()() 関数はそのリソースがそのノード上でオンラインであるとみなします。グローバルにマウントされているファイルシステムは、SUNW.HAStoragePlus リソースがオフラインのノードにマウントされる場合があります。SUNW.HAStoragePlus リソースが特定のノード上でオンラインであるとみなされるためには、FileSystemMountPoints のすべてが、ローカルにマウントされていてもグローバルにマウントされていても、そのノードにマウントされていなければなりません。このリソースの実際の状態は、オンラインまたはオフラインである可能性があります。これらのいずれかのファイルシステムがノードにマウントされていない場合、リソースはオフラインとみなされ、その実際の状態もオフラインになります。

リソースタイプ実装は、VALIDATE および MONITOR_CHECK メソッドコールバック実装の scds_hasp_check()() を使用して、SUNW.HAStoragePlus リソースによって管理されるファイルシステム固有の検査を実行する必要があるかどうかを確認します。

リソースの依存関係は、関数が実行されるのと同じクラスタコンテキスト (グローバルクラスタまたはゾーンクラスタ) 内でのみ確認されます。フォーム clustername:resourcename の依存関係 (クラスタ間依存関係) は無視されます。たとえば、HAStoragePlus 依存関係のみがクラスタ間依存関係である場合、この関数はステータスコード SCDS_HASP_NO_RESOURCE を返します。

関数が正常に実行されると、hasp_status パラメータにステータスコードが格納されます。格納されるコードは次のいずれかです。

SCDS_HASP_NO_RESOURCE

リソースが SUNW.HAStoragePlus リソースに依存していないことを示しています。

SCDS_HASP_NOT_ONLINE

リソースの依存先である SUNW.HAStoragePlus リソースが、潜在的なプライマリノードでオンラインでないことを示しています。

SCDS_HASP_ONLINE_NOT_LOCAL

リソースの依存先である SUNW.HAStoragePlus リソースの少なくとも 1 つがこの関数の呼び出し元のノード上でオンラインではありませんが、別のノード上ではオンラインであることを示しています。

SCDS_HASP_ONLINE_LOCAL

リソースの依存先である SUNW.HAStoragePlus リソースがすべて、この関数の呼び出し元のノード上でオンラインであることを示しています。


注 -  前述のステータスコードは、紹介した順序に従った優先度を持っています。たとえば、SUNW.HAStoragePlus リソースがオンラインでなく、SUNW.HAStoragePlus リソースが別のノード上でオンラインになっている場合、ステータスコードは SCDS_HASP_ONLINE_NOT_LOCAL ではなく SCDS_HASP_NOT_ONLINE に設定されます。

scds_hasp_check()() 関数は、GlobalDevicePaths プロパティーが空でなくても、FilesystemMountPoints プロパティーと Zpools プロパティーの両方がデフォルトで空のリストに設定されている SUNW.HAStoragePlus リソースを無視します。

パラメータ

次のパラメータがサポートされます。

handle

scds_initialize から返されるハンドルです。

hasp_status

リソースによって使用される SUNW.HAStoragePlus リソースのステータスです。

戻り値

SCHA_ERR_NOERR

関数の実行に成功。

この値はまた、hasp_status パラメータに格納されているステータスコードが有効であることも示します。

SCHA_ERR_INTERNAL

関数の実行に失敗。

hasp_status パラメータに格納されている値が未定義です。この未定義の値は無視してください。

その他のエラーコードについては、scha_calls(3HA) のマニュアルページを参照してください。

ファイル

/usr/cluster/include/rgm/libdsdev.h

インクルードファイル

/usr/cluster/lib/libdsdev.so

ライブラリ

属性

次の属性については、attributes(5) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
ha-cluster/developer/api
インタフェースの安定性
発展中

関連項目

scds_initialize(3HA), scha_calls(3HA), attributes(5), SUNW.HAStoragePlus(5)