Oracle® Solaris Cluster データサービス計画および管理ガイド

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更新: 2014 年 9 月
 
 

リソース依存関係プロパティーを変更する方法

この手順では、リソース依存関係プロパティーを設定する方法について説明します。RGM は、あるリソースの別のリソースに対する依存関係をサポートしています。リソースの依存関係をノード単位で指定できますが、これはリソースのノードごとのインスタンスで異なる可能性があります。ノードごとのインスタンスとは、さまざまなノードで同時に (1 つの複数マスターリソースグループ内で) オンラインであるか、またはばらばらに (1 つのフェイルオーバーリソースグループ内で) オンラインであるリソースインスタンスです。リソースプロパティーについては、r_properties(5) のマニュアルページを参照してください。

clsetup ユーティリティーまたは CLI を使用して、リソース依存関係を設定できます。次の手順は、clsetup ユーティリティーでの手順を示しています。

  1. いずれかのクラスタノード上で root 役割になります。
  2. clsetup ユーティリティーを起動します。
    # clsetup

    clsetup のメインメニューが表示されます。


    注 -  CLI を使用して、クラスタノードのサブセットに対するノード単位の依存関係を設定するには、ノード単位の各依存関係を resourcename@nodename という形式で指定します。
  3. リソースグループに対応するオプションの番号を入力し、Return キーを押します。

    「リソースグループ」メニューが表示されます。

  4. リソースのプロパティーを変更するためのオプションの番号を入力し、Return キーを押します。

    「リソースのプロパティーの変更」画面に、このタスクの説明が表示されます。

  5. yes と入力し、Return キーを押します。

    このタスクのためのオプションのメニューが表示されます。

  6. 標準リソースプロパティーを変更するためのオプションの番号を入力し、Return キーを押します。

    このタスクのためのオプションのメニューが表示されます。

  7. プロパティーを変更するリソースに対応するオプションの番号を入力し、Return キーを押します。

    リソースがこの状態にある間に変更できる標準プロパティーだけが表示されます。特定のプロパティーを変更するためにリソースを無効にすることが必要になる場合があります。標準リソースプロパティーの設定の詳細は、r_properties(5) のマニュアルページを参照してください。

    resource_dependencies、resource_dependencies_weak、resource_dependencies_restart、または resource_dependencies_offline_restart プロパティーを変更することを選択できます。

  8. リソース状態が表示されているときに Return キーを押します。
  9. 変更する依存関係プロパティーに対応するオプションの番号を入力し、Return キーを押します。

    現在のプロパティー名、タイプ、説明、および値が表示されます。

  10. 依存関係リストの新しい値を入力し、Return キーを押します。

    このリソースが依存する各リソースを、resource-nameresource-name{qualifier}、または resource-name@node の形式を使用して指定します。詳細は、画面上のテキストを参照してください。

    たとえば、resource_dependencies プロパティーの値を rs1 から rs1@mynode1,rs2@mynode2,rs3 に変更できます。

  11. yes と入力し、Return キーを押します。
  12. コマンドが正常に完了しました」というメッセージが表示されたあとに Return キーを押して、依存関係が設定されたことを確認します。

    入力した新しい値が、そのプロパティーの「現在の設定」列に表示されます。

使用例 2-23  リソース依存関係プロパティーの変更

次の例は、clresource コマンドを使用して、2 つの異なる論理ホスト名リソースに依存するノード単位のリソース依存関係を設定する方法を示しています。この例では、gds-rs と呼ばれるスケーラブルリソースを使用し、ptrancos1 上の trancos-3-rs および ptrancos2 上の trancos-4-rs に対する gds-rs の依存関係を設定します。

ptrancos1# clresource set -p resource_dependencies=trancos-3-rs@ptrancos1, \
trancos-4-rs@ptrancos2 gds-rs
ptrancos1# clresource show -p resource_dependencies gds-rs

=== Resources ===

Resource:                                       gds-rs
Resource_dependencies: trancos-3-rs@ptrancos1 trancos-4-rs@ptrancos2

--- Standard and extension properties ---
使用例 2-24  リソースの依存関係のプロパティーの表示

次の例は、scha_resource_get command コマンドを使用して、2 つの異なる論理ホストリソースに依存するノード単位のリソースの依存関係を取得する方法を示しています。ノード単位のリソースの依存関係を設定するには、clresource set コマンドを使用する必要があります。この例では、gds-rs と呼ばれるスケーラブルリソースを使用し、ptrancos1 上の trancos-3-rs および ptrancos2 上の trancos-4-rs に対する gds-rs の依存関係を設定します。

ptrancos1 ノードから:

ptrancos1(/root)$ scha_resource_get -O RESOURCE_DEPENDENCIES -R gds-rs
trancos-3-rs
ptrancos1(/root)$ scha_resource_get -O RESOURCE_DEPENDENCIES_NODE -R gds-rs ptrancos1
trancos-3-rs
ptrancos1(/root)$ scha_resource_get -O RESOURCE_DEPENDENCIES_NODE -R gds-rs ptrancos2
trancos-4-rs
ptrancos1(/root)$ scha_resource_get -Q -O RESOURCE_DEPENDENCIES -R gds-rs
trancos-3-rs@ptrancos1 
trancos-4-rs@ptrancos2
ptrancos1(/root)$ scha_resource_get -O NETWORK_RESOURCES_USED -R gds-rs
trancos-3-rs

ptrancos2 ノードから:

ptrancos2(/root)$ scha_resource_get -O RESOURCE_DEPENDENCIES -R gds-rs
trancos-4-rs
ptrancos2(/root)$ scha_resource_get -O RESOURCE_DEPENDENCIES_NODE -R gds-rs ptrancos1
trancos-3-rs
ptrancos2(/root)$ scha_resource_get -O RESOURCE_DEPENDENCIES_NODE -R gds-rs ptrancos2
trancos-4-rs
ptrancos2(/root)$ scha_resource_get -Q -O RESOURCE_DEPENDENCIES -R gds-rs
trancos-3-rs@ptrancos1
trancos-4-rs@ptrancos2
ptrancos2(/root)$ scha_resource_get -O NETWORK_RESOURCES_USED -R gds-rs
trancos-4-rs