Oracle® ILOM セキュリティーガイドファームウェア Release 3.0、3.1 および 3.2

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更新: 2015 年 10 月
 
 

SNMPv3 暗号化とユーザー認証を使用する

SNMPv1 と SNMPv2c は暗号化機能を備えておらず、認証の一形態としてコミュニティー文字列を使用します。コミュニティー文字列は平文のままネットワーク経由で送信され、個々のユーザー専用ではなく、通常は個人のグループ全体で共有されます。対照的に、SNMPv3 は暗号化および個々のユーザー名とパスワードを使用してセキュアなチャネルを提供します。SNMPv3 のユーザーパスワードは、管理ステーション上にセキュアに格納できるように集められます。

Oracle ILOM では、SNMPv1、SNMPv2c、および SNMPv3 をすべてサポートしており、それぞれ個別に有効化または無効化できます。また、セキュリティーの追加レイヤーを提供するために、「セット」を有効化または無効化できます。この構成可能なオプションは、SNMP サービスが構成可能な SNMP MIB プロパティーの設定を許可するかどうかを指定します。「セット」を無効にすることによって、SNMP サービスを事実上モニタリング専用にすることができます。

デフォルトでは、SNMPv1 と SNMPv2c は無効になっています。SNMPv3 はデフォルトで有効になっていますが、使用する前に 1 人以上の SNMP ユーザーを作成する必要があります。事前構成された SNMPv3 ユーザーはありません。

Oracle ILOM で SNMP 管理を構成するには、次の Web ベースの手順を参照してください。

始める前に

  • 最大限の SNMP セキュリティーを実現するために、SNMPv1 および SNMPv2c をモニタリングのみに使用し、これらのセキュアではないプロトコルを有効にするときは「セット」を有効にしないでください。

  • SNMPv3 管理にのみ SNMP セットを有効にしてください。SNMP Set プロパティーはデフォルトで無効になっています。

  • SNMPv3 セットの場合、SNMPv3 ユーザーアカウントの構成が必要になります。事前構成の SNMPv3 ユーザーアカウントは提供されません。

  • SNMP サービスの State プロパティーはデフォルトで有効になっています。

  • SNMP プロパティーを変更するには Admin (a) の権限が必要です。

  • SNMPv3 ユーザーアカウントを追加または変更するには、User management (u) 権限が必要です。

  1. Oracle ILOM Web インタフェースで「SNMP」ページに移動します。

    たとえば:

    • 3.0.x Web インタフェースで、「System Management Access」->「SNMP」をクリックします。
    • 3.1 以降の Web インタフェースで、「ILOM Administration」->「Management Access」->「SNMP」をクリックします。
  2. 「SNMP」ページで SNMP プロパティーを表示または変更し、「Save」をクリックして変更を適用します。

    詳しい手順については、この手順の「関連情報」セクションに一覧されているドキュメントを参照してください。ファームウェアバージョン 3.2 以降を実行しているユーザーは、「SNMP」ページの「More details」リンクをクリックして詳細を参照してください。

関連情報

  • 「SNMP 設定の構成」、『Oracle ILOM 構成および保守用管理者ガイド (3.2.x)

  • 「SNMP 設定の構成」、『Oracle ILOM SNMP および IPMI 用プロトコル管理リファレンス (ファームウェア 3.2.x)

  • 「SNMP 設定の構成」、『Oracle ILOM 3.1 SNMP、IPMI、CIM、WS-Man 管理プロトコルリファレンスガイド

  • 「SNMP 設定の構成」、『Oracle ILOM 3.0 管理プロトコルリファレンスガイド SNMP、IPMI、WS-Man、CIM

Sun SNMP MIB でサポートされる構成可能オブジェクト

構成可能なオブジェクトをサポートし、「セット」が適用可能な Oracle の Sun MIB は次のとおりです。

  • SUN-HW-CTRL-MIB – この MIB は、電源管理ポリシーなど、ハードウェアポリシーを構成するときに使用します。

  • SUN-ILOM-CONTROL-MIB – この MIB は、ユーザーの作成やサービスの構成など、Oracle ILOM 機能を構成するときに使用します。


注 - MIB オブジェクトは次の場合に設定できます。1) MIB オブジェクトが変更をサポートしている。2) MIB オブジェクトの MAX-ACCESS 要素が read-write に設定されている。3) セットの実行を試みるユーザーがそのことを許可されている。