Oracle® Solaris 11.2 システムのインストール

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更新: 2014 年 7 月
 
 

ネットワークインタフェースの構成

ネットワークを構成する有効なプロファイルを生成するには、sysconfig create-profile コマンドを network グループとともに使用します。このコマンドによって SCI ツールが開始され、インタフェースの構成に必要な情報の入力を求められます。

# sysconfig create-profile -g network -o sc_network.xml

svc:/network/install SMF サービスは、初期の物理ネットワークインタフェースを構成します。このサービスは、システム構成が行われないプロパティー値で最初は無効になっています。


注 -  インストールのターゲットが iSCSI デバイスである場合は、そのインストールのシステム構成プロファイルでそのネットワークインタフェースを構成しないでください。iSCSI ブートの場合は、iSCSI デバイスのネットワークインタフェースがクライアントのブートプロセスの早い段階で構成されます。その同じインタフェースを再度構成すると、インタフェースの network/install サービスが保守状態になります。

複数のネットワークインタフェースを構成するには、スクリプトにその構成を指定し、1 度だけ実行する SMF サービスを使用して初回ブート時にそのスクリプトを実行します。手順とスクリプトの例については、Chapter 13, 初回ブート時のカスタムスクリプトの実行を参照してください。

svc:/network/install サービスは、複数の IPv4 インタフェースと IPv6 インタフェースをサポートしています。また、任意で、これらのインタフェースが到達できるデフォルトルートをサポートしています。このサービスを使用すると、IPv4 インタフェースおよび IPv6 インタフェースを構成できます。このサービスは、それ自体のプロパティーおよび ipadm コマンドを使用してネットワークインタフェースを構成します。同様に、このサービスはそれ自体のプロパティーおよび route コマンドを使用してデフォルトルートを定義します。

静的なネットワーク構成の指定の例を参照してください。

install_ipv4_interface プロパティーグループでは 1 つのインタフェースのみを構成できますが、ipv4_interface プロパティーグループでは複数のインタフェースを構成できます。どちらの IPv4 プロパティーグループにも、次の表にリストされているプロパティーが含まれています。

表 11-6  IPv4 ネットワークインタフェースのプロパティーグループのプロパティー
プロパティー
タイプ
必須
説明
name
astring
required
ネットワークインタフェースの名前。
address_type
astring
required
ipadm create-addr サブコマンドの –T オプションの構築に使用する値。有効な値は static または dhcp です。
static_address
net_address_v4
optional
staticaddress_type でのみ必要です。ipadm create_addr サブコマンドのローカルアドレスの構築に使用されます。
dhcp_wait
astring
optional
dhcpaddress_type でのみ適用されます。このプロパティーを定義した場合は、ipadm create-addr サブコマンドの –w seconds (または forever) の部分の構築に使用されます。
default_route
net_address_v4
optional
route コマンドを使用したデフォルトルートの定義に使用されます。
# /usr/sbin/route \
-p add default default-route \
-ifp ifname
ifname の値は、name プロパティーのインタフェース名の部分です。

install_ipv6_interface プロパティーグループでは 1 つのインタフェースのみを構成できますが、ipv6_interface プロパティーグループでは複数のインタフェースを構成できます。IPv6 インタフェースのプロパティーグループには、次の表にリストされているプロパティーが含まれています。

表 11-7  IPv6 ネットワークインタフェースのプロパティーグループのプロパティー
プロパティー
タイプ
必須
説明
name
astring
required
ネットワークインタフェースの名前。
address_type
astring
required
ipadm create-addr サブコマンドの –T オプションの構築に使用する値。有効な値は static または addrconf です。
static_address
net_address_v6
optional
staticaddress_type でのみ必要です。ipadm create-addr サブコマンドのローカルアドレスの構築に使用されます。
interface_id
net_address_v6
optional
addrconfaddress_type でのみ適用されます。ipadm create-addr サブコマンドの –i interface_id の部分の構築に使用されます。
stateless
astring
optional
addrconfaddress_type でのみ適用されます。ipadm create-addr サブコマンドの –p stateless=yes|no の部分の構築に使用されます。
stateful
astring
optional
addrconfaddress_type でのみ適用されます。ipadm create-addr サブコマンドの –p stateful=yes|no の部分の構築に使用されます。
default_route
net_address_v6
optional
route コマンドを使用したデフォルトルートの定義に使用されます。
# /usr/sbin/route \
-p add default default-route \
-ifp ifname
ifname の値は、name プロパティーのインタフェース名の部分です。