Oracle® Solaris 11.2 システムのインストール

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更新: 2014 年 7 月
 
 

AI サーバー

AI を使用してネットワーク経由でクライアントシステムを自動インストールするには、AI サーバー上の AI インストールサービスを最初に設定する必要があります。詳細な手順については、Chapter 8, AI サーバーの設定を参照してください。この手順の一部では、AI サーバーの静的ネットワークアドレスを作成する方法を説明しています。これは、AI サーバーの IP アドレスは、各クライアントに作成されるファイルに含められるためです。サーバーの IP アドレスが変更された場合は、すべてのクライアントの構成ファイルを再作成する必要があります。

インストールサービス

各インストールサーバーには、1 つ以上のインストールサービスを含めることができます。サポートする必要がある各バージョンの OS および各クライアントアーキテクチャー用のインストールサービスを作成する必要があります。たとえば、Oracle Solaris 11.1 をブートする SPARC クライアント、Oracle Solaris 11.2 をブートする別の SPARC クライアント、および x86 クライアントに同じサービスを提供する 2 つのクライアントのインストールサービスを作成する場合があります。各インストールサービスには、SPARC または x86 のブートイメージ、1 つ以上のインストール手順のファイル (AI マニフェスト)、およびオプションのシステム構成プロファイルが含まれています。インストールサービスの作成では、インストールサービスを作成および保守するための手順を説明しています。

AI サーバーによって提供されるブートイメージは完全なインストールではありません。ブートイメージは、インストールを実行できるクライアントに構成を作成します。クライアントマシンは、インストールを完了するために IPS パッケージリポジトリまたはアーカイブにアクセスする必要があります。

AI マニフェスト

AI マニフェストには、クライアントのプロビジョニングまたはインストール手順が含まれています。各クライアントは 1 つの AI マニフェストのみを使用しますが、多数のクライアントが 1 つのマニフェストを共有できます。AI マニフェストによって、クライアントがインストールの完了に必要なパッケージを取得する 1 つ以上の IPS パッケージリポジトリが指定されます。IPS パッケージの代わりに使用可能なアーカイブを使用することもできます。AI マニフェストには、インストールする追加パッケージの名前と、ターゲットのインストールデバイスやパーティション情報などの情報も含めることができます。2 つのクライアントマシンに同じバージョンの Oracle Solaris 11 OS をインストールする必要があるが、異なるインストールを行う必要がある部分がある場合は、1 つの AI インストールサービスに関連付けられた 2 つの AI マニフェストを作成します。AI マニフェストを別にすることによって、たとえば、異なるパッケージをインストールするように指定したり、異なるスライスをインストールターゲットとして指定したりすることができます。クライアントのブート前に、またはクライアントのインストール時に動的に AI マニフェストをカスタマイズする方法については、Chapter 10, クライアントシステムのプロビジョニングを参照してください。

システム構成プロファイル

クライアントシステムに異なる構成を適用する必要がある場合は、インストールサービスに対して複数のシステム構成プロファイルを作成します。システム構成プロファイルを別にすることによって、たとえば、異なるネットワークまたはロケール設定を指定したり、独自のホスト名や IP アドレスを指定したりできます。タイムゾーンを設定するプロファイルは、複数の AI クライアントが使用できます。プロファイルについては、Chapter 11, クライアントシステムの構成を参照してください。

クライアントにプロファイルが構成されていない場合は、インストールが完了してクライアントがブートされたあとに、対話型ツールによってシステム構成情報の入力を求められます。対話型構成ツールについては、システムの再構成を参照してください。

初回ブートスクリプト

AI マニフェストまたはシステム構成プロファイルで表現できない構成を含める場合は、初回ブート時に実行されるスクリプトを追加できます。詳細は、Chapter 13, 初回ブート時のカスタムスクリプトの実行を参照してください。