scprivipadm -c netaddr=netaddr[,netmask=netmask]
scprivipadm -c netaddr=netaddr[,maxnodes=nodes,maxprivatenets= privnets]
scprivipadm -c netaddr=netaddr[,netmask=netmask,maxnodes=nodes,maxprivatenets= privnets]
scprivipadm -p
scprivipadm -R
scprivipadm コマンドは、Oracle Solaris Cluster プライベートインターコネクトに割り当てられている現在の IP アドレス範囲を変更します。
このコマンドの任意の形式を実行する前に、クラスタ内のすべてのノードを非クラスタモードにしなければなりません。このコマンドは、クラスタ内の 1 つのノードから実行します。
scprivipadm コマンドは、入力としてプライベートネットワークアドレスを取ります。また、オプションとして次のいずれか 1 つまたは両方を取ります。
ネットマスク
クラスタに予想されるノードの最大数とプライベートネットワークの最大数
次に、このコマンドは、物理アダプタとノードごとの IP アドレスの IP アドレス割り当てを実行します。
このコマンドは、大域ゾーンだけで使用できます。
次のオプションがサポートされています。
現在クラスタに割り当てられている IP アドレス範囲を変更します。–c オプションはクラスタの各ノードで実行します。
このオプションは大域ゾーンだけで使用できます。
–c オプションは、次のサブオプションをサポートしています。
プライベートネットワークアドレスを指定します。
ネットマスクを指定します。
クラスタに予想されるノードの最大数を指定します。
クラスタに予想されるプライベートネットワークの最大数を指定します。
–c オプションは、サブオプションの各組み合わせに対して次のタスクを実行します。
netaddr サブオプションだけを指定した場合、このコマンドは、デフォルトのネットマスク 255.255.248.0 をプライベートインターコネクトに割り当てます。デフォルトの IP アドレス範囲は、最大 64 のノードと 10 のプライベートネットワークを格納します。
netmask サブオプションも指定する場合は、デフォルトのネットマスク以上の値を指定する必要があります。指定されたネットマスクがデフォルトのネットマスク未満である場合、このコマンドは失敗し、エラーで終了します。指定されたネットマスクがデフォルトのネットマスク以上の場合、このコマンドは指定されたネットマスクをプライベートインターコネクトに割り当てます。結果の IP アドレス範囲は、最大 64 個のノードと最大 10 個のプライベートネットワークをサポートできます。
デフォルトより小さい IP アドレス範囲を割り当てるには、maxnodes および maxprivatenets サブオプションを指定します。
maxnodes および maxprivatenets サブオプションも指定した場合、このコマンドは、指定された数のノードとプライベートネットワークをサポートするための最小のネットマスクを計算します。このコマンドは次に、計算したネットマスクをプライベートインターコネクトに割り当てます。nodes の最大値は 64 です。最小値は 2 です。privnets の最大値は 128 です。最小値は 2 です。
maxnodes および maxprivatenets サブオプションだけでなく netmask サブオプションも指定した場合、このコマンドは、指定された数のノードとプライベートネットワークをサポートする最小のネットマスクを計算します。このコマンドは、計算結果と指定されたネットマスクを比較します。指定されたネットマスクが計算結果のネットマスク未満である場合、このコマンドは失敗し、エラーで終了します。指定されたネットマスクが計算結果のネットマスク以上の場合、このコマンドは指定されたネットマスクをプライベートインターコネクトに割り当てます。nodes の最大値は 64 です。最小値は 2 です。privnets の最大値は 128 です。最小値は 2 です。
–c オプションが失敗した場合、–R オプションを各ノードで実行して、構成を修復してから、–c オプションをふたたび実行してください。
スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.modify 役割に基づくアクセス制御 (RBAC) 認証が必要です。rbac(5) のマニュアルページを参照してください。
クラスタ構成を修復します。このオプションは、このコマンドがクラスタノード上で IP アドレス範囲を変更しようとして失敗し、結果として、ノード上のクラスタ構成に整合性がなくなったときに使用します。
このオプションは大域ゾーンだけで使用できます。
–R オプションはクラスタの各ノードで実行します。
–R オプションは、すべてのノード上で IP アドレス範囲を変更しようとして失敗した場合に、クラスタ構成を修復して、非整合性を取り除きます。
–R オプションを実行せずに –c オプションを実行し直そうとすると、構成の変更は失敗する可能性があります。
スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.modify 役割に基づくアクセス制御 (RBAC) 認証が必要です。rbac(5) のマニュアルページを参照してください。
プライベートインターコネクトに割り当てられている現在のプライベートネットワークアドレスを表示します。–p オプションは任意のノードから実行します。
このオプションは大域ゾーンだけで使用できます。
–p オプションは次の情報を出力します。
プライベートネットワークアドレス
ネットマスク形式の IP アドレス範囲
IP アドレス範囲がサポートできるノードの最大数とプライベートネットワークの最大数
スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.read 役割に基づくアクセス制御 (RBAC) 認証が必要です。rbac(5) のマニュアルページを参照してください。
クラスタモードのノードから現在のプライベートネットワークアドレスを表示するには、代わりに、scconf -p コマンドまたは cluster show-netprops コマンドを実行します。
次のコマンドはプライベートネットワークアドレス 172.16.0.0 を指定し、ネットマスクを計算します。このコマンドは、計算されたネットマスクが最大 16 個のノードと最大 4 個のプライベートネットワークをクラスタ内でサポートする必要があることを指定します。
# scprivipadm –c netaddr=172.16.0.0,maxnodes=16,maxprivatenets=4使用例 2 プライベートネットワークアドレスとネットマスクの指定
次のコマンドは、プライベートネットワークアドレス 172.16.0.0 とネットマスク 255.255.248.0 を指定します。
# scprivipadm –c netaddr=172.16.0.0,netmask=255.255.248.0
次のいずれかの条件が発生した場合、scprivipadm コマンドはゼロ以外の値を返します。
無効な引数が指定されました。
このコマンドは、クラスタの一部のノードで、IP アドレス範囲を正常に変更できませんでした。
次の属性については、attributes(5) を参照してください。
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Intro(1CL)、cluster(1CL)、scconf(1M)、scinstall(1M)、netmasks(4)、networks(4)、rbac(5)
Oracle Solaris Cluster 4.3 ソフトウェアのインストール 、Oracle Solaris Cluster 4.3 システム管理 、Oracle Solaris ネットワークの構成と管理
スーパーユーザーはこのコマンドのすべての形式を実行できます。スーパーユーザー以外のユーザーには、RBAC の承認が必要です。次の表を参照してください。
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