Oracle® Solaris 11.2 での UUCP および PPP を使用したシリアルネットワークの管理

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更新: 2014 年 7 月
 
 

PPP 構成ファイルにおける特権のしくみ

Solaris PPP 4.0 構成には特権の概念が含まれます。特権は、特に、同じオプションが複数の場所で呼び出された時に、構成オプションの優先度を判定します。特権ソースから呼び出されたオプションは、非特権ソースから呼び出された同じオプションよりも優先されます。

ユーザー特権

唯一の特権ユーザーは、UID の値が 0 のスーパーユーザー (root) です。その他のすべてのユーザーは特権を与えられません。

ファイル特権

    次に、所有者にかかわらず特権を与えられる構成ファイルを示します。

  • /etc/ppp/options

  • /etc/ppp/options.ttyname

  • /etc/ppp/peers/peer-name

$HOME/.ppprc は、ユーザーが所有するファイルです。$HOME/.ppprc およびコマンド行から読み取られたオプションには、pppd を起動しているユーザーが root である場合にだけ特権が与えられます。

file オプションの引数は特権が与えられます。

オプション特権の意味

オプションの中には、呼び出したユーザーまたはソースが特権を与えられていないと動作しないものがあります。コマンド行で呼び出されたオプションは、pppd コマンドを実行中のユーザーの特権を割り当てられます。これらのオプションは、pppd を起動しているユーザーが root でなければ、特権が与えられません。

オプション
ステータス
説明
domain
特権がある
使用には特権が必要です。
linkname
特権がある
使用には特権が必要です。
noauth
特権がある
使用には特権が必要です。
nopam
特権がある
使用には特権が必要です。
pam
特権がある
使用には特権が必要です。
plugin
特権がある
使用には特権が必要です。
privgroup
特権がある
使用には特権が必要です。
allow-ip addresses
特権がある
使用には特権が必要です。
name hostname
特権がある
使用には特権が必要です。
plink
特権がある
使用には特権が必要です。
noplink
特権がある
使用には特権が必要です。
plumbed
特権がある
使用には特権が必要です。
proxyarp
noproxyarp が指定されている場合、特権がある
非特権ユーザーはこのオプションを優先指定できません。
defaultroute
nodefaultroute が特権ファイルで、または特権ユーザーによって設定されている場合、特権がある
非特権ユーザーはこのオプションを優先指定できません。
disconnect
特権ファイルで、または特権ユーザーによって設定されている場合、特権がある
非特権ユーザーはこのオプションを優先指定できません。
bsdcomp
特権ファイルで、または特権ユーザーによって設定されている場合、特権がある
非特権ユーザーは特権ユーザーが指定したサイズより大きいコードサイズを指定できません。
deflate
特権ファイルで、または特権ユーザーによって設定されている場合、特権がある
非特権ユーザーは特権ユーザーが指定したサイズより大きいコードサイズを指定できません。
connect
特権ファイルで、または特権ユーザーによって設定されている場合、特権がある
非特権ユーザーはこのオプションを優先指定できません。
init
特権ファイルで、または特権ユーザーによって設定されている場合、特権がある
非特権ユーザーはこのオプションを優先指定できません。
pty
特権ファイルで、または特権ユーザーによって設定されている場合、特権がある
非特権ユーザーはこのオプションを優先指定できません。
welcome
特権ファイルで、または特権ユーザーによって設定されている場合、特権がある
非特権ユーザーはこのオプションを優先指定できません。
ttyname
特権ファイルで設定されている場合、特権がある
非特権ファイルで設定されている場合、特権がない
pppd をだれが起動したかに関係なく、スーパーユーザー特権で開かれます。
pppd を起動したユーザーの特権で開かれます。