Oracle® Solaris Studio 12.4 リリースの新機能

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更新: 2014 年 12 月
 
 

IDE の新機能および変更された機能

Oracle Solaris Studio IDE で追加または変更された機能は次のとおりです。

  • IDE プロジェクトに含まれない実行可能バイナリのデバッグ (プロジェクト不要デバッグ)。「デバッグ」 > 「実行可能ファイルをデバッグ」を選択して、実行可能ファイルのパス、および実行可能ファイルの実行に必要な引数または環境変数を指定することで、実行可能ファイルをデバッグすることができます。また、「お気に入り」ウィンドウで実行可能ファイルに移動し、ファイルを右クリックして「デバッグ」を選択することもできます。実行可能ファイルは IDE プロジェクトに含まれる必要はありませんが、デバッガがデバッグ情報を検出できるように、その構築に使用されたソースコードで検出できる必要があります。

  • C++11 のサポート。コードで C++11 標準を使用し、C++ コンパイラで C++11 標準を実装してある場合、IDE で C++11 のサポートを有効にすることができます。これにより、「auto」指定子などの機能のコード支援を使用することができます。プロジェクトの C++11 サポートを有効にするには、プロジェクトを右クリックして「プロパティー」を選択し、「構築」 > 「C++ コンパイラ」 > 「C++標準」 > 「C++11」を選択します。個別ファイルでのみ C++ サポートを有効にするには、そのファイルを右クリックして「プロパティー」を選択し、「C++ コンパイラ」 > 「C++標準」 > 「C++11」を選択します。

  • メモリー使用率の改善。大規模プロジェクトのメモリー使用率が 50% 削減されました。

  • 高速化された検索。「使用状況を検索」がさらに高速になり、インタフェースが改善されました。「使用状況を検索」はバックグラウンドで実行されるようになったので、多数のファイルの検索中にほかのタスクを実行できます。結果は、別の「使用状況」パネルにただちに表示され、増分的に見つかった検索結果の表示を続行します。「使用状況」パネルには、進行状況インジケータと検出件数の増分カウントがあります。検索はいつでも停止でき、停止した時点までの検索結果が保存されます。検索一致結果間のナビゲート、論理ビューから物理ビューへの切り替え、異なる設定での「使用状況を検索」の再実行が可能です。また、検索にフィルタを追加したり、コメント内を検索したりすることもできます。

  • 軽量な部分再解析。再解析が改善したため、大量の依存関係が含まれるソースファイルの編集が大幅に高速化しました。再フォーマット、関数本体内の編集、コメントやスペースの追加といった変更によって、プロジェクト全体が再解析されることはなくなりました。特定の変更の場合に、IDE がプロジェクト全体を再解析します。

  • デバッガのブレークポイントグループ。ファイル別、プロジェクト別、タイプ別、言語別といった、複数の異なるカテゴリを使用するとブレークポイントをグループ化できます。「ウィンドウ」 > 「デバッグ」 > 「ブレークポイント」ウィンドウで、ブレークポイントグループの選択アイコンをクリックし、ブレークポイントグループを選択します。ブレークポイントは、選択に従って配置されます。

  • ウィンドウの管理とグループ化。個別ウィンドウのほかに、ウィンドウのグループに対してアクションを実行できます。各ウィンドウは 1 つのグループに属し、このグループに対して、最小化と復元、新しい場所への移動、別個のウィンドウでのフロート、または IDE ウィンドウへの再連結を行うことができます。たとえば、グループの右側にある「ウィンドウ・グループの最小化」ボタンをクリックして、左上にある「プロジェクト」、「ファイル」、「クラス」、および「サービス」ウィンドウを最小化することができます。グループのタブ領域内を右クリックしてグループのオプションを選択するか、「ウィンドウ」>「ウィンドウの構成」を選択します。ウィンドウの動作を制御するオプションは、「ツール」 > 「オプション」 > 「外観」 > 「ウィンドウ」にあります。

  • クリップボードへのファイルパスのコピー。IDE 内で任意のファイルにマウスカーソルを合わせて Alt+Shift+L を押すと、ファイルのパスをクリップボードにコピーできます。

  • 起動ツール機能。IDE の新しい起動ツール機能を参照してください。

  • コードエディタの改善。IDE コードエディタの改善を参照してください。

  • コード支援の改善。コード支援の改善を参照してください。

  • ブレッドクラム。ブレッドクラムナビゲーションの使用を参照してください。

  • IDE の「アクション項目」ウィンドウが C/C++ プロジェクトで使用できるようになりました。「アクション項目」ウィンドウには、コメント (TODOFIXMEPending<<<<<<<< など) でマークしたソースファイルの行が表示されます。検出される文字列は、「ツール」 > 「オプション」 > 「チーム」 > 「アクション項目」で指定されます。C/C++ プロジェクトの場合、「アクション項目」ウィンドウには、プロジェクトを最後にビルドしたときに発生したコンパイルエラーおよび警告も表示されます。

  • バージョン管理システムのサポートの改善:

    • Git リポジトリのサポート。

    • ローカル履歴: 「削除を元に戻す」と新しい「履歴」タブ。

    • 変更をシェルブ: ローカルの変更を破棄し (シェルブ)、別の機能で作業を開始できます。Mercurial および Subversion については、「チーム」 > 「変更をシェルブ」メニューオプションを参照してください。

    • Mercurial の強化: ブランチ、タグ、およびキューの基本的なサポート。

  • 新しい solstudio コマンド行オプション。–-open-group および –-close-group オプションを使用して、IDE を起動するときにプロジェクトグループを開いたり閉じたりすることができます。

  • ブックマークの更新。「ブックマーク」ビューを「ウィンドウ」 > 「IDEツール」 > 「ブックマーク」を使用して開いたり、ファイルで Ctrl+Shift+M を使用してブックマークを作成したりすることができます。

  • Ctrl+Space を押すことにより、検索バーで自動補完。エディタで検索するときは、エディタに入力するときと同様に、検索語句を自動補完することができます。

  • 「メインプロジェクト」という概念がほとんどのタスクで使用されなくなりました。これまでどおり「実行」 > 「メイン・プロジェクトとして設定」を使用してメインプロジェクトを設定することはできます。

  • オプションを探しやすくなりました。「ツール」 > 「オプション」ダイアログに検索ボックスが用意され、オプションを簡単に探せるようになりました。

  • ツールバーインタフェースの改善。メインツールバーでは、一部のツールバー項目が表示されていないことを示すために、表示されていないボタンにアクセスできるドロップダウンリストが表示されます。以前は、有効なツールバーが多すぎる場合に、すべてが表示されませんでした。

  • 既存のコードを持つプロジェクトから単一ファイルをコンパイルします。

  • プロジェクトごとの C/C++ フォーマットスタイル。プロジェクトのプロパティーでプロジェクト固有のフォーマットスタイルを選択するときは、C フォーマットスタイル、C++ フォーマットスタイル、および C/C++ ヘッダーフォーマットスタイルを指定することができます。