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Oracle® Solaris 10 から Oracle Solaris 11.3 への移行

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更新: 2015 年 10 月
 
 

Oracle Solaris 10 SVR4 パッケージと IPS パッケージの比較

    ソフトウェアパッケージングの変更点に関する次の情報を確認してください。

  • パッケージ名の SUNW 接頭辞は使用されなくなりました。IPS の導入で、すべてのソフトウェアパッケージの名前が変更されます。互換性のため、以前の SVR4 パッケージデータベースに 1 組のマッピングが追加されています。このマッピングによって、旧バージョンの SVR4 パッケージをインストールする管理者のためにパッケージの依存関係が必ず満たされるようになります。

  • pkgadd など、特定の SVR4 パッケージコマンドは旧バージョンの SVR4 パッケージを管理するために保持されていますが、プライマリパッケージインストールおよび更新インタフェースは pkg(1) コマンドセットです。以前に pkgadd コマンドを使用して特定のパッケージをインストールした場合は、そのパッケージを IPS パッケージとして使用できるかどうかを確認できます。IPS パッケージ名はおそらく異なっています。

    次のように、特定の SVR4 パッケージを見つけます。

    $ pkg info -g http://pkg.oracle.com/solaris/release/ SUNWcsl
       Name: SUNWcsl
           Summary:
             State: Not installed (Renamed)
        Renamed to: system/library@0.5.11-0.133
                    consolidation/osnet/osnet-incorporation
         Publisher: solaris
           Version: 0.5.11
     Build Release: 5.11
            Branch: 0.133
    Packaging Date: Wed Oct 27 18:35:58 2010
              Size: 0.00 B
              FMRI: pkg://solaris/SUNWcsl@0.5.11,5.11-0.133:20101027T183558Z 

    前の出力は、SVR4 SUNWcsl パッケージの名前が IPS system/library パッケージに変更されたことを示しています。次のようにして、IPS パッケージがインストールされているかどうかを判別します。

    $ pkg list system/library
    NAME (PUBLISHER)                                  VERSION                    IFO
    system/library                                    0.5.11-0.175.3.0.0.11.0    i--

    前の出力は、system/library パッケージがすでにインストールされていることを示しています。パッケージがインストールされていなかった場合、次のようにしてパッケージをインストールします。

    $ pkg install system/library
  • SVR4 パッケージを IPS パッケージとして使用できる場合は、SVR4 パッケージではなく IPS パッケージをインストールします。IPS パッケージをインストールすると、イメージのその他の部分と互換性のあるバージョンのみをインストールでき、依存関係が自動的に確認されて更新されます。Oracle Solaris 11.3 ソフトウェアの追加と更新 を参照してください。

    前の例では、SVR4 パッケージをインストールしようとしても、system/library IPS パッケージが自動的にインストールされます。ただし、この例では、パッケージはすでにインストールされているため、コマンドは次のメッセージを返します。

    $ pkg install SUNWcsl
    No updates necessary for this image.
  • patchadd などのいくつかの SVR4 パッケージコマンドが使用できなくなりました。代わりに、IPS の pkg update コマンドを使用してください。このコマンドを使用すると、パッケージのすべての依存関係が自動的に解決されます。

  • IPS パッケージ名は、Fault Manager リソース識別子 (FMRI) の命名スタイルを使用します。また、パッケージ名は短縮される代わりに階層化されています。繰り返しますが、Oracle Solaris 10 のコアシステムライブラリパッケージは SUNWcsl ですが、IPS 名は system/library です。system/library の FMRI 形式は次のようになります。

    pkg://solaris/system/library@0.5.11,5.11-0.175.3.0.0.11.0:20141123T202303Z

    Oracle Solaris 11.3 ソフトウェアの追加と更新 の障害管理リソース識別子を参照してください。


    注 -  各パッケージで提供されるファイルの組織再構成のために、Oracle Solaris 10 のパッケージ名と Oracle Solaris 11 のパッケージ名が 1 対 1 で厳密に対応していません。
  • Oracle Solaris 10 パッケージは、開発、ドキュメント、および実行時コンポーネントに分割されています。Oracle Solaris 11 では、これらすべてのコンポーネントが 1 つのパッケージで提供されます。pkg change-facet コマンドを使用して、マニュアルページやヘッダーファイルなどの特定のコンポーネントを除外できます。Oracle Solaris 11.3 ソフトウェアの追加と更新 のオプションのコンポーネントのインストールの制御を参照してください。

  • SVR4 パッケージおよびパッチツールは引き続き、Oracle Solaris 10 コンテナでサポートされます。Oracle Solaris 10 のこれらの非大域ブランドゾーンは、ゾーンとブランドゾーンを使用して Oracle Solaris 11 で動作します。Oracle Solaris Zones Featuresを参照してください。

次の表では、SVR4 パッケージおよびパッチコマンドと IPS パッケージコマンドを比較しています。

表 6  SVR4 パッケージコマンドおよび同等の IPS パッケージコマンド
SVR4 パッケージコマンド
同等の IPS パッケージコマンド
pkgadd
pkg install
patchadd
pkg update
pkgrm
pkg uninstall
pkgadm addcertpkgadm removecert
pkg set-publisher –k–c--approve-ca-cert--revoke-ca-certunset-ca-cert
pkginfopkgchk –l
pkg infopkg listpkg contentspkg search
pkgchk
pkg verifypkg fixpkg revert