クラスタが正常に動作するには、すべてのクラスタメンバーノードに同じ更新が適用されている必要があります。ノードを更新するときは、更新を行う前に、クラスタメンバーシップからノードを一時的に削除するか、クラスタ全体を停止しておく必要がある場合があります。
Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを更新する方法は 2 つあります。
アップグレード - クラスタを最新のメジャーまたはマイナー Oracle Solaris Cluster リリースにアップグレードし、すべてのパッケージを更新することにより Oracle Solaris OS を更新します。メジャーリリースの例は、Oracle Solaris Cluster 4.0 から 5.0 へのアップグレードです。マイナーリリースの例は、Oracle Solaris Cluster 4.1 から 4.2 へのアップグレードです。scinstall ユーティリティーまたは scinstall –u update コマンドを実行して、新しいブート環境 (イメージのブートインスタンス) を作成し、使用されていないマウントポイントにブート環境をマウントし、ビットを更新し、新しいブート環境を有効化します。クローン環境の作成では、最初に追加の領域が消費されず、ただちに作成されます。この更新を行ったあとに、クラスタをリブートする必要があります。また、アップグレードでは、Oracle Solaris OS が最新の互換性のあるバージョンにアップグレードされます。詳細な手順については、Oracle Solaris Cluster Upgrade Guide を参照してください。
ブランドタイプのフェイルオーバーゾーン solaris がある場合は、Oracle Solaris Cluster Upgrade Guide のHow to Upgrade a Failover Zoneの手順に従います。
solaris10 ブランドゾーンがゾーンクラスタにある場合は、Oracle Solaris Cluster Upgrade Guide のUpgrading a solaris10 Brand Zone in a Zone Clusterのアップグレードの手順に従ってください。
更新 - 特定の Oracle Solaris Cluster パッケージを別の SRU レベルに更新します。pkg コマンドのいずれかを使用して、Service Repository Update (SRU) 内の Image Packaging System (IPS) パッケージを更新できます。SRU は、通常、定期的にリリースされ、更新されたパッケージと不具合の修正が含まれています。このリポジトリには、すべての IPS パッケージと更新されたパッケージが含まれています。pkg update コマンドを実行すると、Oracle Solaris オペレーティングシステムと Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの両方が互換バージョンに更新されます。この更新を行ったあとに、クラスタをリブートする必要がある場合があります。手順については、特定のパッケージの更新を参照してください。
Oracle Solaris Cluster 製品向けの必要なソフトウェアアップデートを確認してダウンロードするには、My Oracle Support のユーザー登録が必要です。My Oracle Support アカウントを持っていない場合は、Oracle のサービス担当またはセールスエンジニアに連絡するか、http://support.oracle.com でオンライン登録してください。ファームウェアのアップデートについては、ハードウェアのドキュメントを参照してください。
Oracle Solaris OS 用の Oracle Enterprise Manager Ops Center 12c ソフトウェア更新管理オプションに関する情報は、 http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=oc122 で入手できます。
Oracle Solaris パッケージ管理ユーティリティー pkg の使用法については、Chapter 3, Installing and Updating Software Packages, in Adding and Updating Software in Oracle Solaris 11.2 で提供されます。