この手順は、ディスクセットが破損している場合、またはクラスタのノードがディスクセットの所有権を取得できない状態になっている場合に使用します。状態を明らかにしようとしたができなかった場合は、ディスクセットを修正するための最後の試みとして次の手順に従います。
これらの手順は、Solaris Volume Manager のメタセットおよび複数所有者 Solaris Volume Manager のメタセットに適用されます。
最初からディスクセットを復元すると、時間がかかり、エラーが発生しやすくなります。代わりの方法として適切なのは、metastat コマンドを使用して定期的にレプリカをバックアップするか、Oracle Explorer (SUNWexplo) を使用してバックアップを作成する方法です。その後、保存された構成を使用して、ディスクセットを再作成します。 (prtvtoc および metastat コマンドを使用して) 現在の構成をファイルに保存し、ディスクセットとそのコンポーネントを再作成します。 Solaris Volume Manager ソフトウェア構成を再作成するを参照してください。
# /usr/sbin/prtvtoc /dev/global/rdsk/diskname > /etc/lvm/diskname.vtoc
# /bin/cp /etc/lvm/md.tab /etc/lvm/md.tab_ORIGINAL
# /usr/sbin/metastat -p -s setname >> /etc/lvm/md.tab
1 つのノードまたはすべてのノードからセットを削除すると、構成が削除されます。ノードからディスクセットを削除するには、ノードにディスクセットの所有権があってはいけません。
# /usr/sbin/metaset -s setname -P
このコマンドを実行すると、データベースのレプリカから、ディスクセット情報のほか、Oracle Solaris Cluster リポジトリが削除されます。–P および –C オプションを使用すると、Solaris Volume Manager 環境を完全に再構築しなくても、ディスクセットを削除できます。
# /usr/cluster/lib/sc/dcs_config -c remove -s setname
詳細は、dcs_config(1M) のマニュアルページを参照してください。
# /usr/sbin/metaset -s setname -C purge
通常は、–C オプションではなく、–P オプションを使用するようにしてください。–C オプションを使用すると、Oracle Solaris Cluster ソフトウェアは引き続きディスクセットを認識するため、ディスクセットの再作成時に問題が発生する場合があります。
# /usr/cluster/lib/sc/dcs_config -c remove -s setname
purge オプションが失敗した場合は、最新のカーネルとメタデバイスの更新がインストールされていることを確認し、My Oracle Support にアクセスします。
この手順は、Solaris Volume Manager ソフトウェア構成の完全損失が発生した場合にのみ使用します。この手順では、現在の Solaris Volume Manager 構成とそのコンポーネントが保存され、破損したディスクセットが削除されていることを想定しています。
# /usr/sbin/metaset -s setname -a -h nodename1 nodename2
これが複数所有者ディスクセットの場合は、次のコマンドを使用して新しいディスクセットを作成します。
/usr/sbin/metaset -s setname -aM -h nodename1 nodename2
/usr/sbin/metaset -s setname -a -m nodename1 nodename2
/usr/sbin/metaset -s setname -a /dev/did/rdsk/diskname /dev/did/rdsk/diskname
ただし、回復するセットを再作成する場合は、/etc/lvm/diskname .vtoc ファイルに保存されている構成に従ってディスクをフォーマットするようにしてください。例を示します。
# /usr/sbin/fmthard -s /etc/lvm/d4.vtoc /dev/global/rdsk/d4s2
# /usr/sbin/fmthard -s /etc/lvm/d8.vtoc /dev/global/rdsk/d8s2
このコマンドはどのノードでも実行できます。
# /usr/sbin/metainit -s setname -n -a metadevice
# /usr/sbin/metainit -s setname -a metadevice
# /usr/sbin/fsck -n /dev/md/setname/rdsk/metadevice
fsck コマンドが、スーパーブロック数など少数のエラーのみを表示した場合、デバイスは正しく再構築されている可能性が高くなります。その後、fsck コマンドを –n オプションを指定せずに実行できます。 多数のエラーが表示された場合は、メタデバイスが正しく再構築されているかどうかを確認します。 そうなっている場合は、fsck エラーを確認して、ファイルシステムが回復可能かどうかを判断します。回復できない場合は、バックアップからデータを復元するようにしてください。
# /usr/sbin/metastat -p >> /etc/lvm/md.tab