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Oracle® Solaris 10 から Oracle Solaris 11.3 への移行

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更新: 2015 年 10 月
 
 

システムプロセス管理の変更

このリリースでは、次の機能が新しいか変更されています。

名前付きスレッドのサポート

この Oracle Solaris 11 リリースには、ユーザープロセスとカーネルスレッドの命名を可能にするスレッド命名機能が含まれます。スレッド名を表示するには、psprstat、および pstack コマンドを使用します。さらに、新しい組み込み変数 uthreadname および kthreadname が DTrace に追加されており、ユーザーおよびカーネルスレッドの名前にアクセスできます。

プロセススレッド名を設定し、読み取るには、 pthread_setname_np (3C) / pthread_attr_setname_np (3C) および pthread_getname_np (3C) / pthread_attr_getname_np (3C) 関数を使用します。詳細は、該当するマニュアルページを参照してください。

次の例に、–L オプションを付けて ps コマンドを使用して、スレッド名を表示する方法を示します。

$ ps -L
PID   LWP   LNAME       TTY         LTIME  CMD
2644    1               pts/32      0:00   bash
14320   1   foomoe      pts/32      0:00   a.out
14320   2   foocurly    pts/32      0:00   a.out
14320   3   foolarry    pts/32      0:00   a.out
14320   4   fooshemp    pts/32      0:00   a.out
14321   1               pts/32      0:00   ps

Multithreaded Programming Guide も参照してください。

システムプロセスのサマリー情報

Oracle Solaris 10 と Oracle Solaris 11 は、どちらにも特定のタスクを実行するシステムプロセスが含まれていますが、通常、次の表に示されているような管理の必要はありません。

表 13  管理を必要としないシステムプロセス
システムプロセス
説明
fsflush
ページをディスクにフラッシュするシステムデーモン
init
その他のプロセスおよび SMF コンポーネントを起動および再起動する初期システムプロセス
intrd
割り込みによるシステム負荷をモニターおよび分散するシステムプロセス
kmem_task
メモリーキャッシュのサイズをモニターするシステムプロセス
pageout
ディスクへのメモリーページングを制御するシステムプロセス
sched
OS スケジューリングとプロセススワップを担当するシステムプロセス
vm_tasks
パフォーマンスを改善するために複数の CPU にわたる仮想メモリー関連のワークロードの負荷分散を行う、プロセッサごとに 1 つのスレッドを持つシステムプロセス。
zpool-pool-name
関連するプールに対応する I/O taskq スレッドを含む ZFS ストレージプールごとのシステムプロセス