Oracle® Solaris Studio 12.4: C++ ユーザーズガイド

印刷ビューの終了

更新: 2014 年 12 月
 
 
第 12 章

C++ 標準ライブラリの使用

コンパイラは、C++ 標準で指定されている完全なライブラリにアクセスできます。このライブラリコンポーネントには、非公式に「標準テンプレートライブラリ」 (STL) と呼ばれているものに加えて、次のコンポーネントが含まれています。

  • 文字列クラス

  • 数値クラス

  • 標準ストリーム I/O クラス

  • 基本的なメモリー割り当て

  • 例外クラス

  • 実行時の型情報 (RTTI)

用語 STL に公式な定義はありませんが、一般的にはコンテナ、反復子、およびアルゴリズムを含むとされています。

デフォルトの -compat=5 モードでは、C++ 標準ライブラリ (libCstd) は、RogueWave 標準 C++ ライブラリ、Version 2 に基づいています。このライブラリはデフォルトです。

デフォルトの -compat=5 モードでは、C++ コンパイラは STLport の標準ライブラリの Version 4.5.3 もサポートします。libCstd がデフォルトのライブラリですが、代わりに STLport の製品を使用できるようになりました。詳細は、STLportを参照してください。

デフォルトの -compat=5 モードでは、コンパイラに付属している C++ 標準ライブラリの代わりに、独自の C++ 標準ライブラリを使用できます。その場合は、-library=no%Cstd オプションを使用します。ただし、コンパイラに添付された標準ライブラリを置き換えることは危険で、必ずしもよい結果につながるわけではありません。詳細は、C++ 標準ライブラリの置き換えを参照してください。