MiniCluster はシステムをサポートする基盤の構造として Oracle Solaris ゾーンを使用します。ゾーンの作成は、ユーザーが指定する構成情報に基づいて、MiniCluster 初期化プロセスによって自動的に処理されます。ユーザーがゾーンの技術的な詳細を管理する必要はありませんが、MiniCluster のツールとドキュメントではゾーンのテクノロジと用語が使用されるため、このセクションでは重要な概念と用語について説明します。
![]() | 注意 - Oracle Solaris ゾーンコマンドを使用して手動で VM を管理しないでください。VM の管理は常に MCMU BUI または MCMU CLI から行なってください。 |
ゾーンは、物理マシンのリソースを仮想的に分割して複数のマシンと OS をシミュレートするために使用されます。
MiniCluster で使用されている Oracle Solaris ゾーン区分技術により、複数のホストおよびサービスを 1 つのシステム上に統合でき、次の利点が得られます。
ハードウェアの使用効率の向上
リソース割り当ての柔軟性
電力要件の削減
保有コストの低減
この図は、各 MiniCluster に自動的に作成されるゾーンを示しています。この図は、VM の作成前のシステムのゾーン構成を表しています。
次のゾーンは、システムの初期化時に自動的に作成されます。
大域ゾーン – 各ノードに 1 つ存在し、Oracle Solaris OS の初期インストールが含まれています。ほかのすべてのゾーンおよび VM はここから作成されます。ノード 1 上の大域ゾーンには MCMU ソフトウェアも含まれています。各大域ゾーンには 2 つの CPU コアが割り当てられます。各大域ゾーンには、ユーザーのネットワークからアクセスできるようにネットワークパラメータが自動的に構成されます (大域ゾーンまたはカーネルゾーンにログインするを参照)。ただし、大域ゾーンで最小限の管理は必要です。
カーネルゾーン – 各ノードに 1 つ存在し、NFS 共有によって VM と共有される Oracle Solaris OS のインストール、およびグリッドインフラストラクチャー (GI) コンポーネントが含まれています。OS および GI は、ストレージアレイ上のファイルシステムにアクセスするために必要なドライバを VM に提供します。各カーネルゾーンには 2 つの CPU コアが割り当てられます。各カーネルゾーンには、ユーザーのネットワークからアクセスできるようにネットワークパラメータが自動的に構成されます (大域ゾーンまたはカーネルゾーンにログインするを参照)。ただし、サイト固有のソフトウェアは追加されないため、カーネルゾーンで最小限の管理は必要です。