Sun Common SCSI Architecture は、ターゲットドライバからホストバスアダプタドライバに SCSI コマンドを転送するための Solaris DDI/DKI プログラミングインタフェースです。このインタフェースは、ホストバスアダプタのハードウェアの種類、プラットフォーム、プロセッサのアーキテクチャー、およびインタフェース上でトランスポートされる SCSI コマンドには依存しません。
SCSA に準拠することで、ターゲットドライバはホストバスアダプタのハードウェア実装を認識することなく、SCSI コマンドをターゲットデバイスに渡すことができます。
概念上、SCSA は SCSI コマンドを構築することと、SCSI バスをまたいでデータとともにコマンドをトランスポートすることを区別しています。このアーキテクチャーは、高レベルと低レベルのソフトウェアコンポーネントの間のソフトウェアインタフェースを定義しています。高レベルソフトウェアコンポーネントは、1 つ以上の SCSI ターゲットドライバによって構成されます。このドライバは、I/O 要求を周辺デバイスにとって適切な SCSI コマンドに変換します。次の例に、SCSI のアーキテクチャーを示します。
図 17-1 SCSA ブロック図
下位レベルのソフトウェアコンポーネントは、SCSA インタフェース層と、1 つ以上のホストバスアダプタドライバから構成されています。ターゲットドライバは、必要な機能を実行するために必要とされる適切な SCSI コマンドの生成と、結果の処理を行います。