メモリー領域プロファイリングを使用すると、どのメモリーアドレスでパフォーマンスがもっとも低下しているかを確認できます。メモリー領域プロファイリングは、Oracle Solaris 10 および 11 を実行している SPARC プラットフォームと Oracle Solaris 11.2 を実行している x86 プラットフォームで使用できます。
このタイプのプロファイリングでは、精密なロードストア カウンタと呼ばれるハードウェアカウンタが使用されます。
コマンド collect -h を使用して、システムで使用可能な精密なロードストアを表示します。これらのカウンタを使用してメモリー領域プロファイリングを実行する方法について詳しくは、collect(1) のマニュアルページを参照してください。
メモリー領域プロファイリングでは次のことが改善されています。
デフォルトの -h on オプションを使用するハードウェアカウンタプロファイリングには、通常、少なくとも 1 つのメモリー領域カウンタが含まれます
メモリー領域プロファイリングをトリガーするために、精密なカウンタとともに + 記号を使用する必要がなくなりました
実験内にデータが存在する場合は、メモリー領域プロファイリングのデータビューを使用できます
パフォーマンスアナライザでメモリー領域プロファイリング実験を開くとき、データビューでカウンタを表示するには、「概要」ページまたは「設定」ダイアログで関連するハードウェアカウンタを有効にする必要があります。「ビュー」メニューからメモリー領域のビューを選択します。
次の図に、メモリーごとのキャッシュミスのページのサンプルデータビューを示します。
図 3-7 メモリー領域プロファイリングメトリックを示すメモリーページビュー
パフォーマンスのコストは、キャッシュ行やメモリーページに起因する可能性があります。このデータをフィルタ処理とともに使用すると、特定の待機時間の長いメモリー参照を行うソースコード行を正確に識別できます。