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Oracle® Enterprise Manager Cloud Controlアップグレード・ガイド
12cリリース1(12.1.0.1)
B65086-03
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5 2システム・アップグレード方式を使用したアップグレード

2システム・アップグレード方式を使用して既存のEnterprise ManagerシステムをEnterprise Manager Cloud Controlにアップグレードするには、次の手順を実行します。

表5-1 2システム・アップグレード方式を使用したEnterprise Managerのアップグレード

手順番号 ステップ プロシージャ

ステップ1

準備


(a)

2システム・アップグレード方式について学習します。

第2章


(b)

開始する前に理解しておく必要のある重要事項を確認します。

第3章


ステップ2

アップグレード前のタスクの実行


(a)

既存のEnterprise Managerシステムにアップグレード前コンソール・パッチを適用し、Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソールにアクセスします。

アップグレード前コンソール


(b)

既存のOMSをアップグレードするホストの情報を指定します。

第8章


(c)

次のソフトウェアを手動でダウンロードし、アクセス可能な場所にステージングします。

  • Oracle Management Agent 12c

  • 必要なプラグインすべて

Oracle Management Agentのアップグレードに並行してプラグインをインストールするには


(d)

手順2(c)で手動ダウンロードし、ステージングしたソフトウェアの場所に関する情報を提供します。

第9章


(e)

環境を分析して、有効および無効なインベントリを持つOracle Management Agent(管理エージェント)を識別し、これらのエージェントのアップグレード性をチェックして、問題のある管理エージェントを明らかにします。必要なソフトウェアが不足している場合、手順(c)と(d)を繰返します。

第10章


(f)

管理エージェントをアップグレードするための前提条件を満たします。

付録D


手順3

Oracle Management ServiceおよびOracle Management Repositoryのアップグレード

注意: オプションで、Oracle Management ServiceおよびOracle Management Repositoryをアップグレードする前にOracle Management Agentのデプロイおよび構成を選択できます。この場合、ステップ3(a)から(l)の前に、ステップ4(a)を実行します


(a)

Enterprise Manager Cloud Controlをインストールする計画のあるリモート・ホストで、次の前提条件を満たします。

  • Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のEnterprise Manager Cloud Controlのインストールに関する章で説明されているOracle Management Service関係の前提条件を満たします。

  • 付録Dで説明されている管理エージェント関連の前提条件を満たします。

  • 次の追加前提条件を満たします。

    Power Brokerが設定されている場合は「ようこそ」メッセージを無効にします。

    SUDOが設定されている場合、root.として/bin/shを起動するSUDO権限を持っていることを確認します。/etc/sudoersファイルに行Defaults visiblepwがあることを確認します。また、このファイルの行Defaults requirettyがコメント化されていることを確認します。


(b)

既存のEnterprise Managerシステムをアップグレードする前に、このシステムで実行およびスケジュールされているデプロイ手順をすべて停止します。


(c)

(アプリケーションの依存性とパフォーマンス(ADP)またはJVM診断(JVMD)がインストールされている場合のみ)

  1. JVMDまたはADP、もしくはこの両方により監視されているJVMおよびWebLogicドメインのインベントリを取ります。

  2. 監視されているドメインそれぞれのWebLogic管理コンソールにログインし、jamagentおよびAcseraアプリケーション・デプロイメントを削除して、インベントリからJVMDアプリケーションおよびADPアプリケーションを削除します。

  3. ADPマネージャ、およびJVMDマネージャをすべて停止します。

  4. WebLogic管理コンソールを使用して、GCDomainからADP管理対象サーバーおよびJVMD管理対象サーバーをすべて削除します。

  5. JVMD用のパージ・スクリプトを実行します。

    (a)次の場所に移動します。

    <middleware_home>/plugins/oracle.sysman.emas.oms.plugin_12.1.0.1.0/archives/jvmd/

    (b)ファイルjvmd.zipを解凍します。

    (c)スクリプトjvmd_monitoringupgrade11_12.sqlを実行します。

    (d)Enterprise Manager 11g Grid Controlリリース1 (11.l.0.1)のスレッド・スナップショットが存在する場合、スクリプトjvmd_traceupgrade11_12.sqlを実行します。


(d)

既存のOMSからemkeyを、Enterprise Manager 10g Grid Controlリリース5 (10.2.0.5)またはEnterprise Manager 11g Grid Controlリリース1 (11.1.0.1)のいずれの場合でも、管理リポジトリのバックアップを作成する前に、既存の管理リポジトリにコピーします。次のコマンドは両方のバージョンで適用可能です。

注意: 次のコマンドがEnterprise Manager 11g Grid Control (11.1.0.1)で実行される際、管理パスワードを求められます。

$<OMS_HOME>/bin/emctl config emkey -copy_to_repos -sysman_pwd <sysman_pwd>

emkeyが正しくコピーされているかどうか検証するには、SYSユーザーとしてリポジトリにログインして次のSQLコマンドを実行します。

SQL> select count(*) from MGMT_REPOS_TIME_COEFFICIENT;

COUNT(*)

----------

1

(数が1の場合はemkeyがコピーされています。)


(e)

(従来のEnterprise ManagerシステムでOracle Software Libraryが構成されている場合のみ)

Oracle Software Library(ソフトウェア・ライブラリ)を構成した場合、構成済ソフトウェア・ライブラリのディレクトリをそれぞれ、Enterprise Manager Cloud Controlをインストールする予定のリモート・ホストからアクセスできる場所にバックアップします。

Enterprise Manager Cloud Controlのインストール後、ソフトウェア・ライブラリの再構成には、これらのディレクトリをバックアップする場所が必要になります(手順3(l)を参照)。

たとえば、ソフトウェア・ライブラリが/programs/swlib/software/swlibで構成されていた場合は、構成済ディレクトリ1つにつき1つ、合計2つの異なるアーカイブを作成します。この場合、programs_swlib.zipおよびsoftware_swlib.zipをそれぞれ作成します。


(f)

管理リポジトリの入っている既存のデータベースを、まったく新しいホスト、または既存のOMSが実行されているホストにバックアップします。

既存のOMSが実行されているホストへのリポジトリのバックアップは、バックアップできるだけのスペースがある場合のみ選択します。

次に、構成されるリポジトリをアップグレードできるように、そこから新しいデータベース・インスタンスを作成します。

注意:

- データベースをバックアップする前に、既存のEnterprise Managerシステムで実行されているデプロイ・プロシージャ、およびスケジュールされているデプロイ・プロシージャをすべて必ず停止してください。

- DBCAを使用してデータベースをバックアップした場合、Enterprise Manager Cloud Controlをインストールする前に、MGMT_VIEWユーザー以外のユーザー・アカウントをすべてアンロックしてください。

- Enterprise Managerコンソールで、DBクローニング機能を使用して、リポジトリをバックアップしてはいけません。バックアップした場合、Enterprise Managerコンソールで検出されたクローン・データベースは表示されません。

- 管理リポジトリのパックアップ後に既存のEnterprise Managerシステムに追加された管理エージェントまたはターゲットは、アップグレードされません。また、アップグレードされたEnterprise Managerシステムに手動で追加する必要もありません。アップグレードされたシステムに手動で追加する必要があるターゲットを特定するには、第28章の説明に従って差分レポートを参照してください。


(g)

バックアップした管理リポジトリで、次の前提条件を満たします。

  • MGMT_CONNECTOR_CONFIG表にNULL行がないことを確認します。これを確認するには、次のSQL問合せを実行します。

    select * from mgmt_cntr_config where connector_type_guid IS NULL and connector_guid IS null;

    通常、このコマンドは1行も返しません。行が返された場合は、次のSQL問合せを実行して表をクリーニングします。

    delete from mgmt_cntr_config where connector_guid IS NULL or connector_type_guid IS NULL;

    commit;

  • 管理リポジトリにカスタム作成のマテリアライズド・ビューがないことを確認します。これを確認するには、次のSQL問合せを実行します。通常、このコマンドは1行も返しません。行が返された場合は、Oracleサポートに連絡してください。

    select count(1) from ALL_MVIEW_LOGS where log_owner=<EM_REPOS_USER>

  • 作成されたスナップショットが表にないことを確認します。これを確認するには、管理リポジトリにSYSMANユーザーとしてログインし、次のSQL問合せを実行します。

    select master , log_table from all_mview_logs where log_owner='<EM_REPOS_USER>

    次に例を示します。

    select master , log_table from all_mview_logs where log_owner='SYSMAN'

    作成されたスナップショットが表にある場合、マスター表およびスナップショットの詳細が表示されます。次に例を示します。

    SQL> master log_table

    em-violations em$violation_log

    スナップショットがある場合は、SYSMANユーザーとして次のコマンドを実行して削除します。

    SQL> Drop snapshot log on <master>

    次に例を示します。

    SQL> Drop snapshot log on em-violations

(h)

古いEnterprise Manager 10g Grid Controlリリース5 (10.2.0.5)またはEnterprise Manager 11g Grid Controlリリース1 (11.1.0.1)のOMSホームから次のコマンドを実行して、管理リポジトリからemkeyを削除します。

$<OMS_HOME>/bin/emctl config emkey -remove_from_repos [-sysman_pwd <pwd>]


(i)

管理リポジトリをバックアップした日時を指定します。

注意: 管理リポジトリのパックアップ後に既存のEnterprise Managerシステムに追加された管理エージェントまたはターゲットは、アップグレードされません。また、アップグレードされたEnterprise Managerシステムに手動で追加する必要もありません。アップグレードされたシステムに手動で追加する必要があるターゲットを特定するには、第28章の説明に従って差分レポートを参照してください。

第15章


(j)

リモート・ホストにEnterprise Manager Cloud Controlをインストールし、手順3(f)でバックアップしたデータベースで管理リポジトリをアップグレードします。グラフィック・モードとサイレント・モードのどちらでインストールするかを選択できます。ある時点でソフトウェア・バイナリをインストールし、後でグラフィック・モードまたはサイレント・モードでアップグレードすることも選択できます。

2システム・アップグレードを実行しているホストがEnterprise Manager 12cアップグレード・コンソールに入力したホスト名と一致しないために、OMSをアップグレードできないことを示すエラー・メッセージが表示される場合、アップグレード前コンソールに移動して正しいホスト名を指定します。

(注意: OMSをアップグレードする前に管理エージェントをデプロイすることを選択している場合に、このエラーが表示されたときは、Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソールでエラーを修正してから、OMSのアップグレードの前に管理エージェントを再度デプロイします。)

emkeyをコピーしていないことを示すエラー・メッセージが、OMSのバックアップを取る前に表示される場合は、次のコマンドを実行します。

$<OMS_HOME>/bin/emctl config emkey -copy_to_repos_from_file -repos_host <repository_host> -repos_port <port> -repos_sid <sid> -repos_user <username> [-repos_pwd <pwd>] -emkey_file <OMS_HOME>/sysman/config/emkey.ora

(ここで、管理リポジトリの詳細は、既存のまたは古い管理リポジトリの詳細です。Enterprise Manager 11g Grid Controlでインストーラを実行している場合、管理サーバー・パスワードを求められます。)

(注意: OMSをアップグレードする前に管理エージェントをデプロイすることを選択している場合に、このエラーが表示されたときは、前述のコマンドを実行した後、必ずすべての管理エージェントを再度デプロイします。ただし、コマンドの実行後、管理エージェントの再デプロイの前に、インストーラを実行してemkeyに関するエラーが再度発生しないか確かめることをお薦めします。)

第16章第17章第18章、または第19章

(k)

旧リリースの管理リポジトリをアップグレードした管理リポジトリにリンクします。

第22章


(l)

(従来のEnterprise Managerでソフトウェア・ライブラリが構成されている場合のみ)

Enterprise Manager Cloud Controlでソフトウェア・ライブラリを再構築し、従来のEnterprise Managerシステム用に構成されたソフトウェア・ライブラリから独立させます。

第23章


手順4

Oracle Management Agentのアップグレード


(a)

Oracle Management Agent 12cのソフトウェア・バイナリをデプロイおよび構成します。

第11章


(b)

状態レポートを生成し、事前にデプロイした管理エージェントの準備状況を確認します。

第12章


(c)

ヘルス・チェック・レポートを検証およびサインオフします。

第13章


(d)

従来の管理エージェントから新しくデプロイされた管理エージェントにスイッチオーバーします。これにより、Enterprise Manager Cloud Controlと通信できるようになります。

注意: 多くのエージェントを使用している場合、Oracle Management Agentを一度に1セットずつアップグレードすることができます。この場合、試行ごとに手順4(a)から(d)を繰り返すことができます。

第14章


手順5

アップグレード後のタスクの実行


(a)

エージェントのアップグレード・ステータスを確認します。

第24章


(b)

一般的なアップグレード前のタスクを実行します。

第25章


(c)

遅延データ移行ジョブのステータスを追跡します。

第26章


(d)

見越データ移行ジョブのステータスを追跡します。

第27章


(e)

Enterprise Managementシステムの旧リリースのアップグレード中に、このリリースに対して手動で行った構成およびセットアップ関係の変更をすべて明らかにするために、差分レポートを生成します。

第28章


(f)

アップグレード後のEnterprise Managerシステムで現在アクティブでないターゲットのリストを表示します。

第29章


(g)

発生データ移行プロセスをサインオフします。

第30章


(h)

OMSに関連付けられているメトリックのインシデント・ルールを更新します。

第31章


(i)

(アプリケーションの依存性とパフォーマンス(ADP)またはJVM診断(JVMD)がインストールされている場合のみ)

  1. 監視されているドメインそれぞれのWebLogic管理コンソールにログインし、jamagentおよびAcseraアプリケーション・デプロイメントを削除して、インベントリからJVMDアプリケーションおよびADPアプリケーションを削除していない場合は、ここで実行します。

  2. ad4jTargetターゲットをすべて削除します。

    (a)次の場所に移動します。

    <middleware_home>/plugins/oracle.sysman.emas.oms.plugin_12.1.0.1.0/archives/jvmd/

    (b)ファイルjvmd.zipを解凍します。

    (c)スクリプトjvmd_targetupgrade11_12.sqlを実行します。

  3. OCAMMマネージャターゲットをすべて削除します。

    (a)次の場所に移動します。

    <middleware_home>/plugins/oracle.sysman.emas.oms.plugin_12.1.0.1.0/archives/ocamm/

    (b)ファイルADPManager.zipを解凍します。

    (c)スクリプトadp_targetupgrade11_12.sqlを実行します。

  4. 新しいJVMDマネージャ、およびADPマネージャをデプロイします。

  5. インベントリに基づいて、新しいJVMDエージェント、およびADPエージェントをデプロイします。