以前の Oracle Solaris リリースの EoIB データリンクは、通常の Ethernet データリンクと同様の phys クラスのデータリンクとして存在していました。Oracle Solaris 11.2 以降にアップグレードすると、システム上の既存の EoIB データリンクは、新しい eoib クラスのデータリンクに自動的に移行されます。
ゲートウェイのファームウェアもアップグレードすることを計画している場合は、最初に OS をアップグレードして、Oracle Solaris の EoIB インスタンスが新しいデータリンククラスに正しく移行されるようにします。その後、ゲートウェイのファームウェアをアップグレードします。
アップグレード時に、既存の phys クラスのデータリンクに対応する元のゲートウェイの Ethernet ポートインスタンスを使用できない場合、自動移行は部分的に成功します。移行を手動で完了させる必要があります。
# dladm show-eoib
移行に失敗したデータリンクの情報は、次の例のように欠落しています。
# dladm show-eoib LINK GWNAME GWPORT GWID FLAGS SPEED MACADDRESS OVER eib2 ? ? 1A8 ------ 10000 0:0:0:0:0:0 ibp1
ゲートウェイ/IB ファブリックの管理者は、構成についての知識からこの情報を判別するか、ゲートウェイに対して適切なツールを使用することによって判別できます。
適切な dladm および ipadm サブコマンドを使用して、既存の VNIC、VLAN、および IP インタフェースを削除します。
# dladm delete-eoib link
# dladm create-eoib -l link -g gway -c gway-port eoib-link
物理リンクの名前。
ゲートウェイ名。
ゲートウェイ Ethernet ポート。
EoIB データリンクの名前。
適切な dladm サブコマンドおよび ipadm サブコマンドを使用して、削除した VNIC、VLAN、および IP インタフェースを再作成します。
この例では、eib2 は完全に移行されていません。eib2 は移行前に次の構成であったことを判別しました。
eib2 が物理リンク ibp1 に構成されていました。
GWID は 1A8 です。
ゲートウェイ名は nm2gw-2 です。
ゲートウェイのポートは 0a-eth-1 です。
eib2 に構成されていた既存のすべての構成を削除したことを確認したら、次のコマンドを実行します。
# dladm delete-eoib eib2 # dladm create-eoib -l ibp1 -g nm2gw-2 -c 0a-eth-1 eib2