Oracle® Solaris 11.2 国際化対応言語環境の利用ガイド

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更新: 2014 年 7 月
 
 

JPRS idnkit-2 ライブラリ

idnkit-2 ライブラリは、idnkit-2 JPRS 公開ライセンスを持つオープンソースの IDN 実装です。専用の idnkit-2 変換ユーティリティー idnconv(1) では、各種オプションを使用した IDN 変換が可能です。変換の詳細を制御するためのオプションについての詳細は、idnconv(1) のマニュアルページを参照してください。

Oracle Solaris 11 は、libidnkit (3) の変換ルーチンを利用することによって、iconv(3C) インタフェースを介した IDN 変換もサポートしています。次の表に示されているように、iconv(1) ユーティリティーは、ACE および UTF-8 との間の変換にも使用できます。

IDNA2008 では 2 つの動作モード lookup および registration の用語が明示的に定義されているため、対応する iconv コード変換名の別名 IDNA2008-LOOKUP (ACE-ALLOW-UNASSIGNED の別名) および IDNA2008-REGIST (ACE の別名) も提供します。

表 6-1  iconv IDN コード変換
元のコード
変換後のコード
ACE または IDNA2008-REGIST
UTF-8
ACE-ALLOW-UNASSIGNED または IDNA2008-LOOKUP
UTF-8
UTF-8
ACE または IDNA2008-REGIST
UTF-8
ACE-ALLOW-UNASSIGNED または IDNA2008-LOOKUP

ACE および ACE-ALLOW-UNASSIGNED iconv コード変換名 (およびその別名) には次の意味があります。

  • ACE または IDNA2008-REGIST

    ACEfromcode または tocode 名であり、RFC 5890 で定義されている ASCII 互換エンコーディングを参照するために、iconv コード変換で使用できます。この変換は STD3 ASCII のルールを使用します。割り当てられていない文字は許可されません。通常、ACE はホスト名またはドメイン名をマシンに格納または提供するために使用されます。

  • ACE-ALLOW-UNASSIGNED または IDNA2008-LOOKUP

    ACE-ALLOW-UNASSIGNED は、ACE-ALLOW-UNASSIGNED が割り当てられていない文字を許可する以外は、ACE と同じ処理を実行します。通常、ACE-ALLOW-UNASSIGNED は照会のために使用されます。

次の例は、hostnames.txt ファイルからの入力による、ACE から UTF-8 の変換を示します。出力は標準出力に送信されます。

$ iconv -f ACE -t UTF-8 hostnames.txt

idnkit-2 ライブラリおよび iconv コード変換については、libidnkit(3) および iconv_en_US.UTF-8(5) のマニュアルページを参照してください。