Oracle® Solaris 11.2 でのネットワークファイルシステムの管理

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更新: 2014 年 7 月
 
 

DH 認証を使用して Secure NFS 環境を設定する方法

  1. ドメイン名を割り当てます。

    ドメイン名をドメイン内の各システムに認識させます。マシンの NIS ドメイン名の設定については、Oracle Solaris 11.2 ディレクトリサービスとネームサービスでの作業: DNS と NIS のマシンの NIS ドメイン名を設定する方法を参照してください。

    # domainname domain-name
  2. newkey コマンドを使用することで、クライアントのユーザーの公開鍵と秘密鍵を設定します。
    # newkey -u username -s name-service
      

    ユーザーは chkey コマンドを使用することでパーソナル Secure RPC パスワードを確立できます。

    # chkey -p -s name-service -m mechanism
      

    公開鍵と秘密鍵が生成されると、公開鍵と暗号化された秘密鍵が publickey データベースに格納されます。

    これらのコマンドについては、newkey(1M) および chkey(1) のマニュアルページを参照してください。

  3. ネームサービスが応答していることを確認します。
  4. 鍵サーバーの keyserv デーモンが動作していることを確認します。
    # ps -ef | grep keyserv
    root    100      1  16    Apr 11 ?        0:00 /usr/sbin/keyserv
    root   2215   2211   5  09:57:28 pts/0    0:00 grep keyserv

    デーモンが動作していない場合は、次のように入力して鍵サーバーを起動します。

    # svcadm enable network/rpc/keyserv
  5. 秘密鍵を復号化し、保存します。

    通常、ログインパスワードはネットワークパスワードと同じです。この場合、keylogin は不要です。パスワードが異なる場合、ユーザーはログインしてから keylogin を実行する必要があります。さらに、keylogin -r コマンドを root として使用して、復号化した秘密鍵を /etc/.rootkey に保存する必要があります。


    注 -  root 秘密鍵が変化している場合、または/etc/.rootkey ファイルが失われている場合は、keylogin -r を実行する必要があります。
  6. 共有されるファイルシステムのセキュリティーモードを設定します。

    Diffie-Hellman 認証の場合は、コマンド行に –sec=dh オプションを追加します。

    # share -F nfs -o sec=dh /export/home

    セキュリティーモードの詳細については、nfssec(5) のマニュアルページを参照してください。

  7. ファイルシステムに対するオートマウンタマップを更新します。

    Diffie-Hellman 認証を使用している場合は、auto_master データを編集して、適切なエントリ内にマウントオプションとして –sec=dh を含めます。

    /home	auto_home	-nosuid,sec=dh

    システムを再インストール、移動、またはアップグレードするときに、root の新しい鍵を確立しない場合またはそれらを変更しない場合でも、忘れずに /etc/.rootkey ファイルを保存してください。/etc/.rootkey ファイルを削除する場合は、次のコマンドを入力します。

    # keylogin -r