Oracle Solaris Cluster リファレンスマニュアル

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更新: 2015 年 9 月
 
 

clrs (1CL)

名前

clresource, clrs - Oracle Solaris Cluster データサービスのリソースの管理

形式

/usr/cluster/bin/clresource subcommand [-?]
/usr/cluster/bin/clresource -V
/usr/cluster/bin/clresource subcommand [options] -v [resource]…
/usr/cluster/bin/clresource clear [-f errorflag] [-g [resource-group,]…] [-t [resource-type,]…] -n node [,…]] [-Z {zone-cluster-name | global}] {+ | resource…}
/usr/cluster/bin/clresource create -g resource-group -t resource-type [-d] [-p "property-name[{node-specifier,…}]"= value] [-x "extension-property[{node-specifier,…}]"=value] [-y standard-property=value] [-Z {zone-cluster-name | global}] resource
/usr/cluster/bin/clresource create -i {- | clconfiguration} -t resource-type [-a] [-d] [-g [resource-group,]…] [-p " property-name[{node-specifier,…}]"=value] [-x " extension-property[{node-specifier,…}]"=value] [-y standard-property=value] {+ | resource…}
/usr/cluster/bin/clresource delete [-F] [-g [resource-group,]…] [-t [resource-type,…]] [-Z {zone-cluster-name | global}] {+ | resource…}
/usr/cluster/bin/clresource disable [-R] [-g [resource-group,]…] [-t [resource-type,]…] [-n node[,…]] [-Z {zone-cluster-name | global}] {+ | resource…}
/usr/cluster/bin/clresource enable [-R] [-g [resource-group,]…] [-t [resource-type,]…] [ -n node[,…]] [-Z {zone-cluster-name | global}] {+ | resource…}
/usr/cluster/bin/clresource export [-o {- | configfile}] [+ | resource…]
/usr/cluster/bin/clresource list [-g [resource-group,]…] [-t 
 [resource-type,]…] [-Z {zone-cluster-name [,…] | global | all}] [+ | resource…]
/usr/cluster/bin/clresource list-props [-l listtype] [-g 
 [resource-group,]…] [-p "property-name[{node-specifier,…}]",…] 
 [-t [resource-type,]…] [-x "extension-property[{node-specifier,…}]"…] 
 [-y "standard-property[{node-specifier,…}]",…] [-Z 
 {zone-cluster-name [,…] | global | all}] [+ | resource…]
/usr/cluster/bin/clresource monitor [-g [resource-group,]…] [-t 
 [resource-type,]…] [ -n node[,…]] [-Z 
 {zone-cluster-name | global}] {+ | resource…}
/usr/cluster/bin/clresource set [-g [resource-group,]…] [-p "
 property-name[{node-specifier,…}]"=value] [-t 
 [resource-type,]…] [-x "extension-property[{node-specifier,…}]"=
 value] [-y standard-property [+= | -=]value] [-Z 
 {zone-cluster-name | global}] {+ | resource…}
/usr/cluster/bin/clresource show [-g [resource-group,]…] [-p 
 property-name[{node-specifier,…}]",…] [-t [resource-type,]…] 
 [-x "extension-property[{node-specifier,…}]",…] [-y "
 standard-property[{node-specifier,…}]",…] [-Z 
 {zone-cluster-name [,…] | global | all}] [+ | resource…]
/usr/cluster/bin/clresource status [-g [resource-group,]…] [-s 
 [state,]…] [-t [resource-type,]…] [ -n node[,…]] 
 [-Z {zone-cluster-name [,…] | global | all}] [+ | resource…]
/usr/cluster/bin/clresource unmonitor [-g [resource-group,]…] 
 [-t [resource-type,]…] [ -n node[,…]] 
 [-Z {zone-cluster-name | global}] {+ | resource…}

説明

clresource コマンドは、Oracle Solaris Cluster データサービスのリソースを管理します。clrs コマンドは、clresource コマンドの短縮形式です。clresource コマンドと clrs コマンドは同じものです。どちらの形式のコマンドも使用できます。

このコマンドの一般的な形式は次のとおりです。

clresource [subcommand] [options] [operands]

subcommand を省略できるのは、options–? オプションまたは –V オプションが指定されている場合のみです。

このコマンドの各オプションには、長い形式と短い形式があります。各オプションの両方の形式は、このマニュアルページの「オプション」セクションのオプションの説明で紹介されています。

ゾーンクラスタでこのコマンドを使用する

clresource コマンドは、ゾーンクラスタで、export を除くすべてのサブコマンドを指定して使用することができます。

export 以外のすべてのサブコマンドで –Z オプションを使用して、操作を制限する特定のゾーンクラスタの名前を指定することもできます。また、リソース名にゾーンクラスタ名を付けることにより (zone-cluster-name:resource)、操作を特定のゾーンクラスタに制限することもできます。

グローバルクラスタノードからすべてのゾーンクラスタ情報にアクセスできますが、特定のゾーンクラスタは他のゾーンクラスタを認識しません。特定のゾーンクラスタに操作を制限できない場合、使用するサブコマンドは現在のクラスタでのみ機能します。

ゾーンクラスタのリソースは、別のゾーンクラスタのリソース、またはグローバルクラスタのリソースに依存性を持ちます。また、グローバルクラスタからのリソースは、そのグローバルクラスタのゾーンクラスタのリソースに依存性を持ちます。このインタークラスタ依存性は、グローバルクラスタより設定できます。

インタークラスタ依存性は、次のコマンドで指定できます。

# clresource set \
-p resource_dependencies=target-zc:target-rs source-zc:source-rs

例えば、ゾーンクラスタ ZC1R1 リソースからゾーンクラスタ ZC2R2 リソースへ依存性を指定する必要がある場合、次のコマンドを使用してください。

# clresource set -p resource_dependencies=ZC2:R2 ZC1:R1

ゾーンクラスタ ZC1 のリソース R1 のグローバルクラスタリソース R2 への依存関係を指定する必要がある場合は、次のコマンドを使用します。

# clresource set -p resource_dependencies=global:R2 ZC1:R1

既存のリソースの依存関係 (再起動、およびオフライン再起動) がサポートされています。

リソースのステータスとステータス

リソースのステータスとリソースのステータスは、ノード単位で維持されます。リソースは、各クラスタノード上で固有のステータス、固有のステータスを持ちます。

Resource Group Manager(RGM) は、リソースに対して起動されたメソッドに基づき、各ノード上でリソースの状態を設定します。たとえば、指定のノード上でリソースに対する STOP メソッドを正しく実行した場合、そのリソースのノード上での状態は OFFLINE になります。STOP メソッドが 0 以外またはタイムアウトで終了した場合、そのリソースの状態は Stop_failed になります。

リソースの可能な状態は、次のとおりです。

  • Online

  • Offline

  • Start_failed

  • Stop_failed

  • Monitor_failed

  • Online_not_monitored

  • Starting

  • Stopping

  • Not_online


注 -  OfflineStart_failed などの状態の名前は、大文字と小文字が区別されません。状態の名前を指定する際には、大文字と小文字を任意に組み合わせることができます。

RGM は、リソースのステータスだけでなく、リソース自体が API を使って設定するリソースのステータスも維持します。Status Message のフィールドは、実際には、ステータスキーワードとステータスメッセージからなります。ステータスメッセージは、ステータスキーワードのあとに出力される任意のテキスト文字列で、リソースによって任意に設定されます。

リソースステータスの値には、次のものがあります。

DEGRADED

リソースはオンラインですが、何らかの理由でパフォーマンスまたは可用性が低下しています。

FAULTED

リソースの機能を妨げるエラーが検出されました。

OFFLINE

リソースはオフラインです。

ONLINE

リソースはオンラインでサービスを提供します。

UNKNOWN

現在のステータスは不明または遷移中です。

サブコマンド

サポートされるサブコマンドには次のものがあります。

clear

コマンドに対するオペランドとして指定したリソースに関連付けられているエラーフラグをクリアします。このサブコマンドでプラス記号 (+) をオペランドとして指定すると、すべてのリソースのエラーフラグがクリアされます。

このサブコマンドは、グローバルクラスタまたはゾーンクラスタで使用できます。

次のオプションを指定すると、オペランドのリストをフィルタリングし、エラーフラグがクリアされるリソースを限定できます。

–g resource-group

resource-group 内のリソースグループのメンバーである、オペランドのリスト内のリソースのみをクリアします。

–n node

指定した 1 つまたは複数のノード上のリソースをクリアします。–n オプションを指定しないと、すべてのノード上のリソースがクリアされます。

–t resource-type

resource-type 内のリソースタイプのインスタンスである、オペランドのリスト内のリソースのみをクリアします。

–Z {zone-cluster-name | global}

特定のクラスタまたは指定したクラスタ内のリソースだけをクリアします。グローバルクラスタからゾーンクラスタ内のリソースをクリアするには、–Z オプションを使用してゾーンクラスタを指定します。

デフォルトでは、clear サブコマンドは STOP_FAILED エラーフラグをクリアします。クリアするエラーフラグを明示的に指定するには、–f オプションを使用します。–f オプションが受け付けるエラーフラグは、STOP_FAILED だけです。

スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.admin RBAC の承認が必要です。

create

コマンドに対するオペランドとして指定されたリソースを作成します。

このサブコマンドは、グローバルクラスタまたはゾーンクラスタで使用できます。

グローバルクラスタから特定のゾーンクラスタ内のリソースを作成するには、–Z オプションを使用してゾーンクラスタの名前を指定します。

create–i オプションとともに使用して構成ファイルを指定した場合、このサブコマンドはプラス記号 (+) をオペランドとして受け付けます。+ オペランドを使用すると、存在しないすべてのリソースが構成ファイル内に作成されます。

デフォルトでは、リソースはモニタリング対象となり、有効な状態で作成されます。ただし、リソースは、そのリソースのリソースグループがオンライン状態になったあとでのみ、オンライン状態になり、モニター対象となります。無効な状態でリソースを作成するには、–d オプションを指定します。

リソースの作成時にプロパティー値を設定するには、次のオプションを使用します。

–p property-name= value

標準プロパティーまたは拡張プロパティーを、それらの名前が一意であるかぎり、設定します。

–x extension-property= value

拡張プロパティーを設定します。

–y standard-property= value

標準プロパティーを設定します。

node-specifier は、–p および –x オプションに対する任意の修飾子です。リソースが作成されると、指定した 1 つまたは複数のノード上にあるプロパティーのみが設定されることを示します。指定したプロパティーは、クラスタ内のほかのノード上では設定されません。node-specifier を含めない場合、指定したプロパティーは、クラスタ内のすべてのノード上で設定されます。node-specifier の構文例を次に示します:

-x "myprop{phys-schost-1}"

中括弧 ({}) は、指定したプロパティーをノード phys-schost-1 でのみ設定することを示します。ほとんどのシェルの場合、中括弧は引用符で囲みます。

次の構文を使用すると、2 つのノード上でプロパティーを設定できます。

-x "myprop{phys-schost-1,phys-schost-2}"

スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.modify 役割に基づくアクセス制御 (RBAC) の承認が必要です。

delete サブコマンドの説明も参照してください。

delete

コマンドに対するオペランドとして指定されたリソースを削除します。このサブコマンドでプラス記号 (+) をオペランドとして指定すると、すべてのリソースが削除されます。

このサブコマンドは、グローバルクラスタまたはゾーンクラスタで使用できます。

このサブコマンドは、リソース間の依存性を満たすのに必要な順序で複数のリソースを削除します。このサブコマンドは、コマンド行でリソースを指定する順序を無視します。

同時に複数のリソースを削除する場合、このコマンドは、いくつかのステップに分けて実行されます。たとえばノードで問題が発見された場合などのように、コマンドが割り込まれたときには、いくつかのリソースが無効な構成のまま残される場合があります。問題を修正して、リソースの削除を終了するには、同じコマンドを正常なノードで再実行してください。

次のオプションを指定すると、オペランドのリストをフィルタリングし、削除するリソースを限定できます。

–g resource-group

resource-group 内のリソースグループのメンバーである、オペランドのリスト内のリソースのみを削除します。

–t resource-type

resource-type 内のリソースタイプのインスタンスである、オペランドのリスト内のリソースのみを削除します。

–Z {zone-cluster-name | global}

特定のクラスタまたは指定したクラスタ内のリソースだけを削除します。グローバルクラスタからゾーンクラスタ内のリソースを削除するには、–Z オプションを使用してゾーンクラスタを指定します。

デフォルトでは、リソースは次の条件が満たされる場合に のみ 削除されます。

  • リソースが無効な状態である。

  • リソースに対するすべての依存性が削除されている。

指定したリソースの削除を強制的に実行するには、–F オプションを指定します。このオプションは、次のような影響があるので、注意して使用してください。

  • 指定したすべてのリソース (無効になっていないリソースも含む) が削除されます。

  • 指定したすべてのリソースが、他のリソースのリソース依存性設定から削除されます。

このような影響により、クラスタ内でサービスが消失する場合があります。削除されていない依存リソースも、無効な状態またはエラー状態で残される場合があります。

スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.modify RBAC の承認が必要です。

create サブコマンドの説明も参照してください。

disable

コマンドに対するオペランドとして指定されたリソースを無効にします。このサブコマンドでプラス記号 (+) をオペランドとして指定すると、すべてのリソースが無効になります。

このサブコマンドは、グローバルクラスタまたはゾーンクラスタで使用できます。

次のオプションを指定すると、オペランドのリストをフィルタリングし、無効にするリソースを限定できます。

–g resource-group

resource-group 内のリソースグループのメンバーである、オペランドのリスト内のリソースのみを無効にします。

–n node

–n node を使用すると、1 つ以上のノードでリソースを無効化できます。

–t resource-type

resource-type 内のリソースタイプのインスタンスである、オペランドのリスト内のリソースのみを無効にします。

–Z {zone-cluster-name | global}

特定のクラスタまたは指定したクラスタ内のリソースだけを無効にします。グローバルクラスタからゾーンクラスタ内のリソースを削除するには、–Z オプションを使用してゾーンクラスタを指定します。

–R オプションは、コマンドに対するオペランドとして指定したリソースに依存しているすべてのリソースを無効にします。これらのリソースは、コマンドに対するオペランドとして指定しなかった場合でも無効になります。–g オプションと –t オプションは、リソース依存性を満たすためだけに無効化されるリソースには適用されません。

このサブコマンドは、リソースのモニタリングステータスに影響を与えません。リソースは、有効な状態のときにモニターされていると、無効化されたあともモニターされます。リソースは、あとで再度有効な状態にしても、モニターされます。

このサブコマンドは、リソース間の依存性を満たすのに必要な順序でリソースを無効にします。このサブコマンドでは、コマンド行でリソースが指定された順序は無視されます。

スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.admin RBAC の承認が必要です。

enable サブコマンドの説明も参照してください。

enable

コマンドに対するオペランドとして指定されたリソースを有効にします。このサブコマンドでプラス記号 (+) をオペランドとして指定すると、すべてのリソースが有効になります。

このサブコマンドは、グローバルクラスタまたはゾーンクラスタで使用できます。

次のオプションを指定すると、オペランドのリストをフィルタリングし、有効にするリソースを限定できます。

–g resource-group

resource-group 内のリソースグループのメンバーである、オペランドのリスト内のリソースのみを有効にします。

–n node

–n node を使用すると、1 つ以上のノードでリソースを有効化できます。

–t resource-type

resource-type 内のリソースタイプのインスタンスである、オペランドのリスト内のリソースのみを有効にします。

–Z {zone-cluster-name | global}

特定のクラスタまたは指定したクラスタ内のリソースだけを有効にします。グローバルクラスタからゾーンクラスタ内のリソースを有効にするには、–Z オプションを使用してゾーンクラスタを指定します。

必要なリソース依存性をすべて確実に満たすには、–R オプションを指定します。–R オプションは、コマンドに対するオペランドとして指定したリソースが依存しているすべてのリソースを有効にします。これらのリソースは、コマンドに対するオペランドとして指定しなかった場合でも有効になります。–g オプションおよび –t オプションは、リソース依存性を満たすためだけに有効化されるリソースには適用されません。

リソースは、リソース間の依存性を満たすのに必要な順序で有効化されます。このサブコマンドでは、コマンド行でリソースが指定された順序は無視されます。

スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.admin RBAC の承認が必要です。

disable サブコマンドの説明も参照してください。

export

clconfiguration(5CL) のマニュアルページで規定されている形式で、クラスタリソース構成をエクスポートします。

このサブコマンドは、大域ゾーンだけで使用できます。

スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.read RBAC の承認が必要です。

list

コマンドに対するオペランドとして指定したリソースのリストを表示します。デフォルトでは、すべてのリソースが表示されます。

このサブコマンドは、グローバルクラスタまたはゾーンクラスタで使用できます。

次のオプションを指定すると、オペランドのリストをフィルタリングし、表示するリソースを限定できます。

–g resource-group

resource-group 内のリソースグループのメンバーである、オペランドのリスト内のリソースのみを表示します。

–t resource-type

resource-type 内のリソースタイプのインスタンスであるリソースのみを表示します。

–Z {zone-cluster-name | global | all}

特定のクラスタまたは指定したクラスタ内のリソースだけを表示します。グローバルクラスタからゾーンクラスタ内のリソースを表示するには、–Z オプションを使用してゾーンクラスタを指定します。

このサブコマンドでプラス記号 (+) をオペランドとして指定すると、すべてのリソース構成が表示されます。–g オプションまたは –t オプションを指定すると、表示する情報を特定のリソースグループまたはリソースタイプに制限することができます。オペランドが指定されていない場合、指定されているリソースグループ内のすべてのリソースまたは指定されているリソースタイプのインスタンスであるすべてのリソースが表示されます。

–v オプションを指定すると、リスト内の各リソースのリソースグループおよびリソースタイプも表示されます。

スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.read RBAC の承認が必要です。

list-props

コマンドに対するオペランドとして指定したリソースのプロパティーのリストを表示します。

このサブコマンドは、グローバルクラスタまたはゾーンクラスタで使用できます。

次のオプションを指定すると、オペランドのリストをフィルタリングし、プロパティーが表示されるリソースを限定できます。

–g resource-group

resource-group 内のリソースグループのメンバーである、オペランドのリスト内のリソースのみのプロパティーを表示します。

–t resource-type

resource-type 内のリソースタイプのインスタンスである、オペランドのリスト内のリソースのみのプロパティーを表示します。

–l オプションでは、表示するリソースプロパティーのタイプを指定します。

–l all

標準プロパティーと拡張プロパティーを表示するように指定します。

–l extension

拡張プロパティーだけを表示するように指定します。デフォルトでは、拡張プロパティーだけが表示されます。

–l standard

標準プロパティーだけを表示するように指定します。

–l オプションを指定しないと、拡張プロパティーだけが表示されます。標準プロパティーを表示するには、–p オプションまたは –y オプションを使用して、プロパティーを明示的に指定します。

次のオプションを指定すると、表示するリソースプロパティーのセットを限定できます。

–p property-name

property-name で指定されているプロパティーのみを表示します。property-name では、標準プロパティーと拡張プロパティーを指定できます。

–x extension-property

extension-property で指定した 1 つまたは複数のノード上の拡張プロパティーだけを表示します。

–y standard-property

standard-property で指定されている標準プロパティーのみを表示します。

node-specifier は、–p–x、および –y オプションに対する任意の修飾子です。指定した 1 つまたは複数のノード上にあるプロパティーのみが表示されることを示します。指定したプロパティーは、クラスタ内のほかのノード上では表示されません。node-specifier を含めない場合、指定したプロパティーは、クラスタ内のすべてのノード上で表示されます。node-specifier の構文例を次に示します:

-x "myprop{phys-schost-1}"

中括弧 ({}) は、指定したプロパティーをノード phys-schost-1 でのみ表示するよう指定します。ほとんどのシェルの場合、中括弧は引用符で囲みます。

次の構文を使用すると、2 つのノード上でプロパティーを表示できます。

-x "myprop{phys-schost-1,phys-schost-2}"

–v オプションを指定すると、各プロパティーの説明も表示されます。

このサブコマンドでプラス記号 (+) をオペランドとして指定すると、すべてのリソースプロパティーが表示されます。オペランドを指定しないと、指定したリソースグループ内のすべてのリソースのプロパティーまたは指定したリソースタイプのインスタンスであるすべてのリソースのプロパティーが表示されます。

スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.read RBAC の承認が必要です。

–Z {zone-cluster-name | global | all}

特定のクラスタまたは指定したクラスタ内のリソースのプロパティーを一覧表示します。グローバルクラスタからゾーンクラスタ内のリソースを一覧表示するには、–Z オプションを使用してゾーンクラスタを指定します。

monitor

コマンドに対するオペランドとして指定したリソースのモニタリングを有効にします。このサブコマンドでプラス記号 (+) をオペランドとして指定すると、すべてのリソースに対してモニタリングが有効になります。

このサブコマンドは、グローバルクラスタまたはゾーンクラスタで使用できます。

次のオプションを指定すると、オペランドのリストをフィルタリングし、モニタリングを有効にするリソースを限定できます。

–g resource-group

resource-group 内のリソースグループのメンバーである、オペランドのリスト内のリソースのみのモニタリングを有効にします。

–n node

1 つ以上のノードでオンライン状態のリソースのモニタリングのみを有効にします。

–t resource-type

resource-type 内のリソースタイプのインスタンスである、オペランドのリスト内のリソースのみのモニタリングを有効にします。

–Z {zone-cluster-name | global}

特定のクラスタまたは指定したクラスタ内のリソースのモニタリングだけを有効にします。グローバルクラスタからゾーンクラスタ内のリソースの監視を有効にするには、–Z オプションを使用してゾーンクラスタを指定します。

リソースは、モニタリングが有効になっている場合、次の条件が満たされているときだけモニタリングされます。

  • リソースが有効な状態にある。

  • 該当リソースが含まれるリソースグループが、1 つ以上のクラスタノード上でオンライン状態にある。


注 -  リソースに対するモニタリングを有効にする場合、該当リソースを有効にする必要はありません

スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.admin RBAC の承認が必要です。

unmonitor サブコマンドの説明も参照してください。

set

コマンドに対するオペランドとして指定したリソースの、指定したプロパティーを設定します。このサブコマンドでプラス記号 (+) をオペランドとして指定すると、すべてのリソースの指定したプロパティーが変更されます。

このサブコマンドは、グローバルクラスタまたはゾーンクラスタで使用できます。

次のオプションを指定すると、オペランドのリストをフィルタリングし、プロパティーが変更の対象となるリソースを限定できます。

–g resource-group

resource-group 内のリソースグループのメンバーである、オペランドのリスト内のリソースのみのプロパティーを変更します。

–t resource-type

resource-type 内のリソースタイプのインスタンスである、オペランドのリスト内のリソースのみのプロパティーを変更します。

プロパティー値は、次のオプションを使用して設定します。

–p property-name=value

標準プロパティーまたは拡張プロパティーを、それらの名前が一意であるかぎり、設定します。

–x extension-property=value

拡張プロパティーを設定します。

–y standard-property=value

標準プロパティーを設定します。

node-specifier は、ノード単位の拡張プロパティーを更新するための –p および –x オプションに対するオプションの修飾子です。指定した 1 つまたは複数のノード上でのみプロパティーが設定されることを示します。指定したプロパティーは、クラスタ内のほかのノード上では設定されません。node-specifier を含めない場合、指定したプロパティーは、クラスタ内のすべてのノード上で設定されます。node-specifier の構文例を次に示します:

-x "myprop{phys-schost-1}"

中括弧 ({}) は、指定したプロパティーをノード phys-schost-1 でのみ設定することを示します。ほとんどのシェルの場合、中括弧は引用符で囲みます。

次の構文を使用すると、2 つのノード上でプロパティーを設定できます。

-x "myprop{phys-schost-1,phys-schost-2}"
–Z {zone-cluster-name | global}

特定のクラスタまたは指定したクラスタ内のリソースのプロパティーだけを設定します。グローバルクラスタからゾーンクラスタ内のリソースのプロパティーを設定するには、–Z オプションを使用してゾーンクラスタを指定します。

スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.modify RBAC の承認が必要です。

show

コマンドに対するオペランドとして指定したリソースの構成を表示します。デフォルトでは、すべてのリソースの構成が表示されます。

このサブコマンドは、グローバルクラスタまたはゾーンクラスタで使用できます。

次のオプションを指定すると、オペランドのリストをフィルタリングし、構成が表示されるリソースを限定できます。

–g resource-group

resource-group 内のリソースグループのメンバーである、オペランドのリスト内のリソースのみの構成を表示します。

–n node

–n node を使用すると、1 つ以上のノードでオンライン状態のリソースについてのみ構成を表示できます。

–t resource-type

resource-type 内のリソースタイプのインスタンスである、オペランドのリスト内のリソースのみの構成を表示します。

–Z {zone-cluster-name | global | all}

特定のクラスタまたは指定したクラスタ内のリソースだけを表示します。グローバルクラスタからゾーンクラスタ内のリソースを表示するには、–Z オプションを使用してゾーンクラスタを指定します。

次のオプションを指定すると、表示するリソースプロパティーのセットを限定できます。

–p property-name

property-name で指定されているプロパティーのみを表示します。property-name では、標準プロパティーと拡張プロパティーを指定できます。

–x extension-property

extension-property で指定した 1 つまたは複数のノード上の拡張プロパティーだけを表示します。

–y standard-property

standard-property で指定されている標準プロパティーのみを表示します。

node-specifier は、–p–x、および –y オプションに対する任意の修飾子です。指定した 1 つまたは複数のノード上にあるプロパティーのみが表示されることを示します。指定したプロパティーは、クラスタ内のほかのノード上では表示されません。node-specifier を含めない場合、指定したプロパティーは、クラスタ内のすべてのノード上で表示されます。node-specifier の構文例を次に示します:

-x "myprop{phys-schost-1}"

中括弧 ({}) は、指定したプロパティーをノード phys-schost-1 でのみ表示するよう指定します。ほとんどのシェルの場合、中括弧は引用符で囲みます。

次の構文を使用すると、2 つのノード上でプロパティーを表示できます。

-x "myprop{phys-schost-1,phys-schost-2}"

このサブコマンドでプラス記号 (+) をオペランドとして指定すると、すべてのリソース構成が表示されます。–g オプションまたは –t オプションを指定すると、表示する情報を特定のリソースグループまたはリソースタイプに制限することができます。オペランドを指定しないと、指定したすべてのリソースの構成が表示されます。

スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.read RBAC の承認が必要です。

status

コマンドに対するオペランドとして指定したリソースのステータスを表示します。デフォルトでは、すべてのリソースのステータスが表示されます。

次のオプションを指定すると、オペランドのリストをフィルタリングし、ステータスが表示されるリソースを限定できます。

–g resource-group

resource-group 内のリソースグループのメンバーである、オペランドのリスト内のリソースのみのステータスを表示します。

–n node

–n node を使用すると、1 つ以上のノードでオンライン状態のリソースについてのみステータスを表示できます。–n オプションおよび –s オプションは、同時に指定できません。

–s state

state のステータス内にある、オペランドのリスト内のリソースのステータスだけを表示します。–n オプションおよび –s オプションは、同時に指定できません。

–t resource-type

resource-type 内のリソースタイプのインスタンスである、オペランドのリスト内のリソースのみのステータスを表示します。

–Z {zone-cluster-name | global | all}

特定のクラスタまたは指定したクラスタ内のリソースのステータスを表示します。グローバルクラスタからゾーンクラスタ内のリソースのステータスを表示するには、–Z オプションを使用してゾーンクラスタを指定します。

このサブコマンドでプラス記号 (+) をオペランドとして指定すると、すべてのリソースのステータスが表示されます。–g オプションまたは –t オプションを指定すると、表示する情報を特定のリソースグループまたはリソースタイプに制限することができます。オペランドを指定しないと、指定したすべてのリソースのステータスが表示されます。

スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.read RBAC の承認が必要です。

unmonitor

コマンドに対するオペランドとして指定したリソースのモニタリングを無効にします。このサブコマンドでプラス記号 (+) をオペランドとして指定すると、すべてのリソースに対するモニタリングが無効になります。

このサブコマンドは、グローバルクラスタまたはゾーンクラスタで使用できます。

無効になっているリソースのモニタリングを無効にしても、リソースは影響を受けません。リソースとそのモニターは、すでにオフライン状態です。


注 -  リソースのモニタリングを無効にしても、リソースは無効になりません。ただし、リソースを無効にする場合、モニタリングを無効にする必要はありません。無効なリソースとそのモニターは、オフライン状態が維持されます。

次のオプションを指定すると、オペランドのリストをフィルタリングし、モニタリングを無効にするリソースを限定できます。

–g resource-group

resource-group 内のリソースグループのメンバーである、オペランドのリスト内のリソースのみのモニタリングを無効にします。

–n node

1 つ以上のノードでオンライン状態のリソースのモニタリングのみを無効にします。

–t resource-type

resource-type 内のリソースタイプのインスタンスである、オペランドのリスト内のリソースのみのモニタリングを無効にします。

–Z {zone-cluster-name | global}

特定のクラスタまたは指定したクラスタ内のリソースのモニタリングだけを無効にします。グローバルクラスタからゾーンクラスタ内のリソースのモニタリングを無効にするには、–Z オプションを使用してゾーンクラスタを指定します。

スーパーユーザー以外のユーザーがこのサブコマンドを使用するには、solaris.cluster.admin RBAC の承認が必要です。

disable サブコマンドおよび monitor サブコマンドの説明も参照してください。

オプション

次のオプションがサポートされています。

–?
–-help

ヘルプ情報を表示します。このオプションを使用する場合、ほかの処理は実行されません。

このオプションを指定するとき、サブコマンドは指定してもしなくてもかまいません。

サブコマンドなしでこのオプションを指定すると、このコマンドのサブコマンドのリストが表示されます。

サブコマンド付きでこのオプションを指定すると、サブコマンドの使用方法が表示されます。

–a
–-automatic

リソースがクラスタ構成ファイル (clconfiguration(5CL)) から作成される場合は、次の追加の操作を自動的に実行します。

  • リソースタイプの登録

  • リソースグループの作成

  • オペランドのリスト内で指定されているリソースの依存先リソースの作成

クラスタ構成情報には、次の処理をすべて実行するのに必要な十分な情報が含まれている必要があります。

  • リソースタイプの登録を有効にする

  • リソースグループの作成を有効にする

  • リソースの作成を有効にする

このオプションを指定できるのは、create サブコマンドの場合だけです。このオプションを指定する場合は、–i オプションも指定し、構成ファイルを指定します。

–d
–-disable

リソースの作成時にリソースを無効にします。このオプションを指定できるのは、create サブコマンドの場合だけです。デフォルトでは、リソースは作成されたあと、有効な状態になります。

リソースは、有効化しても、オンライン状態になるとは限りません。リソースは、リソースのリソースグループが 1 つ以上のノードでオンラインになってはじめてオンラインになります。

–f errorflag
–-flag=errorflag
–-flag errorflag

clear サブコマンドによってクリアするエラーフラグを明示的に指定します。このオプションは、clear サブコマンドの場合にだけ指定できます。デフォルトでは、clear サブコマンドは STOP_FAILED エラーフラグをクリアします。

–f オプションが受け付けるエラーフラグは、STOP_FAILED だけです。

–F
–-force

無効状態でないリソースの削除が、強制的に実行されます。このオプションは、delete サブコマンドの場合にだけ指定できます。

このオプションは、次のような影響があるので、注意して使用してください。

  • 指定したすべてのリソース (無効になっていないリソースも含む) が削除されます。

  • 指定したすべてのリソースが、他のリソースのリソース依存性設定から削除されます。

このような影響により、クラスタ内でサービスが消失する場合があります。削除されていない依存リソースも、無効な状態またはエラー状態で残される場合があります。

–g resource-group[,…]
–-resourcegroup=resource-group[,…]
–-resourcegroup resource-group[,…]

1 つのリソースグループまたはリソースグループのリストを指定します。

create 以外のサブコマンドの場合、このコマンドは指定されたリソースグループのメンバーである、オペランドのリスト内のリソースに対してのみ作用します。–g オプションを使用して、リソースグループを指定します。

–g オプションを create サブコマンドで指定すると、clresource は、指定されたリソースグループ内にリソースを作成します。このオプションを使用する場合は、リソースグループを 1 つしか指定することができません。

–i {- | clconfiguration}
–-input={- | clconfiguration}
–-input {- | clconfiguration}

リソースの作成または変更に使用する構成情報を指定します。この情報は、clconfiguration(5CL) のマニュアルページに定義されている形式に準拠している必要があります。この情報は、ファイルに含めることも、標準入力を使って指定することもできます。標準入力を指定するには、ファイル名の代わりに - を指定します。

コマンドに対するオペランドとして指定したリソースだけが、作成または変更されます。コマンドで指定したオプションは、構成情報で設定されているオプションより優先されます。構成パラメータは、構成情報内で設定されていない場合、コマンド行で指定します。

–i オプションを create サブコマンドで使用すると、clresource は必要なすべてのリソースタイプを登録し、必要なすべてのリソースグループを作成します。登録および構成に必要なすべての情報を指定します。その他の構成データはすべて無視します。

–l listtype
–-listtype=listtype
–-listtype listtype

list-props サブコマンドによって表示するリソースプロパティーのタイプを指定します。このオプションは、list-props サブコマンドの場合にだけ指定できます。

listtype に対して、次のリストから 1 つの値を指定する必要があります。

all

標準プロパティーと拡張プロパティーを表示するように指定します。

extension

拡張プロパティーだけを表示するよう指定します。デフォルトでは、拡張プロパティーだけが表示されます。

standard

標準プロパティーだけを表示するように指定します。

–l オプションを指定しないと、拡張プロパティーだけが表示されます。標準プロパティーを表示するには、–p オプションまたは –y オプションを使用して、プロパティーを明示的に指定します。

–n node[,…]
–-node=node[,…]
–-node node[,…]

ターゲットのグローバルクラスタまたはゾーンクラスタに、ノードまたはノードのリストを指定します。各ノードはノード名またはノード ID で指定できます。

–Z オプションが指定されている場合は、–n オプションで、グローバルクラスタホスト名ではなくゾーンクラスタホスト名のみを指定できます。–Z オプションが指定されていない場合は、–n オプションでグローバルクラスタホスト名のみを指定できます。

このオプションとともに指定できるサブコマンドは、次のとおりです。

disable

指定したノード上でホストされている、オペランドのリスト内のリソースのみを無効にします。

enable

指定したノード上でホストされている、オペランドのリスト内のリソースのみを有効にします。

monitor

指定したノード上でホストされている、オペランドのリスト内のリソースのみをモニターします。

show

指定したノード上でホストされている、オペランドのリスト内のリソースについてのみ構成情報を表示します。

status

指定したノード上でホストされている、オペランドのリスト内のリソースについてのみステータスを報告します。

unmonitor

指定したノード上でホストされている、オペランドのリスト内のリソースについてのみモニターを解除します。

–o {- | clconfiguration}
–-output={- | clconfiguration}
–-output {- | clconfiguration}

リソース構成情報の書き込み先を指定します。この書き込み先は、ファイルでも、標準出力でもかまいません。標準出力を指定するには、ファイル名の代わりに、ダッシュ (-) を指定します。標準出力を指定すると、コマンドに対するほかのすべての標準出力が抑制されます。このオプションは、export サブコマンドの場合にだけ指定できます。

構成情報は、コマンドに対するオペランドとして指定したリソースの場合だけ書き込まれます。この情報は、clconfiguration(5CL) のマニュアルページに定義されている形式で書き込まれます。

–p property-name=value
–p property-name+=array-values
–p property-name-=array-values
–-property=property-name=value
–-property=property-name+=array-values
–-property=property-name-=array-values
–-property property-name=value
–-property property-name+=array-values
–-propertyproperty-name-=array-values

コマンドに対するオペランドとして指定したリソースに対し、プロパティーの値を設定します。このオプションの代入形式を指定できるのは、create サブコマンドおよび set サブコマンドだけです。

–p オプションを使用すると、任意の標準プロパティーまたは拡張プロパティーを指定できます。あるリソースタイプの拡張プロパティーが同じリソースタイプの標準プロパティーと同じ名前を持っている場合、–p オプションを使用するとエラーが返されます。そのような場合、拡張プロパティーを指定するには –x オプション、標準プロパティーを指定するには –y オプションを使用します。

標準プロパティーについては、r_properties(5) のマニュアルページを参照してください。

リソースタイプの拡張プロパティーについては、リソースタイプに関するドキュメントを参照してください。

このオプションとともに使用する演算子は、次のとおりです。

=

プロパティーに、指定した値を設定します。この演算子は、create サブコマンドおよび set サブコマンドで使用できます。

+=

1 つまたは複数の値を文字列配列値に追加します。この演算子は、set サブコマンドでのみ使用できます。この演算子は、たとえば、Resource_dependencies のような文字列値のリストを受け付けるプロパティーに対してのみ指定できます。

-=

1 つまたは複数の値を文字列配列値から削除します。この演算子は、set サブコマンドでのみ使用できます。この演算子は、たとえば、Resource_dependencies のような文字列値のリストを受け付けるプロパティーに対してのみ指定できます。

クラスタノードのサブセットに対してノード単位の拡張プロパティーを設定するには、プロパティーの設定時にノードを指定します。次のように、中括弧で囲まれたノードのリストをプロパティー名のあとに付加します。

name{node}

node は、ノード名またはノード ID をコンマで区切ったリストです。ノード単位の拡張プロパティーの詳細は、rt_properties(5) のマニュアルページを参照してください。

ノード単位のリソース依存関係をクラスタノードのサブセットに設定するには、各ノード単位の依存関係を次の形式で指定します:

myres1@node1,myres2@node2,myres3@node3

gds-rs リソースの場合は、次のコマンドで、ノード ptrancos1 上のリソース trancos-3-rs およびノード ptrancos2 上のリソース trancos-4-rs に対する依存関係を設定します。

# clresource set \
-p resource_dependencies=trancos-3-rs@ptrancos1,trancos-4-rs@ptrancos2 \
gds-rs

phys-schost-1# clresource show -p resource_dependencies gds-rs
=== Resources ===
Resource: gds-rs
Resource_dependencies: trancos-3-rs@ptrancos1 trancos-4-rs@ptrancos2

ローカルノードスコープでリソースの依存関係を設定するには、LOCAL_NODE 修飾子を次の形式で指定します。

myres1{LOCAL_NODE},myres2{LOCAL_NODE}

gds-rs リソースの場合は、次のコマンドで、リソース trancos-3-rs に対するローカルノードの依存関係を設定します。

# clresource set \
-p resource_dependencies=trancos-3-rs{LOCAL_NODE} \
gds-rs

phys-schost-1# clresource show -p resource_dependencies gds-rs
=== Resources ===
Resource: gds-rs
Resource_dependencies: trancos-3-rs{LOCAL_NODE}

ノード単位のリソース依存関係および依存関係のスコープ修飾子の詳細は、r_properties(5) のマニュアルページを参照してください。

–p property-name[,…]
–-property=property-name[,…]
–-property property-name[,…]

list-props サブコマンドおよび show サブコマンドのプロパティーのリストを指定します。

–p オプションを使用すると、任意の標準プロパティーまたは拡張プロパティーを指定できます。あるリソースタイプの拡張プロパティーが同じリソースタイプの標準プロパティーと同じ名前を持っている場合、–p オプションを使用するとエラーが返されます。そのような場合、拡張プロパティーを指定するには –x オプション、標準プロパティーを指定するには –y オプションを使用します。

標準プロパティーについては、r_properties(5) のマニュアルページを参照してください。

リソースタイプの拡張プロパティーについては、リソースタイプに関するドキュメントを参照してください。

このオプションを指定しない場合、list-props サブコマンドおよび show サブコマンドは、–v オプションも指定されているかどうかに応じて、すべてまたはほとんどのリソースプロパティーを一覧表示します。

–R
–-recursive

必要な依存性がすべて満たされるように、リソースの有効化または無効化を再帰的に実行します。このオプションは、disable サブコマンドおよび enable サブコマンドの場合にだけ指定できます。

このオプションをこれらのサブコマンドとともに指定した場合の効果は、次のとおりです。

disable

コマンドに対するオペランドとして指定したリソースに依存しているリソースを、すべて無効にします。これらのリソースは、コマンドに対するオペランドとして指定しなかった場合でも無効になります。

enable

コマンドに対するオペランドとして指定したリソースが依存しているリソースを、すべて有効にします。これらのリソースは、コマンドに対するオペランドとして指定しなかった場合でも有効になります。

–s state[,…]
–-state=state[,…]
–-state state[,…]

list サブコマンドおよび status サブコマンドの状態のリストを指定します。

このオプションは出力を制限し、ノードリスト内の 1 つまたは複数のノード上で指定されている状態の 1 つにあるリソースだけが含まれるようにします。

可能な状態は、次のとおりです。

  • Online

  • Offline

  • Start_failed

  • Stop_failed

  • Monitor_failed

  • Online_not_monitored

  • Starting

  • Stopping

  • Not_online


注 -  OfflineStart_failed などの状態の名前は、大文字と小文字が区別されません。状態の名前を指定する際には、大文字と小文字を任意に組み合わせることができます。
–t resource-type[,…]
–-type=resource-type[,…]
–-type resource-type[,…]

1 つのリソースタイプまたはリソースタイプのリストを指定します。

create を除くこのオプションを使用できるすべてのサブコマンドの場合、コマンドは、次の両方の条件を満たすリソースに対してだけ作用します。

  • リソースが、オペランドのリスト内にある。

  • リソースが、–t オプションで指定するリソースタイプのインスタンスである。

–t オプションと clresource create を同時に指定すると、指定したタイプのリソースが作成されます。指定できるリソースタイプは、1 つだけです。

リソースタイプ名の形式については、Oracle Solaris Cluster 4.3 データサービス計画および管理ガイド の有効な RGM 名を参照してください。

–u

+ オペランドを使用する場合、このオプションは、リソースグループが中断されたリソース上でコマンドが機能するように指定します。

+ オペランドを指定した状態で –u オプションを指定しないと、コマンドはリソースグループが中断されたすべてのリソースを無視します。–u オプションは、+ オペランドが cleardisableenablemonitorset、または unmonitor コマンドで指定されている場合に有効です。

cleardisableenablemonitorset、または unmonitor サブコマンドで + オペランドを使用した場合は、–u オプションも指定しないかぎり、このコマンドはリソースグループが中断されたすべてのリソースを無視します。

–V
–-version

コマンドのバージョンを表示します。

このオプションには、サブコマンドやオペランドなどのオプションは指定しないでください。サブコマンドやオペランドなどのオプションは無視されます。–V オプションは、コマンドのバージョンだけを表示します。その他の処理は行いません。

–v
–-verbose

詳細メッセージを標準出力に表示します。

このオプションは、このコマンドの任意の形式とともに指定できます。

–v オプションと –o - オプションを同時に指定してはいけません。–v オプ ションは無視されます。–o - オプションは、ほかのすべての標準出力を抑制します。

–x extension-property=value
–x extension-property+=array-value
–x extension-property-=array-value
–-extension-property=extension-property=value
–-extension-property=extension-property+=array-value
–-extension-property=extension-property-=array-value
–-extension-property extension-property=value
–-extension-property extension-property+=array-value
–-extension-property extension-property-=array-value

コマンドに対するオペランドとして指定したリソースの拡張プロパティーの値を、設定または変更します。

一般に、–p オプションを使用すると、任意の標準プロパティーまたは拡張プロパティーを指定できます。あるリソースタイプの拡張プロパティーが同じリソースタイプの標準プロパティーと同じ名前を持っている場合、–p オプションを使用するとエラーが返されます。そのような場合、拡張プロパティーを指定するには –x オプション、標準プロパティーを指定するには –y オプションを使用します。

このオプションの代入形式を指定できるのは、create サブコマンドおよび set サブコマンドだけです。

リソースタイプの拡張プロパティーについては、リソースタイプに関するドキュメントを参照してください。

このオプションとともに使用する演算子は、次のとおりです。

=

プロパティーに、指定した値を設定します。この演算子は、create サブコマンドおよび set サブコマンドで使用できます。

+=

1 つまたは複数の値を文字列配列値に追加します。この演算子は、set サブコマンドでのみ使用できます。この演算子は、たとえば、Resource_dependencies のような文字列値のリストを受け付けるプロパティーに対してのみ指定できます。

-=

1 つまたは複数の値が、文字列配列値から削除されます。この演算子は、set サブコマンドでのみ使用できます。この演算子は、たとえば、Resource_dependencies のような文字列値のリストを受け付けるプロパティーに対してのみ指定できます。

クラスタノードのサブセットに対してノード単位の拡張プロパティーを設定するには、プロパティーの設定時にノードを指定します。次のように、中括弧で囲まれたノードのリストをプロパティー名のあとに付加します。

name{node}

node は、ノード名またはノード ID をコンマで区切ったリストです。ノード単位のプロパティーの詳細は、rt_properties(5) のマニュアルページを参照してください。

–x extension-property[,…]
–-extension-property=extension-property[…]
–-extension-property extension-property[,…]

list-props サブコマンドと show サブコマンドの拡張プロパティーのリストを指定します。

リソースタイプの拡張プロパティーについては、リソースタイプに関するドキュメントを参照してください。

–p オプションを使用すると、任意の標準プロパティーまたは拡張プロパティーを指定できます。あるリソースタイプの拡張プロパティーが同じリソースタイプの標準プロパティーと同じ名前を持っている場合、–p オプションを使用するとエラーが返されます。そのような場合、拡張プロパティーを指定するには –x オプション、標準プロパティーを指定するには –y オプションを使用します。

このオプションを指定しないと、list-props サブコマンドおよび show サブコマンドは、–v オプションも指定されているかどうかに基づいて、すべてまたはほとんどのリソースプロパティーを一覧表示します。

–y standard-property=value
–y standard-property+=array-value
–y standard-property-=array-value
–-standard-property=standard-property=value
–-standard-property=standard-property+=array-value
–-standard-property=standard-property-=array-value
–-standard-property standard-property=value
–-standard-property standard-property+=array-value
–-standard-property standard-property-=array-value

コマンドに対するオペランドとして指定したリソースの標準プロパティーの値を、設定または変更します。

–p オプションを使用すると、任意の標準プロパティーまたは拡張プロパティーを指定できます。あるリソースタイプの拡張プロパティーが同じリソースタイプの標準プロパティーと同じ名前を持っている場合、–p オプションを使用するとエラーが返されます。そのような場合、拡張プロパティーを指定するには –x オプション、標準プロパティーを指定するには –y オプションを使用します。

このオプションの代入形式を指定できるのは、create サブコマンドおよび set サブコマンドだけです。

標準プロパティーについては、r_properties(5) のマニュアルページを参照してください。

このオプションとともに使用する演算子は、次のとおりです。

=

プロパティーに、指定した値を設定します。この演算子は、create サブコマンドおよび set サブコマンドで使用できます。

+=

1 つまたは複数の値を文字列配列値に追加します。この演算子は、set サブコマンドでのみ使用できます。この演算子は、たとえば、Resource_dependencies のような文字列値のリストを受け付けるプロパティーに対してのみ指定できます。

-=

1 つまたは複数の値が、文字列配列値から削除されます。この演算子は、set サブコマンドでのみ使用できます。この演算子は、たとえば、Resource_dependencies のような文字列値のリストを受け付けるプロパティーに対してのみ指定できます。

–y standard-property[,…]
–-standard-property=standard-property[,…]
–-standard-property standard-property[,…]

list-props サブコマンドと show サブコマンドの標準プロパティーのリストを指定します。

標準プロパティーについては、r_properties(5) のマニュアルページを参照してください。

–p オプションを使用すると、任意の標準プロパティーまたは拡張プロパティーを指定できます。あるリソースタイプの拡張プロパティーが同じリソースタイプの標準プロパティーと同じ名前を持っている場合、–p オプションを使用するとエラーが返されます。そのような場合、拡張プロパティーを指定するには –x オプション、標準プロパティーを指定するには –y オプションを使用します。

このオプションを指定しないと、list-props サブコマンドおよび show サブコマンドは、–v オプションも指定されているかどうかに基づいて、すべてまたはほとんどのリソースプロパティーを一覧表示します。

–Z {zone-cluster-name | global | all}
–-zonecluster={zone-cluster-name | global | all}
–-zonecluster {zone-cluster-name | global | all}

クラスタ、またはリソースが存在するクラスタや処理するクラスタを指定します。

このオプションは、export サブコマンド以外のすべてのサブコマンドでサポートされています。

このオプションを指定する場合は、次のいずれかの引数も指定する必要があります。

zone-cluster-name

このオプションを使用しているコマンドが、zone-cluster-name という名前のゾーンクラスタ内のみの指定されたすべてのリソースに対して動作するように指定します。

global

このオプションを使用するコマンドが、広域クラスタでのみ指定されたすべてのリソースで機能するように指定します。

all

広域クラスタでこの引数を使用する場合、それを使用するコマンドが広域クラスタとすべてのゾーンクラスタを含め、すべてのクラスタで指定されたすべてのリソースで機能するように指定します。

この引数をゾーンクラスタで使用すると、このオプションを使用するコマンドが、ゾーンクラスタ内だけで指定されたすべてのリソースに対して機能するように指定されます。

オペランド

次のオペランドだけがサポートされています。

resource

管理対象のリソース (1 つまたは複数) を指定します。サブコマンドで複数のリソースを指定できる場合は、プラス記号 (+) を使用すると、すべてのリソースを指定できます。

終了ステータス

指定したすべてのオペランドでコマンドが成功すると、コマンドはゼロ (CL_NOERR) を返します。あるオペランドでエラーが発生すると、コマンドはオペランドリストの次のオペランドを処理します。戻り値は常に、最初に発生したエラーを反映します。

次の終了コードが返されます。

0 CL_NOERR

エラーなし

実行したコマンドは正常に終了しました。

1 CL_ENOMEM

十分なスワップ空間がありません。

クラスタノードがスワップメモリーまたはその他のオペレーティングシステムリソースを使い果たしました。

3 CL_EINVAL

無効な引数

コマンドを間違って入力したか、–i オプションで指定したクラスタ構成情報の構文が間違っていました。

6 CL_EACCESS

アクセス権がありません

指定したオブジェクトにアクセスできません。このコマンドを実行するには、スーパーユーザーまたは RBAC アクセスが必要である可能性があります。詳細は、su(1M) および rbac(5) のマニュアルページを参照してください。

9 CL_ESTATE

オブジェクトの状態が不正です

その時点で変更できない、または常時変更できないプロパティー、リソースグループ、またはその他のオブジェクトを変更しようとしました。

10 CL_EMETHOD

リソースのメソッドが失敗しました

リソースのメソッドが失敗しました。次のいずれかの理由でメソッドが失敗しました: (1) リソースの作成またはリソースのプロパティーの変更を試みたときに validate メソッドが失敗した。 (2) リソースの有効化、無効化、または削除を試みたときに validate 以外のメソッドが失敗した。

15 CL_EPROP

無効なプロパティーです

–p–y、または –x オプションで指定したプロパティーまたは値が存在しないか、許可されていません。

36 CL_ENOENT

そのようなオブジェクトはありません。

次のいずれかの理由で、指定したオブジェクトが見つかりません: (1) オブジェクトが存在しない。(2) –o オプションで作成しようとした構成ファイルのパスに含まれているディレクトリが存在しない。(3) –i オプションでアクセスしようとした構成ファイルにエラーがある。

39 CL_EEXIST

オブジェクトは存在します。

指定したデバイス、デバイスグループ、クラスタインターコネクトコンポーネント、ノード、クラスタ、リソース、リソースタイプ、リソースグループ、またはプライベート文字列はすでに存在します。

41 CL_ETYPE

無効なタイプです

–t または –p オプションで指定したタイプは存在しません。

これらの終了値は、scha_calls(3HA) のマニュアルページで説明されているリターンコードと互換性があります。

使用例 1 リソースの作成

この例では、rg-failover という名前のリソースグループ内で rs-nfs という名前のリソースを作成します。リソースは、リソースタイプ SUNW.nfs のインスタンスです。リソースは作成後に有効な状態になり、リソースモニタリングも有効になります。

# clresource create -g rg-failover -t SUNW.nfs rs-nfs

次の 2 つのコマンドはどちらも、rg-failover という名前のリソースグループ内のゾーンクラスタ ZC 内に rs-nfs という名前のリソースを作成します。これらのコマンドは、グローバルクラスタノードから、またはゾーンクラスタ ZC 内で実行できます。コマンドをゾーンクラスタから実行する場合、任意でゾーンクラスタ名を持つリソースのスコープを明示的に定義できます。

# clresource create -g rg-failover -t SUNW.nfs -Z ZC rs-nfs
# clresource create -g rg-failover -t SUNW.nfs ZC:rs-nfs
使用例 2 リソースモニタリングの有効化

この例では、rs-nfs という名前のリソースに対するモニタリングを有効にします。

# clresource monitor rs-nfs

リソースのモニタリングは、いったん有効になると、clresource unmonitor コマンドを使って明示的に無効にするまで、有効な状態のままとなります。リソースの無効化および有効化は、リソースがモニターされるかどうかに影響を与えません。

使用例 3 リソースの有効化

この例では、リソースグループ rg-failover および rg-failover2 内のすべてのリソースを有効にします。

# clresource enable -g rg-failover,rg-failover2 +

このコマンドは、リソースがモニターされるかどうかに影響を与えません。

使用例 4 リソースプロパティーの設定

この例では、リソースタイプ SUNW.nfs の全インスタンスの r_description プロパティーを HA-NFS res に設定します。

# clresource set -t SUNW.nfs -p r_description="HA-NFS res" +
使用例 5 ノード単位リソースプロパティーの設定

この例では、リソース rs-oracle のノード単位プロパティー oracle_sid に、次のように別のノード上の別の値を設定します。

  • ノード phys-schost-1 およびノード phys-schost-2 上で、このプロパティーには myora1 が設定されます。

  • ノード phys-schost-3 上の場合、このプロパティーには myora2 が設定されます。

この例の場合、中括弧文字は、使用されるシェルに対して特別な意味があります。そのため、ノードリストが付加される各プロパティー名は、二重引用符で囲んであります。

# clresource set \
-p "oracle_sid{phys-schost-1,phys-schost-2}"=myora1 \
-p "oracle_sid{phys-schost-3}"=myora2 \
rs-oracle
使用例 6 ノード単位のリソース依存関係の設定

この例では、gds-rs のノード単位のリソース依存関係を設定して、それが 2 つの異なる論理ホストリソースに依存するようにします。

# clresource set \
-p resource_dependencies=node-3-rs@pnode1,node-4-rs@pnode2 \
gds-rs
# clresource show -p resource_dependencies gds-rs
Resource: gds-rs
Standard Properties:
Resource_dependencies: node-3-rs@pnode1,node-4-rs@pnode2
使用例 7 文字列配列プロパティーへの値の追加

この例では、リソース rs-myapp の文字列配列プロパティー resource_dependencies に値 rs-oracle を追加します。この文字列配列プロパティー内の既存の値は、変更されません。

# clresource set -p resource_dependencies+=rs-oracle rs-myapp
# clresource show -p resource_dependencies rs-myapp
Resource: rs-myapp
Standard Properties:
Resource_dependencies: rs-nfs rs-oracle
使用例 8 リソースの削除

この例では、rs-nfs という名前のリソースを削除します。

# clresource delete rs-nfs
使用例 9 クラスタ構成全体の更新

この例では、次の順序で処理を実行することにより、クラスタ構成全体を更新します。

  1. クラスタ内のリソースグループをすべてオフラインにしたあと、すべてのリソースを削除してから、すべてのリソースグループを削除します。

  2. すべてのリソースタイプの登録解除

  3. 構成ファイル /net/server/export/mycluster.xml の中で指定されているすべてのリソースの作成、そのリソースタイプの登録、および必要なすべてのリソースグループの作成

# clresourcegroup delete --force +
# clresourcetype unregister +
# clresource -i /net/server/export/mycluster.xml -a +
使用例 10 リソースの一覧表示

この例では、すべてのリソースを一覧表示します。

# clresource list
logicalhost1
rs-nfs-1
rs-nfs-2
logicalhost2
rs-apache-1
使用例 11 リソースおよびグループとタイプの一覧表示

この例では、すべてのリソースおよびそのリソースグループとリソースタイプを一覧表示します。

# clresource list -v

Resource Name      Resource Group    Resource Type
-------------      --------------    -------------
logicalhost1       rg-failover-1     SUNW.LogicalHostname
rs-nfs-1           rg-failover-1     SUNW.nfs
logicalhost2       rg-failover-2     SUNW.LogicalHostname
rs-nfs-2           rg-failover-2     SUNW.nfs
rs-apache-1        rg-failover-1     SUNW.apache
使用例 12 特定のタイプのリソースの一覧表示

この例では、リソースタイプ nfs のすべてのインスタンスを一覧表示します。

# clresource list -t nfs
rs-nfs-1
rs-nfs-2
使用例 13 リソースタイプの拡張プロパティーと説明の一覧表示

この例では、リソースタイプ nfs の拡張プロパティーと各拡張プロパティーの説明を一覧表示します。

# clresource list-props -t nfs -v
Properties              Descriptions
----------              ------------
Monitor_retry_count     Number of PMF restarts allowed for the fault monitor
Monitor_retry_interval  Time window (minutes) for fault monitor restarts
Rpcbind_nullrpc_timeout Timeout(seconds) to use when probing rpcbind
Nfsd_nullrpc_timeout    Timeout(seconds) to use when probing nfsd
Mountd_nullrpc_timeout  Timeout(seconds) to use when probing mountd
Statd_nullrpc_timeout   Timeout(seconds) to use when probing statd
Lockd_nullrpc_timeout   Timeout(seconds) to use when probing lockd
Rpcbind_nullrpc_reboot  Boolean to indicate if we should reboot system when 
                          null rpc call on rpcbind fails
Nfsd_nullrpc_restart    Boolean to indicate if we should restart nfsd when 
                          null rpc call fails
Mountd_nullrpc_restart  Boolean to indicate if we should restart mountd when 
                          null rpc call fails
Line breaks in the Descriptions column are added to enhance
the readability of this example. Actual output from the command does not

contain these line breaks.
使用例 14 リソースの無効化および有効化によるリソース状態 Start_failed のクリア

Start_failed リソース状態は、Start または Prenet_start メソッドがリソース上で失敗またはタイムアウトしたが、そのリソースグループが結果的にオンラインになったことを示します。リソースグループは、リソースが障害状態に置かれていてサービスを提供していなくても、オンライン状態になります。この状態は、リソースの Failover_mode プロパティーに None またはリソースグループのフェイルオーバーを妨げる別の値が設定されている場合に発生することがあります。

Stop_failed リソース状態とは異なり、Start_failed リソース状態は、ユーザーまたは Oracle Solaris Cluster ソフトウェアがリソースグループに対してアクションを実行することを妨げません。リソース状態 Start_failed は、command clear コマンドを発行しなくてもクリアすることができます。該当リソースを再起動するコマンドを実行するだけで済みます。

次のコマンドでは、リソース resource-1 上で発生したリソース状態 Start_failed を、リソースをいったん無効化したあと再度有効化することにより、クリアします。

# clresource disable resource-1
# clresource enable resource-1

属性

次の属性については、attributes(5) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
ha-cluster/system/core
インタフェースの安定性
発展中

関連項目

Intro(1CL), clreslogicalhostname(1CL ), clresourcegroup(1CL), clresourcetype(1CL), clressharedaddress(1CL), cluster(1CL), scha_calls(3HA), clconfiguration(5CL), attributes(5), r_properties(5), rbac(5)

Oracle Solaris Cluster 4.3 データサービス計画および管理ガイド

スーパーユーザーはこのコマンドのすべての形式を実行できます。

任意のユーザーは次のオプションを指定してこのコマンドを実行できます。

  • –? オプション

  • –V オプション

サブコマンドを指定してこのコマンドを実行する場合、スーパーユーザー以外のユーザーは RBAC の承認が必要です。次の表を参照してください。

サブコマンド
RBAC の承認
create
solaris.cluster.modify
delete
solaris.cluster.modify
disable
solaris.cluster.admin
enable
solaris.cluster.admin
export
solaris.cluster.read
list
solaris.cluster.read
list-props
solaris.cluster.read
set
solaris.cluster.modify
monitor
solaris.cluster.admin
clear
solaris.cluster.admin
show
solaris.cluster.read
status
solaris.cluster.read
unmonitor
solaris.cluster.admin