Oracle® Solaris Cluster システム管理

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更新: 2015 年 10 月
 
 

既存のクラスタのプライベートネットワークアドレスまたはアドレス範囲を変更する方法

プライベートネットワークアドレスまたは使用されるネットワークアドレスの範囲、またはその両方を変更するには、次の手順に従います。コマンド行を使用してこのタスクを実行するには、cluster(1CL) のマニュアルページを参照してください。

始める前に

root 役割のリモートシェル (rsh(1M)) または Secure Shell (ssh(1)) アクセスが、すべてのクラスタノードで有効になっていることを確認します。

  1. 各クラスタノード上で次のサブステップを実行することで、すべてのクラスタノードをリブートし、非クラスタモードにします。
    1. 非クラスタモードで起動するクラスタノードで、RBAC の承認 solaris.cluster.admin を提供する役割になります。
    2. clnode evacuate および cluster shutdown コマンドを使用してノードを停止します。

      clnode evacuate コマンドは、すべてのデバイスグループを、指定ノードから次に優先されるノードに切り替えます。またこのコマンドは、指定されたノードから次に優先されるノードへ、すべてのリソースグループを切り替えます。

      # clnode evacuate node
      # cluster shutdown -g0 -y
  2. 1 つのノードから、clsetup ユーティリティーを起動します。

    非クラスタモードで動作している場合、clsetup ユーティリティーは非クラスタモード動作用のメインメニューを表示します。

  3. 「Cluster トランスポート」メニュー項目の「ネットワークアドレス指定と範囲の変更」を選択します。

    clsetup ユーティリティーは現在のプライベートネットワーク構成を表示し、この構成を変更するかどうかを尋ねます。

  4. プライベートネットワーク IP アドレスか IP アドレス範囲のいずれかを変更するには、yes と入力し、Return キーを押します。

    clsetup ユーティリティーはデフォルトのプライベートネットワーク IP アドレスである 172.16.0.0 を表示し、このデフォルトをそのまま使用してもよいかどうかを尋ねます。

  5. プライベートネットワーク IP アドレスを変更するか、そのまま使用します。
    • デフォルトのプライベートネットワーク IP アドレスをそのまま使用し、IP アドレス範囲の変更に進むには、yes と入力し、Return キーを押します。
    • デフォルトのプライベートネットワーク IP アドレスを変更するには
      1. clsetup ユーティリティーの、デフォルトのアドレスをそのまま使用してもよいかどうかに関する質問に対しては「no」と入力し、Return キーを押します。

        clsetup ユーティリティーは、新しいプライベートネットワーク IP アドレスを入力するプロンプトを表示します。

      2. 新しい IP アドレスを入力し、Return キーを押します。

        clsetup ユーティリティーはデフォルトのネットマスクを表示し、デフォルトのネットマスクをそのまま使用してもよいかどうかを尋ねます。

  6. デフォルトのプライベートネットワーク IP アドレス範囲を変更するか、そのまま使用します。

    デフォルトのネットマスクは 255.255.240.0 です。このデフォルトの IP アドレス範囲は、クラスタ内で最大 64 のノード、最大 12 のゾーンクラスタ、および最大 10 のプライベートネットワークをサポートします。

    • デフォルトの IP アドレス範囲をそのまま使用するには、「yes」と入力して、Return キーを押します。
    • IP アドレス範囲を変更するには
      1. clsetup ユーティリティーの、デフォルトのアドレス範囲をそのまま使用してもよいかどうかに関する質問に対しては「no」と入力し、Return キーを押します。

        デフォルトのネットマスクを使用しない場合、clsetup ユーティリティーは、クラスタで構成する予定のノード、プライベートネットワーク、およびゾーンクラスタの数を入力するプロンプトを表示します。

      2. クラスタで構成する予定のノード、プライベートネットワーク、およびゾーンクラスタの数を入力します。

        これらの数から、clsetup ユーティリティーは 2 つの推奨ネットマスクを計算します。

        • 第一のネットマスクは、ユーザーが指定したノード、プライベートネットワーク、およびゾーンクラスタの数をサポートする、最低限のネットマスクです。

        • 第二のネットマスクは、将来ありうる成長に対応するため、ユーザーが指定したノード、プライベートネットワーク、およびゾーンクラスタの数の 2 倍をサポートします。

      3. 計算されたネットマスクのいずれかを指定するか、ノード、プライベートネットワーク、およびゾーンクラスタの予定数をサポートする別のネットマスクを指定します。
  7. 更新の継続に関する clsetup ユーティリティーの質問に対しては、yes と入力します。
  8. 完了後 clsetup ユーティリティーを終了します。
  9. 各クラスタノードに対して次のサブステップを実行することで、各クラスタノードをリブートし、クラスタモードに戻します。
    1. ノードをブートします。
      • SPARC ベースのシステム上で、次のコマンドを実行します。

        ok boot
      • x86 ベースのシステム上で、次のコマンドを実行します。

        GRUB メニューが表示された時点で、適切な Oracle Solaris エントリを選択し、Enter キーを押します。

  10. ノードが問題なくブートし、オンラインであることを確認します。
    # cluster status -t node