始める前に
LLDP を有効にするには、最初に LLDP パッケージをインストールする必要があります。詳細は、LLDP パッケージのインストール方法を参照してください。
詳細は、Oracle Solaris 11.2 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の割り当てられている管理権利の使用を参照してください。
# svccfg -s svc:/network/lldp:default setprop lldp/auto-enable-agents = "no"
デフォルトでは、このプロパティーは yes に設定されます。
# svcadm restart svc:/network/lldp:default
# lldpadm set-agentprop -p mode=value agent
ここで、agent は LLDP エージェントであり、エージェントが有効になっている物理リンクによって識別されます。たとえば、LLDP を net0 で有効にした場合、エージェントは net0 になります。
プロパティー mode は、LLDP エージェントの動作モードを表す 4 つの取り得る値 txonly、rxonly、both、disable のいずれかに設定できます。これらの値の説明については、LLDP エージェントモードを参照してください。
# lldpadm set-agentprop -p property=value agent
LLDP エージェントのプロパティーの説明については、LLDP エージェントが通知する情報を参照してください。
LLDP エージェントのほかのプロパティーのリストを表示するには、lldpadm show-agentprop を入力するか、Table 5–1 を参照してください。
エージェントの LLDP パケットの TLV ユニットを指定する方法については、エージェントの LLDP パケットの TLV ユニットを指定する方法を参照してください。
# lldpadm set-agenttlvprop -p property=value -a agent per-agent-TLV
ここで、property はエージェントごとの TLV ユニットのプロパティーを示します。
エージェントごとの TLV ユニットの説明については、TLV ユニットプロパティーを参照してください。
エージェントごとの TLV のリストを表示するには、lldpadm show-agenttlvprop を入力するか、Table 5–3 を参照してください。
TLV 値の定義方法については、TLV ユニットを定義する方法を参照してください。
lldpadm コマンドについては、lldpadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
次の例では、SMF プロパティー auto-enable-agents の値を変更すると LLDP が異なる方法で有効になることを示します。たとえば、4 つのポートを備えたシステムで、LLDP が 2 つのポート上で次のように構成されているとします。
net0: both モード
net1: rxonly モード
net2 および net3: なし
SMF プロパティー auto-enable-agents のデフォルト値が yes である場合、net2 および net3 で LLDP が自動的に有効になります。次のように LLDP 構成を表示できます。
# lldpadm show-agentprop -p mode AGENT PROPERTY PERM VALUE DEFAULT POSSIBLE net0 mode rw both disable txonly,rxonly,both,disable net1 mode rw rxonly disable txonly,rxonly,both,disable net2 mode rw both disable txonly,rxonly,both,disable net3 mode rw both disable txonly,rxonly,both,disable
この SMF プロパティーを no に切り替えると、サービスの再起動時に構成が変更されます。
# svccfg -s svc:/network/lldp:default setprop lldp/auto-enable-agents = "no" # svcadm restart svc:/network/lldp:default # lldpadm show-agentprop -p mode AGENT PROPERTY PERM VALUE DEFAULT POSSIBLE net0 mode rw both disable txonly,rxonly,both,disable net1 mode rw rxonly disable txonly,rxonly,both,disable net2 mode rw disable disable txonly,rxonly,both,disable net3 mode rw disable disable txonly,rxonly,both,disable
出力例では、それまで LLDP モードが自動的に有効になっていた net2 と net3 に、現在は無効としてとしてフラグが付けられています。ただし、LLDP エージェントがあらかじめ構成されていた net0 と net1 には、変更は発生しません。
使用例 5-3 複数のデータリンク上の LLDP を有効にするこの例では、LLDP を選択的に有効にする方法を示します。システムに 2 つのデータリンク net0 と net1 が存在します。net0 に LLDP パケットを送受信するエージェントを設定し、net1 に LLDP パケットの送信のみを行うエージェントを設定するには、次のコマンドを入力します。
# svccfg -s svc:/network/lldp:default setprop lldp/auto-enable-agents = "no" # svcadm restart svc:/network/lldp:default # lldpadm set-agentprop -p mode=both net0 # lldpadm set-agentprop -p mode=txonly net1 # lldpadm show-agentprop -p mode AGENT PROPERTY PERM VALUE DEFAULT POSSIBLE net0 mode rw both disable txonly,rxonly,both,disable net1 mode rw txonly disable txonly,rxonly,both,disable