このリリースには、NFS などのファイル共有プロトコルを構成および管理できる管理ツールである、sharectl ユーティリティーが含まれています。このコマンドを使用して次のことを実行できます。
クライアントとサーバーの動作プロパティーを設定する
特定のプロトコルのプロパティー値を表示する
プロトコルのステータスを取得する
sharectl ユーティリティーは次の構文を使用します。
# sharectl subcommand [option] [protocol]
sharectl ユーティリティーは次のサブコマンドをサポートしています。
ファイル共有プロトコルのプロパティーを定義します。プロパティーとプロパティー値の一覧については、nfs(4) のマニュアルページで説明されているパラメータを参照してください。
指定されたプロトコルのプロパティーとプロパティー値を表示します。
指定されたプロトコルが有効か無効かを表示します。プロトコルが指定されていない場合は、すべてのファイル共有プロトコルのステータスが表示されます。
sharectl ユーティリティーの詳細については、次を参照してください。
sharectl (1M) のマニュアルページ
ファイル共有プロトコルのプロパティーを定義する set サブコマンドは、次のオプションをサポートしています。
オンラインヘルプの説明を提供します。
プロトコルのプロパティーを定義します。
set サブコマンドは次の構文を使用します。
# sharectl set [-h] [-p property=value] protocol
set サブコマンドを使用するには root の特権が必要です。
このコマンドを追加プロパティー値ごとに繰り返す必要はありません。同じコマンドで –p オプションを複数回使用して複数のプロパティーを定義できます。
次の例は、クライアントの NFS プロトコルの最小バージョンを 3 に設定します。
# sharectl set -p client_versmin=3 nfs
指定されたプロトコルのプロパティーとプロパティー値を表示する get サブコマンドは、次のオプションをサポートしています。
オンラインヘルプの説明を提供します。
指定されたプロパティーのプロパティー値を特定します。–p オプションが使用されていない場合は、すべてのプロパティー値が表示されます。
get サブコマンドは次の構文を使用します。
# sharectl get [-h] [-p property] protocol
get サブコマンドを使用するには root の特権が必要です。
次の例は servers を使用します。これは、同時に処理できる NFS 要求の最大数を指定できるプロパティーです。
# sharectl get -p servers nfs servers=1024
次の例では、–p オプションが使用されていないため、すべてのプロパティー値が表示されます。
# sharectl get nfs servers=1024 listen_backlog=32 protocol=ALL servers=32 lockd_listen_backlog=32 lockd_servers=20 lockd_retransmit_timeout=5 grace_period=90 nfsmapid_domain=example.com server_versmin=2 server_versmax=4 client_versmin=2 client_versmax=4 server_delegation=on max_connections=-1 device=
status サブコマンドは、指定されたプロトコルが有効か無効かを表示します。オンラインヘルプの説明を提供する、–h オプションをサポートします。
status サブコマンドは次の構文を使用します。
# sharectl status [-h] [protocol]
次の例は、NFS プロトコルのステータスを表示します。
# sharectl status nfs nfs enabled