この統計は、アプライアンスがシェア設定とソフトウェア RAID 設定に基づいて論理 I/O を物理 I/O に処理したあとの、ディスクへのバックエンドスループット (1 秒あたりの I/O バイト数) を表示します。RAID 設定を構成するには、Configuring Storage in Oracle ZFS Storage Appliance Administration Guide, Release OS8.8.xを参照してください。
たとえば、NFSv3 を介した 8K バイトの書き込みは、シェア設定からレコードサイズが適用されたあとに 128K バイトの書き込みになり、ミラー化が適用されたあとにディスクへの 256K バイトの書き込みになり、さらにファイルシステムメタデータ用のバイトが追加されることがあります。ミラー化された同じ環境で、8K バイトの NFSv3 読み取りはレコードサイズが適用されたあとに 128K バイトのディスク読み取りになりますが、ミラー化を行なってもデータの読み取りはミラー化環境の片側からだけでよいため、数値が倍になることはありません。この動作を検査するには、たとえば次を表示して、スループットをすべての層で同時にモニターすると役立つ場合があります。
Network: Device Bytes - ネットワーク上のデータ速度 (論理)
Disk: ZFS Logical I/O Bytes - シェアへのデータ速度 (論理)
ディスク: I/O バイト数 - ディスクへのデータ速度 (物理)
操作タイプ別の内訳で 1 秒あたりの I/O バイト数を表示すると、操作ペインに読み取りと書き込みの統計が表示されます。ペインで操作を選択すると、それがグラフで強調表示され、色で個別に表示されます。強調表示済みの操作を選択すると、それがグラフで個別に表示されなくなります。
ディスク別の内訳で 1 秒あたりの I/O バイト数を表示すると、ディスク内訳ペインに、ストレージプールディスク名またはシステムディスク名ごとの統計が表示されます。ディスク内訳ペインでディスクを選択すると、それがグラフで強調表示され、色で個別に表示されます。強調表示済みのディスクを選択すると、それがグラフで個別に表示されなくなります。このペインのディスク上にマウスを置くと、ボックスに次の情報が表示されます。
ディスク名 - コントローラまたはディスクシェルフの名前/ラベル: I/O バイト数/秒
ディスクタイプ: 通常は HDD または SSD
タイプ: 通常はシステム、データ、キャッシュ、またはログ
サイズ
RPM (SSD の場合は非表示)
すべてのディスクの階層ビューを表示するには、ディスク内訳ペインの下にある「階層の表示」をクリックします。コントローラおよび各ディスクシェルフの 1 秒あたりの I/O バイト数が表示されます。「階層をリフレッシュ」をクリックして、グラフに表示される階層の内訳をリフレッシュします。このビューを閉じるには、閉じるアイコン
をクリックします。
ディスク使用率または待機時間に基づく問題が確認されたあとで、バイト数に基づいてバックエンドディスク I/O の性質を理解するには、この統計を使用します。ディスク I/O のスループットだけから問題を特定することは困難です。単一のディスクが逐次 I/O では 50M バイト/秒で良好に動作し、ランダム I/O では 5M バイト/秒の低速で動作する場合もあります。
ディスク内訳ペインと階層ビューを使用して、ディスク I/O スループットに関してディスクシェルフのバランスが取れているかどうかを調べます。ディスクのスループットを調べると、キャッシュデバイスとログデバイスのスループットがその他のストレージプールディスクよりも高いことが一般的です。
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ディスク使用率の最適な指標については、Disk: Disksを参照してください。バイト数/秒の代わりに操作数/秒を検査するには、Disk: I/O Operationsを参照してください。