デフォルトの保持ポリシー — デフォルトでは、アプライアンスは秒あたりのデータを 7 日間、分あたりのデータを 14 日間、時間あたりのデータを 90 日間保持します。ただし、ビジネスニーズに合ったデータ保持ポリシーを指定することを強くお勧めします。長期間、大量の履歴データを保持する予定がある場合、保持ポリシーは特に重要です。最長保持期間は 2 年です。OS8.6.0 以降へのソフトウェア更新では、以前のすべての保持ポリシー設定に最長 2 年の上限が設けられます。保持ポリシーの変更は監査ログに記録されます。このデフォルトの保持ポリシーは、OS8.6.0 以降のソフトウェアバージョンで有効です。
保持ポリシーの有効化 — 保持ポリシーは、一定の期間 (保持期間) にわたって、秒あたり、分あたり、または時間あたりという粒度で収集されるデータの最小量を制限します。1 つの粒度につき 1 つの保持ポリシーを設定できます。たとえば、最低 1 日分のデータを秒あたりの間隔で保存する保持ポリシーを定義し、最低 1 週間分のデータを分あたりの間隔で保存する 2 つ目のポリシーを定義し、さらに最低 1 か月分のデータを時間あたりの間隔で保存する 3 番目のポリシーを定義できます。コンプライアンスニーズを含むビジネス要件に従って、最小量のデータのみを維持することをお勧めします。
秒あたりのデータはもっとも粒度が高いため、分あたりや時間あたりのデータよりもメモリーとディスク容量が多く必要になります。同様に、長い保持期間を設定すると、格納されるデータが多くなります。データセットのサイズをモニターするには、BUI で「分析」>「データセット」に移動するか、CLI で analytics datasets コンテキストを使用します。使用する領域の量が最小で、ビジネス要件を満たすように、保持ポリシーを調整してください。保持ポリシーはアクティブなすべてのデータセットに適用され、一時停止されたデータセットは影響を受けません。
粒度が上がるたびに、保持期間を延長する必要があることに注意してください。たとえば、秒あたりのデータに対して週単位の保持期間を定義したり、分あたりのデータに対して日単位の保持期間を定義したりすることはできません。
データ保持ポリシーを有効にすると、以前のデータはただちに削除されるものと見なしてください。たとえば、3 時間以上に秒あたりのポリシーを設定した場合、3 時間を超過するデータはすべて削除されるものと見なしてください。実際に、アプライアンスは古いデータを定期的に削除しますが、パフォーマンスに影響が及ぶことを避けるために古いデータの削除を遅らせることがあります。最上位のデータ粒度を定期的に破棄する保持ポリシーを設定することによって、Analytics で使用される領域を大幅に縮小できます。
保持ポリシーを有効にするには、スーパーユーザー権限を保持しているか、データセットスコープ内部で承認を構成してある必要があります。
保持データの表示 — ワークシートのグラフは、アプライアンスで使用可能な最上位のデータ粒度で表示されます。たとえば、保持ポリシーで、秒あたりのデータを収集しないが、分あたりのデータを収集する場合、グラフは、分あたりのデータを使用して描画されます。
ユーザーの承認スコープを定義する方法の詳細については、Configuring Users in Oracle ZFS Storage Appliance Administration Guide, Release OS8.8.xを参照してください。
分析ポリシーのプロパティーの詳細を理解するには、Data Retention Propertiesを参照してください。