Oracle Solaris ホストは、IEEE DCBX または CEE DCBX プロトコルを使用して、直接接続されたピア (最初のホップスイッチなど) と DCB 機能に関する情報を交換できます。この交換により、ホストとピアの両方で DCB 機能のネゴシエーションおよび構成が可能になります。
次の表は、IEEE DCBX および CEE DCBX バージョンでサポートされている DCBX アプリケーションを示しています。
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スイッチがサポートする標準に応じて、ieee、cee、または auto を選択できます。デフォルトのモードは auto で、デフォルトで IEEE モードで動作し、ホストがピアから CEE パケットを受信すると CEE モードに切り替わります。モードを選択するには、lldpadm コマンドを使用してプロパティー dcbx-version を設定します。
明示的にモードを設定した場合は、CEE または IEEE パケットを受信しても、モードが CEE または IEEE に遷移しません。
IEEE から CEE への遷移は 1 回のみ発生します。その後は、ピアが DCBX モードに変化したときに Oracle Solaris はモードを自動的に切り替えません。
一部のスイッチは、ピアに関係なく情報の交換を開始します。ただし、一部のスイッチはピアを待機して、ピアが DCBX バージョンをサポートする場合のみ応答することがあります。たとえば、Oracle Solaris ホストの DCBX モードを auto として構成した場合、デフォルトでは IEEE DCBX パケットを送信します。このホストが IEEE DCBX をサポートしないスイッチに接続されると、CEE DCBX バージョンがサポートされている場合であっても、スイッチが応答しない可能性があります。そのような場合は、DCBX モードを明示的に cee として構成する必要があります。
# lldpadm show-agentprop -p dcbx-version net0 AGENT PROPERTY PERM VALUE EFFECTIVE DEFAULT POSSIBLE net0 dcbx-version rw auto ieee auto auto,ieee,cee
# lldpadm set-agentprop -p dcbx-version=DCBX-mode net0
ここで DCBX-mode は、次のいずれかの値に設定できます。
auto – デフォルトの DCBX モード。モードが auto の場合、DCBX は IEEE モードで動作し、ホストがピアから CEE パケットを受信すると CEE モードに切り替わります。
ieee – 情報を交換するときに IEEE プロトコルのみを使用します。
cee – 情報を交換するときに CEE プロトコルのみを使用します。
# lldpadm show-agentprop -p dcbx-version net0 AGENT PROPERTY PERM VALUE EFFECTIVE DEFAULT POSSIBLE net0 dcbx-version rw auto cee auto auto,ieee,cee
# lldpadm reset-agentprop -p dcbx-version net0