Oracle® Solaris 11.2 でのネットワークファイルシステムの管理

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更新: 2014 年 7 月
 
 

異なるバージョンの NFS の選択

NFS Version 4 以外のバージョンの NFS を使用する必要がある場合、別のバージョンを選択できます。

サーバー上で異なるバージョンの NFS を選択する方法

デフォルトに設定されている NFS Version 4 を使用しないことを選択する場合は、別バージョンの NFS を選択できます。

  1. 管理者になります。

    詳細は、Oracle Solaris 11.2 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の割り当てられている管理権利の使用を参照してください。

  2. SMF パラメータを変更して NFS バージョン番号を設定します。

    たとえば、サーバーから NFS Version 3 のみを提供する場合は、server_versmax および server_versmin パラメータの両方の値を 3 に設定します。

    # sharectl set -p server_versmax=3 nfs
    # sharectl set -p server_versmin=3 nfs
  3. サーバー委託を無効にする場合、server_delegation プロパティーを変更します。
    # sharectl set -p server_delegation=off nfs

    NFS サーバー委託によって NFS クライアントはファイルをキャッシュできます (別の NFS クライアントが同じファイルへのアクセスを必要とするまで)。NFS Version 4 では、サーバー委託はデフォルトで有効になっています。詳細は、NFS version 4 における委託を参照してください。

  4. クライアントとサーバーに共通のドメインを設定する場合は、nfsmapid_domain プロパティーを変更します。

    クライアントとサーバー間のユーザー ID またはグループ ID マッピングを有効にするために、クライアントとサーバーに共通ドメインを設定できます。

    # sharectl set -p nfsmapid_domain=my.example.com nfs

    my.example.com は共通ドメイン名を提供します。

    nfsmapid デーモンの詳細は、NFS デーモン を参照してください。

  5. NFS サービスがサーバー上で動作しているかどうかを確認します。
    # svcs network/nfs/server
  6. 必要に応じて、NFS サービスを有効にします。

    NFS サービスがオフラインの場合、次のコマンドを入力してサービスを有効にします。

    # svcadm enable network/nfs/server

    NFS サービスの構成については、ファイルシステム自動共有を設定する方法 を参照してください。

関連項目

NFS におけるバージョンのネゴシエーション

クライアント上で異なるバージョンの NFS を選択する方法

次の手順では、クライアント上で使用される NFS バージョンを制御する方法を説明します。デフォルトで設定される NFS バージョンは NFS Version 4 です。

  1. 管理者になります。

    詳細は、Oracle Solaris 11.2 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の割り当てられている管理権利の使用を参照してください。

  2. SMF パラメータを変更して NFS バージョン番号を設定します。

    たとえば、すべてのファイルシステムを NFS Version 3 プロトコルを使用してマウントする必要がある場合は、client_versmaxclient_versmin パラメータの両方の値を 3 に設定します。

    # sharectl set -p client_versmax=3 nfs
    # sharectl set -p client_versmin=3 nfs
  3. クライアント上で NFS をマウントします。
    # mount server-name:/share-point /local-dir
    server-name

    サーバーの名前。

    /share-point

    リモートディレクトリのパス

    /local-dir

    ローカルマウントポイントのパス

関連項目

NFS におけるバージョンのネゴシエーション

mount コマンドを使用してクライアント上で異なるバージョンの NFS を選択する方法

次の手順では、mount コマンドを使用して、クライアントで特定のマウントに使用される NFS バージョンを制御する方法を説明します。クライアントによってマウントされるすべてのファイルシステムで NFS バージョンを変更する方法を確認するには、クライアント上で異なるバージョンの NFS を選択する方法を参照してください。

  1. 管理者になります。

    詳細は、Oracle Solaris 11.2 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の割り当てられている管理権利の使用を参照してください。

  2. クライアント上で、目的のバージョンの NFS をマウントします。
    # mount -o vers=value server-name:/share-point /local-dir
    value

    NFS バージョン番号

    server-name

    サーバーの名前

    /share-point

    リモートディレクトリのパス

    /local-dir

    ローカルマウントポイントのパス


    注 -  このコマンドは、SMF リポジトリ内のクライアント設定をオーバーライドします。

関連項目

NFS におけるバージョンのネゴシエーション