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Oracle® Solaris 10 から Oracle Solaris 11.3 への移行

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更新: 2015 年 10 月
 
 

追加のインストールタスク

インストール前またはインストール後に、次の追加タスクを実行する必要がある場合があります。

インストール前後の日付と時間の再構成

Oracle Solaris 11 はリアルタイムクロック (RTC) を協定世界時 (UTC) 形式で保持します。x86 プラットフォームでの動作は、このリリースと Oracle Solaris 10 とで異なります。対話型インストーラを使用することで、インストール時に日付と時間を構成できます。そのプロセスの一環として、RTC が UTC 形式の時間で更新されます。ただし、AI はインストール時に RTC の日付と時間を調整しません。インストールされるファイルのタイムスタンプが正しいことを保証するには、インストールを開始するに、BIOS の時間を UTC 形式で構成してください。x86 プラットフォームでは、pkg update コマンドを使用するときに、OS は RTC の時間をローカル時間の形式で引き続き保持します。この方法は、Oracle Solaris 11 の BE と以前のリリースからの BE との間で時間の不一致を回避するために使用されます。


注 -  Oracle Solaris 11 を Oracle VM VirtualBox ゲストとして実行している場合は、仮想マシンのシステム設定の「ハードウェアクロックを UTC にする」時間設定をオンまたはオフにします。

ローカル時間形式から UTC 形式への切り替え

ローカル時間形式から UTC 形式に切り替えるには、次のようにカーネルと RTC の間の時間差を 0 に設定します。

# rtc -z GMT

日付/時間を調整する必要がある場合は、date コマンドを使用します。date(1)を参照してください。

UTC 形式からローカル時間形式への切り替え

UTC からローカル時間への切り替えが完了したら、sysconfig コマンドを使用してタイムゾーン設定を再構成するたびに、次のように rtc timezone コマンドを –z オプションで実行します。

# rtc -z timezone

RTC 時間をローカル時間として保持する複数のオペレーティングシステムを実行しているシステムでのローカル時間の保守

    いくつかのオペレーティングシステムを同じ Oracle Solaris 11 システム上で保守してブートするときに、それらのオペレーティングシステムが RTC 時間をローカル時間として保持している場合、RTC 時間の観点からそれらのオペレーティングシステムが共存できる方法がいくつかあります。

  • RTC 時間をローカル時間形式で保持している OS で、ローカル時間を UTC 形式に切り替えます。

    たとえば、Windows 7 をデュアルブートしている場合は、次のようにレジストリキーを設定します。

    [HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEM\CurrentControlSet\Control\TimeZoneInformation] \
    "RealTimeIsUniversal"=dword:00000001
  • 新しくインストールした Oracle Solaris 11 システムで、UTC 形式からローカル時間に切り替えます。

  • RTC 形式がローカル時間で動作しているとみなすオペレーティングシステムで時間情報プロトコル (NTP) を有効にします。この場合、時間は自動的に同期されます。

Live Media 起動プロセスのモニタリング

システム起動プロセスが正常に進行していない可能性がある場合は、テキストブート画面に切り替えると役に立ちます。このテキスト画面には、情報メッセージまたはユーザー入力の要求が含まれている場合があります。テキストブート画面に切り替えても、画面上での情報の表示方法以外には、ブート手順に影響はありません。オペレーティングシステムの初期化が続行され、通常どおりに完了します。

テキストブートに切り替えるには、GUI ブート画面が表示されて数秒以内にいずれかのキーを押すと、進捗アニメーションが開始されます。GUI ブートからテキストブートに切り替えたあとは、GUI ブート画面に戻すことはできません。

x86: インストール後の GRUB メニューへのカスタムエントリの追加

Oracle Solaris 11.1 以降、GRUB 2 が x86 プラットフォーム上のデフォルトのブートローダーです。GRUB 2 は、GRUB Legacy によって使用される menu.lst ファイルとは異なる構成ファイル (grub.cfg) を使用します。grub.cfg ファイルには、すべての Oracle Solaris メニューエントリを含む GRUB 構成の大部分が含まれています。menu.lst ファイルとは異なり、grub.cfg ファイルは、bootadm コマンドでのみ管理します。このファイルを直接編集しないでください。

また、grub.cfg ファイルにはカスタムメニューエントリも含まれていません。カスタムメニューエントリには、追加の構成ファイル (custom.cfg) を使用できます。custom.cfg にカスタムメニューエントリをはじめて追加する前に、まずこのファイルを作成し、次にそれを grub.cfg および menu.conf ファイルと同じ場所 (/pool-name/boot/grub/) に格納する必要があります。

ブートプロセス中、GRUB は、boot/grub サブディレクトリ内で、ルートプールの最上位データセット内の custom.cfg ファイルの存在をチェックします。このファイルが存在する場合、GRUB はこのファイルをソースとし、その内容がメインの grub.cfg ファイルにテキストで挿入されたかのように、ファイル内のすべてのコマンドを処理します。

たとえば、64 ビットの UEFI ファームウェアを搭載するシステムでは、custom.cfg ファイルのエントリは次のようになります。

menuentry "Windows (64-bit UEFI)" {
insmod part_gpt
insmod fat
insmod search_fs_uuid
insmod chain
search --fs-uuid --no-floppy --set=root cafe-f4ee
chainloader /efi/Microsoft/Boot/bootmgfw.efi
}

BIOS ファームウェアを搭載するシステムで、このファイルのエントリは、次のようになります。

menuentry "Windows" {
insmod chain
set root=(hd0,msdos1)
chainloader --force +1
}

Oracle Solaris 11.3 システムのブートとシャットダウン のGRUB 構成のカスタマイズを参照してください。

インストールに関する追加のトラブルシューティング情報