Oracle® Solaris 11.2 デバイスドライバの記述

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更新: 2014 年 9 月
 
 

デバイス構成パラメータ

PF ドライバは、次の表に記載された構成パラメータをサポートする必要があります。これらのパラメータは Sparc OVM Manager にエクスポートできます。構成が完了するのは、すべてのパラメータを構成した場合だけです。

表 21-1  構成パラメータの定義
構成パラメータ
定義
標準に関する構成パラメータ
サポート可能な VF の数

注 - VF の数を変更した場合、PF デバイスを切り離してから再度接続する必要があります。

max-config-vfs – 実際に構成可能な VF の最大数。PF ドライバがサポートする最大 VF 数が、SR-IOV 機能から示された性能と異なる場合、PF ドライバはこのパラメータをエクスポートできます。
リソース固有およびデバイス固有のパラメータ
帯域幅、プール、および Q-ペア。これらのパラメータを変更すると、その影響は PF ドライバと VF ドライバの両方に及びます。
デバイス固有のパラメータは、フレームワークから認識されていない可能性があり、PF ドライバにのみ認識されている可能性があります。VF を有効化する前にこれらのパラメータが認識され、PF ドライバがそのハードウェアを正しく初期化できるようにするべきです。
IOV フレームワークにエクスポートされたデバイス固有のパラメータを取得する方法を学ぶには、igb(7D) およびixgbe(7D) を参照してください。
  • pvid-exclusive - port-vlan-idvlan-ids を同時にサポートすることはできないことを示します。

  • max-vf-mtu – 1 つの VF で許可される最大の MTU。

  • max-vlans – ネットワーククラスの PF ドライバでサポートされる vlan スロットの最大数。

クラス固有のパラメータ
デバイスのクラスに基づく一般的なプロパティー。たとえば Ethernet デバイスは、MAC アドレス、VLAN-ID、Port-VLAN-ID、帯域幅などのプロパティーを持つことができます。
クラス固有の構成を使用することが期待されており、構成では各パラメータの動作を定義できます。
なし

注 - デバイス構成パラメータを変更したら、デバイスを接続し直すようにしてください。

注 - VF を有効化する前に次の順序でパラメータを構成します。クラス固有のパラメータは、クラス固有のコンフィギュレータに基づいています。
  1. 標準に関するパラメータ

  2. リソース固有およびデバイス固有のパラメータ

  3. クラス固有のパラメータ


pci.conf ファイル

PCI 構成情報ファイル /etc/pci.conf は、システムが PCI 構成 (特定 PF の VF 数など) を保存できるようにします。pci.conf ファイルは次を提供します。

  • - システムのブート時に VF を自動的に作成できるように PCI 構成を持続させること。

  • - この構成ファイルは boot_archive の一部になっているため、システムのブート中に VF を使用できます。


注 - /etc/pci.conf ファイルを Oracle Solaris ブートプロセスに含めるには、/etc/pci.conf/boot/solaris/filelist.ramdisk ファイルに追加します。

詳細は、Appendix E, pci.conf Fileを参照してください。

デバイス構成パラメータの設定

  • SPARC: ldm コマンド経由でパラメータを設定できます。詳細は、 ldm (1M) のマニュアルページを参照してください。

  • x86: pci.conf ファイルにクラス固有のパラメータを指定できます。次の例は、pci.conf ファイルに設定されたパラメータを示したものです。

使用例 21-1  デバイス構成パラメータの設定
[System_Configuration]
[[path=/pci@0,0/pci8086,3a40@1c/pci108e,4848@0,1]]
num-vf=2

[Device_Configuration]
[[path=/pci@0,0/pci8086,3a40@1c/pci108e,4848@0,1]]
VF[0] = {
		primary-mac-addr = 0xaabbccddeeff
		alt-mac-addrs = 0x102233445556, 0x102233445557
		vlan-id = 20, 30
}

VF[1] = {
		primary-mac-addr = 0xaabbccddeef1
		alt-mac-addrs = 0x102233445568
		vlan-id = 20, 30, 40, 50
} 

Sparc OVM プラットフォームでの SR-IOV 構成

すべての Sparc OVM プラットフォームで、SPARC OVM Manager が SR-IOV 構成を担当します。Sparc OVM Manager は次の処理を担当します。

  • SR-IOV 対応ドライバを持つ PF のリストを取得します

  • ドライバでサポートされるデバイス固有のパラメータを取得します

  • 特定のデバイス構成を検証します

  • マシン記述子 (MD) ファイルをすべての有効な構成詳細で更新するほか、VF の割り当てや削除も行います

次の図に、Sparc OVM 構成の概要図を示します。

図 21-2  Sparc OVM 構成の概要図

image:この図は、Sparc OVM 構成の概要図を示しています。

基本的なプラットフォームでの SR-IOV 構成

Oracle Solaris 11 リリースの時点では、x86 のような基本的なプラットフォーム上で SR-IOV を構成する際に使用できる構成ツールはありません。