Oracle® Solaris 11.2 でのネットワークファイルシステムの管理

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更新: 2014 年 7 月
 
 

NFS におけるバージョンのネゴシエーション

NFS 起動プロセスには、サーバーとクライアントのためのプロトコルバージョンレベルのネゴシエーションが含まれています。バージョンのレベルを指定しない場合、デフォルトにより最適なレベルが選択されます。たとえば、クライアントとサーバーの両方が NFS Version 3 をサポートできる場合は、それが使用されます。クライアントまたはサーバーが NFS Version 2 のみをサポートできる場合、それが使用されます。

sharectl コマンドを使用することで、client_versminclient_versmaxserver_versmin、および server_versmax パラメータを設定できます。これらのパラメータのデフォルト値は、クライアントとサーバーに指定した最小値と最大値によって置き換えられます。クライアントとサーバーの両方で、デフォルトの最小値は 2、デフォルトの最大値は 4 です。サーバーによってサポートされるバージョンを見つけるために、NFS クライアントは client_versmax の値から始めて、client_versmin のバージョン値に到達するまで各バージョンの試行を続けます。サポートされるバージョンが検出されるとすぐに、この処理は終了します。たとえば、client_versmax=4 で client_versmin =2 の場合、クライアントは最初に NFS Version 4、次に NFS Version 3、最後に NFS Version 2 を試行します。client_versmaxclient_versmax が同じ値に設定されている場合は、クライアントは常にこのバージョンを使用し、ほかのバージョンは試行しません。サーバーがこのバージョンをサポートしていない場合、マウントは失敗します。


注 -  NFS のバージョンネゴシエーションによって決まった値をオーバーライドするには、mount コマンドで –vers オプションを使用します。mount コマンドで使用可能なコマンドオプションの詳細は、mount_nfs(1M) のマニュアルページを参照してください。

NFS サービスの設定については、NFS サービスの設定を参照してください。