Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal: Spacesユーザーズ・ガイド 11g リリース1(11.1.1.7.0) B72923-01 |
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Oracle WebCenter Portal: Spacesでは、ビジネス・ディクショナリとも呼ばれる、機能が充実したリソース・カタログを提供しています。これは、Spacesユーザーがページに追加できるコンポーネントおよびコネクションを公開します。リソース・カタログを使用すると、ページ・テンプレート、ナビゲーション・モデル、ページ、タスク・フローなどのリソースを移入できます。Spacesアプリケーションでは、デフォルトで3つのリソース・カタログが事前構成されています。これらのカタログがビジネスの要件に合わない場合は、変更するか、または新しいカタログを作成できます。
この章では、Spacesにデフォルトで含まれるリソース・カタログに関する情報を提供し、カスタム・リソース・カタログの作成方法および管理方法について説明します。内容は次のとおりです。
様々なタイプのリソースの追加および編集の一般情報については、第11章「ポータルまたはコミュニティを作成するリソースの使用」を参照してください。
対象読者
この章は、Spacesアプリケーションでリソース・カタログの提供および管理を行うユーザーを対象としています。Application-Resource Catalogs-Create Edit Delete
というアプリケーション権限を持つポータル設計者は、アプリケーションレベルのリソース・カタログを管理できます。Space-Resources-Create Edit Delete
(単純な権限モデル)またはSpace-Resource Catalogs-Create Edit Delete
(詳細な権限モデル)の権限を持つスペース・モデレータは、スペースレベルのリソース・カタログを管理できます。ロールおよび権限の詳細は、第23章「セキュリティの理解」を参照してください。
リソース・カタログは、コンポーザ内のページまたはページ・テンプレートを編集して「コンテンツの追加」をクリックすると表示されます。ページまたはページ・テンプレートのカタログからリソースを追加できます。
Spacesユーザーは、リソース・カタログを使用してコンポーザにページを移入できます。
管理者や権限を委任されたユーザーも、リソース・カタログを使用して次のアーティファクトをリソース・マネージャに移入できます。
ページ・テンプレート
タスク・フロー
この項では、リソース・カタログの概要を示し、実行時のその管理方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。
WebCenter Portal: Spacesでは、デフォルトで次のリソース・カタログが提供されています。
デフォルトのホーム・スペース・カタログ: アプリケーションレベルのリソース・カタログです。このカタログは、ホーム・スペースでページまたはタスク・フローを編集する際に表示されます。
デフォルトのスペース・カタログ: スペースレベルのリソース・カタログです。このカタログは、スペース内でページまたはタスク・フローを移入する際に表示されます。
デフォルトのページ・テンプレート・カタログ: ホーム・スペースおよびその他のスペースの両方でページ・テンプレートの作成に使用されるカタログです。このカタログは、ページ・テンプレートを編集する際に表示されます。
この項では、これらのカタログについて説明します。この項の内容は次のとおりです。
このカタログは、アプリケーションでページおよびタスク・フローを設計する際に表示されます。「デフォルトのホーム・スペース・カタログ」(図16-1)には、ページ・コンポーネント、ポートレット、WebCenter Portalサービスのタスク・フローなど、通常タスク・フローまたはビジネス・ロール・ページに追加されるアイテムが含まれています。
表16-1は、デフォルトのリソース・カタログの各フォルダについて説明しています。
表16-1 デフォルトのリソース・カタログのリソース
フォルダ名 | 説明 |
---|---|
アラートと更新 |
アラートおよび通知を追跡する次のWebCenter Portalサービスのタスク・フローが含まれています。
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分析 |
分析サービスのタスク・フローが含まれています。このタスク・フローでは、レスポンス時間、使用動作など、Spacesアプリケーションの様々なメトリックの追跡および表示を支援します。 詳細は、第57章「使用状況メトリックおよびパフォーマンス・メトリックの分析」を参照してください。 |
コンテンツ管理 |
フォルダおよびファイルのアクセス、追加および管理に使用したり、事前定義されたテンプレートでコンテンツを表示できるドキュメントのタスク・フローが含まれています。 詳細は、第X部「コンテンツの使用」を参照してください。 |
マッシュアップ |
ビジネス・マッシュアップの作成を可能にする次のリソースが含まれています。
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投票とアンケート |
アプリケーション・ページでのオンライン投票の作成、編集および取得に使用できる投票サービスのタスク・フローが含まれています。投票により、対象者へのアンケートや、重要な情報をリコールできるかどうかのチェック、プレゼンテーションの有効性に関するフィードバックの収集が可能になります。 詳細は、第69章「投票サービスの使用」を参照してください。 |
ポートレット |
次のリソースが含まれています。
詳細は、第28章「ポートレットの基本の理解」を参照してください。 |
ソーシャルとコミュニケーション |
ユーザー間のソーシャル・ネットワーキングおよびコミュニケーションを可能にする次のリソースが含まれています。
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タグ付けと検索 |
Oracle WebCenter Portalおよびその他のソースの効果的な検索を可能にする次のWebCenter Portalサービスのタスク・フローが含まれています。
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Web開発 |
ページの設計に使用可能な次のコンポーネントが含まれています。
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注意: リソース・カタログから追加したWebCenter Portalサービスのタスク・フローには固定の高さがないため、タスク・フロー内のコンテンツの高さが取得されます。 |
デフォルトのSpaces構成では、アプリケーション・レベルでページを作成すると、このリソース・カタログが表示されます。
スペースでページを作成した場合は、デフォルトのスペース・カタログが表示されます。このカタログは、そのリソースにスペースに固有のコンテンツ(適用可能な場合)が表示される点を除くと、デフォルトのホーム・スペース・カタログに類似しています。
デフォルトのスペース・カタログは、現在のスペースに関連付けられたドキュメントを表示する「個人用ドキュメント」フォルダなど、現在のスペースに関連するデータを表示するいくつかのリソースを除けば、デフォルトのホーム・スペース・カタログと同じです。表16-2は、デフォルトのスペース・カタログに固有のリソースについて説明しています。
表16-2 デフォルトのスペース・カタログに固有のリソース
リソースまたはフォルダ名 | 説明 |
---|---|
類似スペース |
「ソーシャルとコミュニケーション」フォルダ内のこのリソースは、現在表示しているスペースと類似するすべてのスペースを表示します。詳細は、第60.2.3項「類似スペース」タスク・フローの使用を参照してください。 |
「リスト」フォルダ |
「ソーシャルとコミュニケーション」フォルダ内のこのリソースにより、スペース内のページにリストを追加できます。リストは、問題の追跡、プロジェクト・マイルストンの取得、プロジェクトの割当ての公開など、多くのスペース・アクティビティに有効です。ただし、リスト・サービスは、ホーム・スペースには使用できません。詳細は、第66章「リスト・サービスの使用」を参照してください。 |
メンバー |
「ソーシャルとコミュニケーション」フォルダ内のこのリソースでは、スペース内のすべてのメンバーをリストします。詳細は、第54.4項「「メンバー」タスク・フローの使用」を参照してください。 |
Spacesドキュメント |
「コンテンツ管理」フォルダのこのリソースは、現在のスペースと関連付けられたフォルダおよびファイルのリストを公開します。詳細は、第41.2項「リソース・カタログのコンテンツ管理用選択項目の基本」を参照してください。 |
このカタログは、ページ・テンプレートの設計時に表示されます。ページ・テンプレートは、ポータルのレイアウトを定義します。また、ページのコンテンツの場所が定義され、ページの左側にあるナビゲーション・ペイン、会社のロゴを含む上部のヘッダーまたはバナー、ページの下部にある著作権表示など、ポータルの各ページに表示されるアーティファクトが格納されています。ページ・テンプレートを構築すると、そこにこのようなすべてのコンポーネントを追加できるようになります。この要件に対処するために、Spacesには、ページ・テンプレートの作成に使用するデフォルトのページ・テンプレート・カタログが用意されています。ページ・テンプレートの詳細は、第13章「ページ・テンプレートの使用」を参照してください。
デフォルトのホーム・スペース・カタログ(表16-1)で使用可能なすべてのフォルダに加えて、デフォルトのページ・テンプレート・カタログには「テンプレート開発」フォルダも含まれています。このフォルダには、「ナビゲーション」フォルダと、ロゴ、ナビゲーション・コンポーネント、ナビゲーション・モデル、レイアウト・コンポーネント、著作権情報など通常はページ・テンプレートのみで使用するリソースがすべて含まれています。
「ナビゲーション」サブフォルダには、3つのナビゲーション・タスク・フローがあります。これらのタスク・フローを次の説明に従ってページ・テンプレートに追加すると、ポータルのナビゲーション・モデルを迅速に視覚化できます。
ナビゲーション・ブレッドクラム: ナビゲーション階層内でのユーザーの現在位置を示す、水平または垂直方向の一連のリンクを表示します。
ナビゲーション・メニュー: 一連のタブ、メニュー、バー、ボタン、選択肢またはリストとしてナビゲーション・リンクを表示します。
ナビゲーション・ツリー: 階層構造内のナビゲーション・リンクを表示します。
ナビゲーション構造の詳細は、第12章「ナビゲーションの使用」を参照してください。
「テンプレート開発」フォルダ内の他のリソースの詳細は、第21章「ページまたはページ・テンプレートへのスペース・コンポーネントの追加」を参照してください。
Spacesで提供されるデフォルトのカタログで会社の要件を満たせない場合は、カスタム・リソース・カタログを作成してユーザーに提供できます。図16-2に示すリソース・マネージャには、カスタム・リソース・カタログを作成および管理するオプションが用意されています。
リソース・カタログの作成、編集および削除を行う権限を持つユーザーのみがリソース・マネージャにアクセスできます。
このページでは、リソース・カタログの作成、コピー、公開、編集、プレビューおよび削除ができます。カスタム・リソース・カタログを公開すると、アプリケーションの「構成」ページまたはスペースの管理設定における選択に使用できます。
リソース・レジストリは、Spacesアプリケーションに使用可能なすべてのリソースの中心となるリポジトリです。これには、アプリケーション内のリソース・カタログに追加可能なすべてのリソースが含まれます。ここでは、デフォルトのリソースに加えて、タスク・フロー、データ・コントロール、ナビゲーションなどの新しいリソースも、それらがリソース・マネージャで作成されるか、JDeveloperから共有ライブラリとしてデプロイされるとすぐに追加されるように動的な更新が行われます。結果として、リソース・マネージャで作成および公開されたリソースはすぐに使用できます。
リソース・レジストリ(図16-4)は、リソース・カタログの「編集」ダイアログで、「ライブラリから追加」オプション(図16-3)をクリックすると表示されます。
表16-3は、リソース・レジストリ内のフォルダについて説明しています。
表16-3 リソース・レジストリのフォルダ
リソース・フォルダ | 説明 |
---|---|
ランタイム・データコントロール |
実行時に作成されるすべてのデータ・コントロールをリストします。リソース・カタログでこれらのデータ・コントロールを追加すると、ユーザーは、表、グラフ、ボタンなどの様々な視覚化を使用してそれらをページまたはタスク・フローで使用できるようになります。 詳細は、第29.2項「データ・コントロールの作成および管理」を参照してください。 このフォルダは、Spacesインスタンスにランタイム・データ・コントロールがない場合は空になります。 |
デザインタイム・データコントロール |
JDeveloperからデプロイしたすべてのデータ・コントロールをリストします。少なくとも、デフォルトで使用可能なWebCenter Portalサービスのデータ・コントロールが表示されます。また、アプリケーション開発者がJDeveloperで作成し、Spacesにデプロイした可能性のあるデータ・コントロールも表示されます。 WebCenter Portalサービスに使用可能なデータ・コントロールの詳細は、該当するサービスについて説明している章を参照してください。 |
ビジネス・マッシュアップ |
リソース・マネージャで実行時に作成されたタスク・フローをリストします。詳細は、第29.3項「タスク・フローの作成および管理」を参照してください。 このフォルダは、Spacesインスタンスにランタイム・タスク・フローがない場合は空になります。 |
スペース・コンポーネント |
通常はページ・テンプレートで使用されるメニュー、リンク、著作権メッセージなどのコンポーネントをリストします。これらのリソースは、「テンプレート開発」という名前のフォルダにあるデフォルトのページ・テンプレート・カタログですぐに使用できます。 詳細は、第21章「ページまたはページ・テンプレートへのスペース・コンポーネントの追加」を参照してください。 |
コンポーネント |
ページ、テンプレートおよびタスク・フローの設計に使用可能なコンポーネントの選択内容をリストします。詳細は、第20章「ページでのレイアウト・コンポーネントの使用」を参照してください。 |
すべてのドキュメント |
アクセス可能なすべてのドキュメントをリストします。詳細は、第X部「コンテンツの使用」を参照してください。 |
ポートレット・プロデューサ |
登録済のすべてのポートレット・プロデューサをリストします。詳細は、第28章「ポートレットの基本の理解」を参照してください。 |
コネクション |
使用可能なすべてのリポジトリ接続をリストします。ポートレット、外部アプリケーション、一部のWebCenter Portalサービスなど多くのリソースでは、関連する情報が格納されているデータベース・スキーマへの接続が必要です。 様々なリソースおよびサービスについて説明している章では、リソースまたはサービスに接続が必要がどうかに関する情報が提供されています。 |
タスク・フロー |
JDeveloperからデプロイしたすべてのタスク・フローをリストします。少なくとも、デフォルトで使用可能なWebCenter Portalサービスのタスク・フローが表示されます。また、アプリケーション開発者がJDeveloperで作成し、Spacesにデプロイした可能性のあるタスク・フローも表示されます。 リソースまたはWebCenter Portalサービスに使用可能なタスク・フローの詳細は、該当するサービスまたはリソースについて説明している章を参照してください。 |
リソース・カタログ |
使用可能なすべてのリソース・カタログをリストします。カタログ内には、複数のリソース・カタログを埋め込むことができます。 |
ナビゲーション |
使用可能なすべてのナビゲーションをリストします。これらのリソースは、デフォルトのページ・テンプレート・カタログですぐに使用できます。詳細は、第12章「ナビゲーションの使用」を参照してください。 |
リスト |
リスト・サービスを使用して作成されたすべてのリストを表示します。詳細は、第66章「リスト・サービスの使用」を参照してください。 |
保存済検索 |
すべての保存済検索を表示します。詳細は、第58章「検索サービスの使用」を参照してください。 |
分析 |
分析サービスのすべてのタスク・フローを表示します。このタスク・フローでは、レスポンス時間、使用動作など、Spacesアプリケーションの様々なメトリックの追跡および表示を支援します。詳細は、第57章「使用状況メトリックおよびパフォーマンス・メトリックの分析」を参照してください。 |
カスタム・リソース・カタログは、最初から構築するか、既存のリソース・カタログを拡張して構築できます。リソース・カタログを作成するには、その他のリソースと同じ手順に従います。リソース・カタログの作成の詳細は、第11.2項「リソースの作成」を参照してください。既存のリソース・カタログのコピーの詳細は、第11.4.1項「リソースのコピー」を参照してください。
新しいリソース・カタログは、「リソース - リソース・カタログ」ページにリストされます。ただし、デフォルトではカタログは非表示です。アプリケーションまたはスペースに対して新しいリソース・カタログを使用可能にするには、次を実行する必要があります。
リソース・マネージャでこれを公開します。詳細は、第16.4項「リソース・カタログの表示および非表示」を参照してください。
新しいカタログをデフォルトのカタログとして使用するようにアプリケーションまたはスペースを構成します。詳細は、第16.10項「アプリケーションでのリソース・カタログの構成」を参照してください。
リソース・マネージャでリソース・カタログを編集する場合は、そのリソースを基本的には管理していることになります。リソース・マネージャには、リソース・カタログの編集用に次の2つのオプションが用意されています。
「編集」ダイアログでリソースを管理できます。
テキスト・エディタでリソース・カタログの定義ファイルのソース・コードを編集できます。
この項では、両方のオプションについて説明します。内容は次のとおりです。
注意: 一定の拡張編集タスクを実行するため、JDeveloperにリソース・カタログをダウンロードしてから編集し、Spacesインスタンスにアップロードしなおすこともあります。詳細は、第16.9項「JDeveloperを使用したリソース・カタログの構築」を参照してください。 |
リソース・マネージャの「編集」オプションにより「編集」ダイアログ(図16-5)が開かれます。ここでは、選択したリソース・カタログでリソースを管理するための様々なオプションが提供されます。
注意: デフォルトのカタログは編集できません。それらのカタログの「編集」オプションはグレー表示されています。 |
リソース・カタログを編集すると次を実行できます。
フォルダの作成
XMLコードを指定することによるカスタム・コンポーネントの作成
リソース・レジストリからのリソースの追加
リソース・プロパティの編集
リソースのコピー
リソースの削除
リソースの再配置
カタログのプレビュー
この項では、これらのタスクを実行する手順について説明します。この項の内容は次のとおりです。
カタログをより適切に編成するには、特定のサービスからすべてのレイアウト・コンポーネントまたはすべてのリソースをグループ化するなど、類似したリソースをまとめてグループ化できます。
フォルダをカタログに追加するには、次の手順を実行します。
リソース・マネージャ(第11.1.4項「リソースへのアクセス」を参照)で、「編集」メニューから「リソース・カタログ」を選択して、「編集」を選択します。
「編集」ダイアログで、「追加」メニューから「フォルダ」を選択します。
「リソース・カタログ・アイテムの編集」ダイアログが表示され、「ターゲット」および「オプション」の2つのタブが表示されます。デフォルトでは、「ターゲット」タブが選択されています。
「ターゲット」タブで、フォルダの名前および説明を指定し、「表示」オプションを選択したままにして、カタログにフォルダが表示されるようにします。
オプションで、フォルダの表示オプションを定義するには、「オプション」タブを使用します。詳細は、第16.3.1.5項「リソースのプロパティの設定」を参照してください。
「OK」をクリックします。
これで、リソースをこのフォルダ内に追加するか、上位のフォルダからリソースをドラッグ・アンド・ドロップしてこのフォルダ内に移動することが可能となります。
この項では、リソース・レジストリを使用したカタログの移入方法について説明します。詳細は、第16.1.3項「リソース・レジストリの理解」を参照してください。
リソースを追加するには、次の手順を実行します。
リソース・マネージャ(第11.1.4項「リソースへのアクセス」を参照)で、「編集」メニューから「リソース・カタログ」を選択して、「編集」を選択します。
フォルダの作成(第16.3.1.1項「フォルダの作成」を参照)が完了していて、特定のフォルダ内にリソースを追加する場合は、「編集」ダイアログでフォルダを選択します。
「追加」メニューから、「ライブラリから追加」を選択します。
「リソース・カタログ・アイテムの追加」ダイアログ(図16-4)で、左ペインのフォルダ名を選択して右ペインにそのコンテンツを表示するか、「検索」フィールドでリソースの名前を指定してリソースを検索します。
使用可能なリソースの詳細は、第16.1.3項「リソース・レジストリの理解」を参照してください。
リソースを選択します。
ヒント: 選択用の標準ショートカット・キーを使用して、複数のリソースを選択できます。 |
オプションで、「名前」フィールドに、必要に応じてリソースの別の名前を指定します。デフォルトのリソース名を保持する場合はこの手順をスキップできます。
注意: 一度に複数のリソースを選択した場合、この時点ではリソース名を変更できません。ただし、カタログに追加した後で編集が可能になります。詳細は、第16.3.1.5項「リソースのプロパティの設定」を参照してください。 |
「追加」をクリックします。
注意:
|
前述の4つの手順を繰り返して、使用可能なフォルダからさらにリソースを追加します。
「編集」ダイアログで「OK」をクリックします。
Spaces内のリソース・レジストリには、カタログに追加できる大規模なリソースのリポジトリが用意されています。ただし、それが十分ではなく、ADF FacesコンポーネントやカスタムJSPX、Raw HTMLなど、他のリソースの追加がビジネスで必要な場合は、カスタム・コンポーネントを作成して、そのコンポーネントにXMLコードを指定できます。このようなコンポーネントをコンポーザ内のページで使用可能にする方法は、カスタム・コンポーネントを使用する以外にありません。
カスタム・コンポーネントの作成には次の目的があります。
ページに追加可能なシード済レイアウトを作成します。レイアウト・コンポーネントを追加して、その中に設計コンポーネントとコンテナ・コンポーネントの組合せを組み込むことができます。コンテナ・コンポーネントには、後で入力可能な空のコンテンツ領域が用意されています。
Raw HTMLコードを組み込むことによって外部コンテンツを追加します。
データ・コントロールを使用するシード済レイアウトを定義します。その後、データ・コントロールはレイアウトにバインドできます。
カスタム・コンポーネントを作成するには、次の手順を実行します。
リソース・マネージャ(第11.1.4項「リソースへのアクセス」を参照)で、「編集」メニューから「リソース・カタログ」を選択して、「編集」を選択します。
フォルダの作成が完了し、特定のフォルダ内にリソースを追加する場合は、「編集」ダイアログでフォルダを選択します。
「追加」メニューから、「コンポーネント」を選択します。
「リソース・カタログ・アイテムの編集」ダイアログの「ターゲット」タブで、新規リソースの名前および説明を指定し、「表示」オプションを選択したままにすることで、カタログにリソースが表示されるようにします。
XMLテキスト領域で、コンポーネントのXMLコードを入力します。
カスタム・コンポーネントのいくつかの例を次に示します。
Output Text
コンポーネント:
<af:outputText xmlns:af="http://xmlns.oracle.com/adf/faces/rich" value="Weather Forecast for the Day" id="#"/>
カスタム・ナビゲーション:
<af:forEach xmlns:af="http://xmlns.oracle.com/adf/faces/rich" var="level_1_menu" items="#{SiteStructureContext.defaultSiteStructure.listModel['startNode=/, includeStartNode=false']}"> <af:outputText id="#" xmlns:af="http://xmlns.oracle.com/adf/faces/rich" value="#{level_1_menu.title}"/> </af:forEach>
外部HTMLコンテンツ:
<f:verbatim xmlns:f="http://java.sun.com/jsf/core"> <![CDATA[ <object width="640" height="385"> <param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/KO2ti-B00gw&hl=en_US&fs=1"> </param> <param name="allowFullScreen" value="true"> </param> <param name="allowscriptaccess" value="always"> </param> <embed src="http://www.youtube.com/v/KO2ti-B00gw&hl=en_US&fs=1" type="application/x-shockwave-flash" allowscriptaccess="always" allowfullscreen="true" width="640" height="385"> </embed> </object>]]> </f:verbatim>
このかわりとして、リソース・マネージャに新規タスク・フローを作成し、その中にHTMLマークアップ・コンポーネントを追加する方法もあります。
オプションで、フォルダの表示オプションを定義するには、「オプション」タブを使用します。詳細は、第16.3.1.5項「リソースのプロパティの設定」を参照してください。
「OK」をクリックします。
リソースをフォルダ内に移動するには、図16-6に示すように、リソースを選択して、「上へ移動」アイコンまたは「下へ移動」アイコンをクリックします。リソースが必要な場所に移動するまで必要な回数をクリックします。
ヒント: リソースは、別の位置にドラッグ・アンド・ドロップすることによって、フォルダ内で再順序付けすることもできます。 |
フォルダ(親アイテム)の下にある1つのリソース(子アイテム)をインデントするには、子アイテムが親アイテムのすぐ下にくるように移動し、子アイテムを選択して「インデント」アイコンをクリックします。選択したリソースの上にフォルダがない場合は、「インデント」ボタンがグレー表示されます。
インデント済のリソースをフォルダの下でインデント解除するように移動するには、そのリソースを選択して「アウトデント」アイコンをクリックします。
リソース上でプロパティを編集することによって、リソース名および説明の設定、そのリソースと関連付けるアイコンの設定および新しいプロパティの追加が可能です。
リソースのプロパティを編集するには、次の手順を実行します。
リソース・マネージャ(第11.1.4項「リソースへのアクセス」を参照)で、「編集」メニューから「リソース・カタログ」を選択して、「編集」を選択します。
編集するリソースがカタログのフォルダ内にある場合は、そのフォルダを開いてリソースを選択します。
「編集」をクリックします。
「リソース・カタログ・アイテムの編集」ダイアログの「ターゲット」タブ(図16-7)で、次の属性を定義します。
注意: 各タイプのリソースには、それぞれに関連付けられた異なるプロパティが存在します。「名前」、「説明」および「表示」の各プロパティは、カタログのすべてのリソースに共通となっています。ただし、編集しているリソースのタイプによっては他の属性のすべてまたは一部が表示される場合があります。 |
名前: カタログ内のリソースに使用される名前です。
説明: カタログ内のリソース名の下に表示される短い説明です。
表示: カタログ内でリソースをレンダリングする必要があるかどうかを示します。このフィールドは、true
またはfalse
の値か、ドロップダウン・メニューの「式ビルダー」オプションを使用して指定可能なEL値を取ります。
パス: リソースにアクセスするためのURLです。このフィールドは、タイプがリンクのリソースにのみ表示されます。URL形式は、リンク・タイプによって異なります。表16-4は、サポートされているURL形式を示しています。
リポジトリ: リソースの検索に使用する接続の名前です。このフィールドは、ポートレットなどのリポジトリ接続が必要なリソースにのみ表示されます。
カタログを含める: カタログ内にネストするカタログを選択します。ここで選択するカタログのコンテンツは、カタログのすぐ下に組み込まれます。
このフィールドは、ネストされたカタログを選択した場合にのみ表示されます。
最上位レベルのフォルダの非表示: 選択したフォルダのコンテンツを親フォルダのすぐ下に組み込むように選択します。たとえば、「データ・コントロール」フォルダにこのオプションを選択した場合は、実行時に作成されたすべてのデータ・コントロールがマッシュアップのすぐ下に表示されます。「データ・コントロール」フォルダは表示されません。カタログをプレビューして、この変更を確認できます。
このフィールドは、実行時に動的に移入されるカスタム・フォルダにのみ表示されます。
ファクトリ・クラス: フォルダの作成に使用されるファクトリ・クラスです。このフィールドは、実行時に動的に移入されるカスタム・フォルダにのみ表示されます。
デフォルトのカタログで使用可能なフォルダのファクトリ・クラスを次に示します。
タスク・フロー: oracle.webcenter.portalframework.sitestructure.rc.TaskFlowResourceFactory
ポートレット: oracle.webcenter.portalframework.sitestructure.rc.PortletResourceFactory
コンテンツ: oracle.webcenter.content.model.rc.ContentUrlResourceFactory
データ・コントロール: oracle.webcenter.datacomposer.internal.adapter.datacontrol.DataControlContextFactory
図16-8に示すように、「オプション」タブをクリックして、リソースの表示オプションを定義します。
このタブを使用して、属性をリソースに割り当てることができます。任意の属性をリソースに割り当てることができます。このタブには、アイコン、サブジェクトとキーワードなどの標準属性が表示されます。これらに加えて、独自の属性も追加できます。これは、Oracle WebCenter Portalのコンポーザに登録されたドロップ・ハンドラで使用できます。たとえば、タスク・フローのattr.*
属性およびparameter.*
属性は、それらのドロップ・ハンドラによって認識されるため、追加が可能となります。
「オプション」タブのフィールドの説明を次に示します。
サブジェクトとキーワード: リソース・カタログのキーワード検索を促すキーワードです。
attr.ATTRIBUTE_NAME: リソースで設計時に明示的に定義された属性です。このフィールドは、ページで使用する際にその周囲にクロムを表示するポートレットおよびタスク・フローに対してのみ表示されます。タスク・フローまたはポートレットで属性の初期値を設定する場合はこのフィールドを使用します。タスク・フローまたはポートレットをページで使用すると、その属性は、囲っているクロムの属性とともに公開されます。たとえば、attr.text
はタスク・フローまたはポートレットのデフォルトのタイトルを定義し、attr.contentStyle
は適用されるCSSスタイルを定義します。この属性は、その初期値を設定していない場合はクロム上に公開されません。
parameter.PARAMETER_NAME: リソースで設計時に明示的に定義されたパラメータです。このフィールドは、ページでの使用時にShow Detail Frame
コンポーネントまたはMovable Box
コンポーネントにラップされたタスク・フローにのみ表示されます。タスク・フローのパラメータの初期値を設定する場合はこのフィールドを使用します。タスク・フローがページで使用されると、このパラメータは、囲っているShow Detail Frame
コンポーネントまたはMovable Box
コンポーネントのプロパティとともに公開されます。このパラメータは、その初期値が設定されていない場合はクロム上に公開されません。
新規属性名: ドロップダウン・メニューから次の属性のいずれかを選択します。
ツールのヒント: カタログ内で該当するリソース名の上にマウスを移動した際に表示されるツールのヒントを指定する場合に使用します。
大きいアイコンURI: リソースに使用されるアイコンのパスを指定する場合に使用します。
新規属性値: 選択した属性の値を指定します。
新規属性は、既存のプロパティとともに「オプション」タブに表示されます。
「パラメータ」タブをクリックして、ポートレット、タスク・フローなど、結付けをサポートするリソースのパラメータ値を定義します。リソースでサポートされるパラメータの詳細は、該当するリソースのドキュメントを参照してください。
既存のリソースのコピーを作成し、変更することができます。
リソースをコピーするには、カタログでそれを選択して「コピー」をクリックします。リソースのコピーは、リソース階層においてそのリソースのすぐ下に配置されます。コピーを選択して、その属性およびパラメータを変更できます。
任意のカスタム・リソース・カタログからリソースを削除できます。
リソースを削除するには、次の手順を実行します。
リソースを選択し、「削除」をクリックします。
「削除」ダイアログで、「削除」をクリックして削除を確定します。
「編集」ダイアログの「プレビュー」タブをクリックして、リソース・カタログがユーザーに対してどのように表示されるのかを確認します。プレビューには、リソースを表示する順序が示されます。また、動的フォルダの実行方法も示されます。
リソース・マネージャには、「ソースの編集」オプションがあり、カタログ定義ファイルのソース・コードを編集できます。リソース・カタログのソース・ファイルを編集して、そのコードに拡張編集を行うときに、そのファイルをダウンロードしてJDeveloperで編集し、Spacesにアップロードしなおす必要がない形で実行することもできます。
リソース・カタログのソース・ファイルを編集するには、次の手順を実行します。
リソース・マネージャ(第11.1.4項「リソースへのアクセス」を参照)で「リソース・カタログ」を選択し、「編集」メニューから「ソースの編集」を選択します。
単純な「ソースの編集」ダイアログではカタログ定義が表示されます。
必要に応じて、カタログ定義のソース・コードを編集します。
コードの形式が検証され、タグが欠落しているか、不適切に追加された場合はエラー・メッセージが表示されます。カタログ定義要素の適切な形式の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』のリソース・カタログのプロパティおよびファイルに関する項を参照してください。
「OK」をクリックします。
リソース・カタログを作成すると、デフォルトでこれは非表示になります。非表示のリソース・カタログは、アプリケーション、ホーム・スペースまたはその他のスペースでは使用できません。リソース・カタログを公開するには、次のようにマークする必要があります。さらに、アプリケーション・レベルで作成したリソース・カタログの場合は、これをアプリケーション内の任意のスペースで使用可能にするか、すべてのスペースで使用可能にするか、または選択したスペースで使用可能にするかを制御できます。
リソースの表示および非表示に関する一般情報については、第11.4.3項「リソースの表示および非表示」を参照してください。
スペース内でのリソースの可用性に関する一般情報については、第11.4.2項「リソースのプロパティの設定」を参照してください。
リソース・カタログの表示属性と可用性を制御するには、「プロパティの編集」ダイアログでカタログのプロパティを設定します。リソース・カタログのプロパティを設定するには、その他のリソースと同じ手順に従います。詳細は、第11.4.2項「リソースのプロパティの設定」を参照してください。
アプリケーションで作成したカスタム・リソース・カタログにアクセス可能な対象を、すべてのユーザーにするか、あるいは特定のユーザーまたはグループのみにするかを制御できます。リソース・カタログへのアクセスを設定するには、その他のリソースと同じ手順に従います。詳細は、第11.4.4項「リソースのセキュリティ設定」を参照してください。
リソース・カタログのコピーを作成するには、リソース・カタログを選択して、「リソース - リソース・カタログ」ページの「編集」メニューから「コピー」を選択します。リソース・カタログをコピーするには、その他のリソースと同じ手順に従います。一般的な手順については、第11.4.1項「リソースのコピー」を参照してください。
実行時に作成されたカスタム・リソース・カタログや、アプリケーションにインポートしたリソース・カタログは削除できます。リソース・カタログを削除するには、その他のリソースと同じ手順に従います。一般的な手順の詳細は、第11.4.5項「リソースの削除」を参照してください。
WebCenter Portal: Spacesの編集機能以外でリソース・カタログを作成する場合や、JDeveloperでの作業が必要な場合があります。これを行うには、いくつかの方法があります。
「ソースの編集」オプションを使用して、カタログ定義ファイルのソース・コードを編集します。ソース・コードは「ソースの編集」ダイアログで直接編集することもできれば、ダイアログのコンテンツをJDeveloperにコピーして編集し、編集済のコードをダイアログにコピーして戻すこともできます。詳細は、第16.3.2項「リソース・カタログのソース・コードの編集」を参照してください。
既存のSpacesのリソース・カタログをダウンロードしてJDeveloperにインポートし、編集してから、Spacesにアップロードしなおします。
JDeveloperにまったく新しいリソース・カタログを作成し、Spacesにアップロードします。
Spacesからリソース・カタログをアップロードおよびダウンロードする手順は、第11.5.2項「リソースのダウンロード」および第11.5.3項「リソースのアップロード」を参照してください。
Oracleでは、リソース・カタログなどのSpacesリソースを開発するために、特別なJDeveloperワークスペース(DesignWebCenterSpaces.jws
)が用意されています。このワークスペースでは、カタログを作成および編集したり、テスト目的でSpacesにカタログをアップロードできる設計環境が提供されています。詳細およびJDeveloperワークスペースのダウンロードは、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』のSpacesリソースの開発に関する項を参照してください。
注意: JDeveloperでカタログを編集する際に、タスク・フローなどのカスタム・リソースを追加する場合は、そのリソースをSpacesに共有ライブラリとしてデプロイすることも必要になります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』の共有ライブラリでの独自のカスタム・コードおよびタスク・フローのデプロイに関する項を参照してください。 |
設計時のカタログの編集の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』の「リソース・カタログの作成および管理」の章を参照してください。
デフォルトでは、Spacesアプリケーションは、アプリケーション・レベルで使用するカタログで構成されています。リソース・カタログは、ページおよびページ・テンプレートの作成や、ビジネス・ロール・ページの作成用に構成されています。デフォルトのカタログのかわりに、カスタム・カタログを使用する場合は、第16.10.1項「アプリケーションレベルのリソース・カタログの構成」の手順を実行してください。
リソース・カタログは、デフォルトではスペース・レベルで構成されません。スペース内でページの作成およびページ・テンプレートの作成に使用するカタログを構成するには、第16.10.2項「スペースレベルのリソース・カタログの構成」の手順を実行します。
ホーム・スペースで、ページの最上部にある「管理」リンクをクリックして、「構成」タブをクリックします。「構成」ページの「リソース」セクション(図16-9)には、アプリケーションにおいて各種レベルで使用されるデフォルトのカタログに関する情報が表示されます。各フィールドで任意のカタログを選択します。
デフォルトでは、Spacesは次のカタログを使用するように構成されています。
デフォルトのホーム・スペース・カタログ: ホーム・スペース・ページおよびビジネス・ロール・ページに使用します。
デフォルトのページ・テンプレート・カタログ: ホーム・スペースおよびその他のスペースのページ・テンプレートに使用します。
デフォルトのスペース・カタログ: スペース内のページに使用します。
デフォルトでは、スペース内のページおよびページ・テンプレートのリソース・カタログはアプリケーションレベルの設定を継承します。スペースのリソース・カタログは、スペースの管理設定で変更できます。詳細は、第53.4.11項「スペースのページおよびページ・テンプレートのリソース・カタログの変更」を参照してください。