Oracle® Solaris 11.2 での sendmail サービスの管理

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更新: 2014 年 7 月
 
 

sendmail の version 8.12 からの LDAP の変更点

次のリストに、LDAP (Lightweight Directory Access Protocol) を sendmail で使用する際の変更点について説明します。

  • LDAPROUTE_EQUIVALENT() および LDAPROUTE_EQUIVALENT_FILE() を使用すると、同じホスト名を指定できます。これらのホスト名は、LDAP ルーティング参照のマスカレードドメイン名に置き換えられます。詳細は、/etc/mail/cf/README を参照してください。

  • ftp://ftp.sendmail.orgftp://ftp.sendmail.orgsendmail とともに配布しているリリースノートで説明しているように、LDAPX マップの名前は LDAP に変更されました。LDAP には、次の構文を使用します。

    Kldap ldap options
  • 本リリースでは、一度の LDAP 参照に複数の値を返すことができます。次の例のように、返す値を –v オプションを付加したコンマ区切りの文字列に配置します。

    Kldap ldap -v"mail,more-mail"
  • LDAP マップの宣言で LDAP 属性が指定されていない場合は、一致した属性がすべて返されます。

  • このバージョンの sendmail は、LDAP 別名ファイルに指定された引用符などで囲まれた鍵や値の文字列内のコンマによって、1 つのエントリが複数のエントリに分割されるのを防止します。

  • このバージョンの sendmail には、LDAP マップ用の新しいオプションがあります。検索で separator によって区切られた属性と値の両方が返されるように、この –Vseparator オプションを使用して区切り文字を指定できます。

  • %s トークンを使用した LDAP フィルタ指定の構文解析に加えて、新しいトークンである %0 を使用して、鍵バッファーをエンコードすることもできます。%0 トークンは、LDAP の特殊文字に対して、文字どおりの意味を適用します。

次の例では、これらのトークンが「*」検索でどのように異なるかを示します。

表 3-27  トークンの比較
LDAP マップ指定
同等の指定
結果
-k"uid=%s"
-k"uid=*"
ユーザー属性を持つ任意のレコードに一致します
-k"uid=%0"
-k"uid=\2A"
*」という名前を持つユーザーに一致します

次の表では、LDAP マップの追加されたフラグについて説明しています。

表 3-28  LDAP マップの追加されたフラグ
フラグ
説明
–1
一致したレコードが 1 つだけだった場合、そのレコードを返します。複数のレコードが一致して返される場合には、結果として、レコードが検出されなかったことと同じとなります。
–r never|always|search|find
LDAP 別名の参照を解除するオプションを設定します。
–Z size
一致したもののうち、返すレコード数を制限します。