始める前に
次の手順を実行して、ノートブック PC を WiFi ネットワークに接続します。
# dladm show-phys LINK MEDIA STATE SPEED DUPLEX DEVICE net0 Ethernet up 1500 full ath0 net1 Ethernet up 1500 full e1000g0
前の例では、2 つのリンクが使用可能であることが出力に示されています。デバイス ath0 リンク上の net0 は、WiFi 通信をサポートします。e1000g0 リンクを使用すると、システムを有線ネットワークに接続できます。
# ipadm create-ip net0
# ipadm show-if IFNAME CLASS STATE ACTIVE OVER lo0 loopback ok yes -- net0 ip ok yes --
# dladm scan-wifi LINK ESSID BSSID/IBSSID SEC STRENGTH MODE SPEED net0 ofc 00:0e:38:49:01:d0 none good g 54Mb net0 home 00:0e:38:49:02:f0 none very weak g 54Mb net0 linksys 00:0d:ed:a5:47:e0 none very good g 54Mb
scan-wifi コマンドは、現在の場所で使用可能な WiFi ネットワークに関する情報を表示します。出力には次の情報が含まれます。
WiFi 接続で使用されるリンク名を示します。
拡張サービスセット識別子を示します。ESSID は WiFi ネットワークの名前であり、特定の無線ネットワークの管理者が任意に設定できます。
特定の ESSID の一意の識別子である基本サービスセット識別子 (BSSID) を示します。BSSID は、ネットワークに特定の ESSID を提供する、隣接するアクセスポイントの 48 ビットの MAC アドレスです。
無線ネットワークへのアクセスに必要なセキュリティーのタイプを示します。値は、none、WEP、および WPA です。詳細は、セキュアな WiFi 通信の確立を参照してください。
現在の場所で使用可能な WiFi ネットワークからの無線信号の強度を示します。
ネットワークによって実行される 802.11 プロトコルのバージョンを示します。モードは、a、b、g か、あるいはこれらのモードの任意の組み合わせです。
特定のネットワークの速度 (メガビット/秒) を示します。
# dladm connect-wifi
# dladm connect-wifi -e ESSID
dladm connect-wifi コマンドの使用に関する詳細は、セキュアな WiFi 通信の確立およびdladm(1M) のマニュアルページを参照してください。
# dladm show-wifi LINK STATUS ESSID SEC STRENGTH MODE SPEED net0 connected ofc none very good g 36Mb
前の出力は、システムが ofc ネットワークに接続されていることを示しています。この手順の手順 4 の scan-wifi の出力は、使用可能なネットワークで ofc の信号強度がもっとも高いことを示していました。別の無線ネットワークを明示的に指定しないかぎり、dladm connect-wifi コマンドは、信号強度のもっとも高い WiFi ネットワークを自動的に選択します。
# ipadm create-addr -T dhcp interface
WiFi ネットワークで DHCP がサポートされていない場合は、次のメッセージが表示されます。
ipadm: interface: interface does not exist or cannot be managed using DHCP
# ipadm create-addr -a address interface
このオプションは、システムに専用の IP アドレスがある場合に使用します。
通常、このオプションでは鍵および支払い方法を指定する必要があります。
# dladm disconnect-wifi
# dladm disconnect-wifi link
ここで、link はセッションに使用されているインタフェースを表します。
# shutdown -g0 -i5
システムをシャットダウンする前に WiFi セッションを明示的に切断する必要はありません。
次の例は、Oracle Solaris システムを無線ネットワークに接続するときに実行する複数の異なる手順を組み合わせたものです。この例は、OS で任意の無線ネットワークを選択する代わりに、希望する特定の無線ネットワークにシステムを強制的に接続する方法も示しています。次の例では、ノートブック PC で使用する静的 IP アドレスとして 10.192.16.3/24 が割り当てられているものとします。
# dladm show-phys LINK MEDIA STATE SPEED DUPLEX DEVICE net0 Ethernet up 1500 full ath0 net1 Ethernet up 1500 full e1000g0 # ipadm create-ip net0 # ipadm show-if net0 IFNAME CLASS STATE ACTIVE OVER lo0 loopback ok yes -- net0 ip ok yes -- # dladm scan-wifi LINK ESSID BSSID/IBSSID SEC STRENGTH MODE SPEED net0 wifi-a 00:0e:38:49:01:d0 none weak g 54Mb net0 wifi-b 00:0e:38:49:02:f0 none very weak g 54Mb net0 ofc-net 00:0d:ed:a5:47:e0 wep very good g 54Mb net0 citinet 00:40:96:2a:56:b5 none good b 11Mb # dladm connect-wifi -e citinet # dladm show-wifi LINK STATUS ESSID SEC STRENGTH MODE SPEED net0 connected citinet none good g 11Mb # ipadm create-addr -a 10.192.16.3/24 net0 ipadm: net0/v4 # ipadm show-addr net0 ADDROBJ TYPE STATE ADDR net0/v4 static ok 10.192.16.3/24
ブラウザまたは別のアプリケーションを開始して、WiFi ネットワーク経由で作業を開始します。
# firefox
セッションを終了しますが、PC は実行中のままにします。
# dladm disconnect-wifi # dladm show-wifi LINK STATUS ESSID SEC STRENGTH MODE SPEED net0 disconnected -- -- -- -- --
show-wifi の出力によって、net0 リンクが WiFi ネットワークから切り離されたことを確認できます。