マニピュレータとは、iostream に挿入したり、iostream から抽出したりする値で特別な効果があります。
引数付きマニピュレータとは、1 つ以上の追加の引数を持つマニピュレータのことです。
マニピュレータは通常の識別子であるため、マニピュレータの定義を多く行うと可能な名前を使いきってしまうので、iostream では考えられるすべての機能に対して定義されているわけではありません。マニピュレータの多くは、この章の別の箇所でメンバー関数とともに説明しています。
定義済みの 13 個のマニピュレータを次の表に示します。この表は、次のことを想定しています。
i は long 型です。
n は int 型です。
c は char 型です。
istr は 入力ストリームです。
ostr は 入力ストリームです。
定義済みマニピュレータを使用するには、プログラムにヘッダーファイルiomanip.h をインクルードする必要があります。
ユーザーが独自のマニピュレータを定義することもできます。マニピュレータには次の 2 つの基本タイプがあります。
引数なしのマニピュレータ – istream&、ostream&、ios& のいずれかを引数として取り、ストリームで処理を行い、その引数を返します。
引数付きのマニピュレータ – istream&、ostream&、ios& のいずれかと、そのほかもう 1 つの引数 (追加の引数) を取り、ストリームで処理を行い、ストリーム引数を返します。