Oracle® Solaris 11.2 での UUCP および PPP を使用したシリアルネットワークの管理

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更新: 2014 年 7 月
 
 

UUCP System-job-grade フィールド

このフィールドには、User-job-grade が対応付けされる 1 文字のジョブグレードが入ります。有効な文字は A – Z、a – z で、もっとも優先順位が高いのは A、もっとも優先順位が低いのは z です。

ユーザージョブグレードとシステムジョブグレードの関係

ユーザージョブグレードは複数のシステムジョブグレードにバインドできます。Grades ファイルは、ユーザージョブグレードのエントリを見つけるために先頭から検索されるという点に注意してください。したがって、最大ジョブサイズの制限値に応じて、複数のシステムジョブグレードのエントリが列挙されます。

ユーザージョブグレードの最大数には制限はありませんが、システムジョブグレードの許容最大数は 52 です。その理由は、1 つの System-job-grade には複数の User-job-grade を対応付けできるが、個々の User-job-grade はファイル内でそれぞれ単独の行でなければならないという点にあります。次に例を示します。

mail N Any User Any netnews N Any User Any 

Grades ファイル内でこのような構成をした場合、2 つの User-job-grade が同じ System-job-grade を共有します。ジョブグレードに関するアクセス権は、System-job-grade ではなく User-job-grade に関連付けられているものなので、2 つの User-job-grade は同じ System-job-grade を共有しながら、それぞれ異なるアクセス権のセットを持つことができます。

デフォルトグレード

デフォルトの User-job-grade とシステムジョブグレードのバインディングを定義できます。Grades ファイルの User-job-grade フィールドのユーザージョブグレード、およびそれがバインドされているシステムジョブグレードとして、キーワード default を使用する必要があります。Restriction フィールドと ID フィールドは Any と定義して、どのようなユーザー、どのようなサイズのジョブでも、このグレードでキューに入れることができるようにします。次に例を示します。

default a Any User Any 

デフォルトのユーザージョブグレードを定義しなかった場合は、組み込まれているデフォルトグレードである Z が使用されます。Restriction フィールドのデフォルトは Any なので、デフォルトグレードのエントリが複数存在していても検査されません。