scha_resource_setstatus -R resource -G group -s status [-m msg] [-Z zonename]
scha_resource_setstatus コマンドは、Resource Group Manager (RGM) によって管理されるリソースの Status および Status_msg プロパティーを設定します。リソースのモニターは、このコマンドを使用して、認識したリソースのステータスを示します。このコマンドは、C 関数 scha_resource_setstatus(3HA) と同じ機能を提供します。
scha_resource_setstatus(1HA) コマンドを実行した場合、リソースの Status および Status_msg プロパティーは、指定した値で更新されます。Oracle Solaris Cluster は、この変更をクラスタシステムログのリソースステータスにログとして記録します。このログはクラスタ管理ツールで表示することができます。
このコマンドを使用するためには、solaris.cluster.resource.admin RBAC の承認が必要です。rbac(5) を参照してください。
さらにこのコマンドを使用するにあたっては、Oracle Solaris Cluster コマンド権プロファイルを割り当てておく必要があります。認証されたユーザーは、pfsh(1)、pfcsh(1)、または pfksh(1) プロファイルシェルから、Oracle Solaris Cluster の特権コマンドをコマンド行で実行できます。プロファイルシェルは、Oracle Solaris Cluster コマンド権プロファイルに割り当てられた Oracle Solaris Cluster の特権コマンドへのアクセスを可能にする特別なシェルです。プロファイルシェルは、su(1M) を実行して役割を引き受けると起動されます。pfexec(1) を使用しても、Oracle Solaris Cluster の特権コマンドを実行できます。
次のオプションがサポートされています。
このリソースを含むリソースグループを指定します。
このリソースの Status_msg プロパティーに割り当てるテキスト文字列を指定します。このオプションを指定しない場合、このリソースの Status_msg の値は NULL に設定されます。
ステータスを設定するリソースを指定します。
status の値 (OK、DEGRADED、FAULTED、UNKNOWN、または OFFLINE) を指定します。
リソースグループを実行するように構成されるゾーンクラスタの名前を指定します。
Global_zone プロパティーが TRUE に設定されている場合は、そのリソースを含むリソースグループがゾーンクラスタ内に構成されている場合でも、メソッドは大域ゾーンで実行されます。–Z オプションは、メソッドが動作する大域ゾーンではなく、リソースグループが動作する非大域ゾーンのステータスを設定します。
Global_zone プロパティーが TRUE に設定されているリソースタイプにのみ、–Z オプションを使用します。Global_zone プロパティーが FALSE に設定されている場合、このオプションは必要ありません。Global_zone プロパティーの詳細は、rt_properties(5) のマニュアルページを参照してください。
次のコマンドでは、リソースグループ RG2 内のリソース R1 のステータスを OK に設定し、Status_msg を Resource R1 is OK に設定します:
scha_resource_setstatus -R R1 -G RG2 -s OK -m "Resource R1 is OK"使用例 2 Status_msg を使用しないリソース R1 のステータスの設定
次のコマンドでは、リソースグループ RG2 内の R1 のステータスを DEGRADED に設定し、Status_msg を NULL に設定します:
scha_resource_setstatus -R R1 -G RG2 -s DEGRADED使用例 3 Status_msg を使用したゾーン Zone1 内でのリソース R1 のステータスの設定
次の例に、シェルスクリプトとして実装されたリソースタイプメソッドまたはモニターを示します。このシェルスクリプトは、ゾーン $localzone にあるリソースグループ $rg 内のリソース $resource のステータスを OK に設定する方法を示しています。このシェルスクリプトはまた、Status_msg を「Resource R1 is OK」に設定します。この場合、リソースタイププロパティー Global_zone は TRUE に設定されていることが前提であるため、-Z オプションを指定する必要があります。
resource= rg="" localzone="" zflag="" while getopts R:G:Z: do case $c in R) resource=$OPTARG;; G) rg=$OPTARG;; Z) zflag="-Z" localzone=$OPTARG;; esac done ... scha_resource_setstatus -R $resource -G $rg $zflag $localzone -s OK -m "Resource R1 is OK"
次の終了ステータスコードが返されます。
コマンドは正常に完了しました。
エラーが発生しました。
障害エラーコードは、scha_calls(3HA) で説明されています。
次の属性については、attributes(5) を参照してください。
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scha_cmds(1HA), scha_calls(3HA), scha_resource_setstatus(3HA), attributes(5), rbac(5), rt_properties(5)