Oracle Solaris では、固定とリアクティブの 2 つのネットワーク構成モードがサポートされています。
固定モードは、ネットワーク状態が変化するかどうかに関係なく、システム上のインスタンス化された構成が永続的であることを意味します。インタフェースの追加など、この種の変化が発生した場合は、新しいネットワーク環境に合わせてシステムのネットワークを再構成する必要があります。固定モードを使用する場合は、システムの構成に毎回同じネットワーク構成コマンドセットを使用します。企業のサーバーの場合、比較的ネットワーク環境が安定しているため、この構成モードがもっともよく使用されています。固定モードを使用する場合は、dladm および ipadm コマンドを使用して、ネットワーク構成のさまざまな側面を管理します。Oracle Solaris ネットワーク管理コマンドを参照してください。
一方、リアクティブモードでは、現在のネットワック状態に応じてネットワークが自動的に構成されます。このモードは、主にラップトップコンピュータやノートブックパーソナルコンピュータ (PC)、およびネットワーク状態が変化する可能性のある状況で使用されます。
リアクティブモードでは、ネットワークデーモン (nwamd) がシステムのネットワークインタフェースの状態をモニターします。ネットワーク状態が変化するときには、常にネットワークデーモンがネットワーク構成を動的に調整します。たとえば、ノートブック PC は、企業のネットワークに物理的に接続されている場合も、物理的に接続されていない場合もあります。物理的に接続されている場合は、たいてい、ノートブックの無線インタフェースを無効にすることでしょう。また、ほとんどの場合に望ましいことは、Ethernet ケーブルがノートブックから取り外されたときに無線インタフェースを自動的に有効にすることです。さらに、無線ネットワークへの切り替え時に、システムが IP フィルタ設定を自動的に調整するようにもできます。リアクティブモードでは、ネットワークデーモンがこれらのタイプの動的構成変更を自動的に実行できます。一方、固定モードの場合には、これらのタイプの変更には手動による再構成が必要になります。