次の重要な変更は、LP 印刷サービスが削除された結果です。
デスクトップで Solaris 印刷マネージャーを使用できなくなりました。このツールは CUPS 印刷マネージャーに置き換えられています。Oracle Solaris 11.3 での印刷の構成と管理 を参照してください。
複数の LP 印刷コマンド、ファイル、およびサービスが使用できなくなりました。lp、lpadmin、lpc、lpr などのいくつかの LP 印刷コマンドは引き続き使用できます。Oracle Solaris 11 では、これらのコマンドは CUPS によって管理されます。削除されたコマンド、サービス、およびファイルの完全なリストについては、旧バージョンのシステム管理コマンド、ファイル、およびサービスの削除を参照してください。
Oracle Solaris 10 で NIS ネームサービスに保存された印刷構成は、CUPS では使用されません。CUPS では、ネットワーク上のプリンタを自動検出するため、手動構成なしでこれらのプリンタに出力できます。管理者は、共有機能を有効にすることで、CUPS を使って構成されるネットワークプリンタを共有できます。Oracle Solaris 11.3 での印刷の構成と管理 のプリンタを共有解除または共有する方法を参照してください。
Oracle Solaris 10 以前のリリースでは、/etc/printers.conf ファイルは、LP 印刷サービスを使って設定されるすべてのプリンタに関する詳細が格納されている場所です。Oracle Solaris 11 では、新規インストール後にこのファイルが生成されなくなりました。lp 印刷コマンドを使って構成されたプリンタに関する情報はすべて削除されます。結果となる動作は、システム上でこれらのプリンタがまったく構成されなかったかのようになります。以前に構成されたプリンタはすべて、CUPS を使って再構成する必要があります。既存のプリンタを再構成する前にそれらを削除する必要がないことに注意してください。CUPS で動作するように印刷環境を設定する方法については、インストール後に印刷環境を設定する方法を参照してください。
~/.printers ファイルでユーザーごとに構成されたプリンタは使用できなくなります。プリンタの構成は、CUPS のみを使用して管理されます。デフォルトのプリンタは、LPDEST または PRINTER 環境変数を設定するか、あるいは新しい lpoptions コマンドを使用してユーザーごとに設定できます。lpoptions コマンドは、ファイル内にデフォルトのプリンタエントリが一覧表示される ~/.lpoptions ファイルを作成します。デフォルトでは、すべての印刷ジョブがこのプリンタに出力されます。
次のように、プリンタに固有のオプションを表示します。
# lpoptions -l printer-name
–d オプションを使用して、デフォルトプリンタのデフォルトの出力先またはインスタンスを設定します。
# lpoptions -d printer-name
/etc/passwd ファイルの lp エントリは次のとおりです。
lp:x:71:8:Line Printer Admin:/:
/etc/group ファイルの lp エントリは以前のリリースのままです。
Oracle Solaris 11.3 での印刷の構成と管理 の第 1 章CUPS を使用したプリンタの設定と管理 (概要)を参照してください。