リソースプロパティーを変更する方法 (GUI)

この手順では、Oracle Solaris Cluster Manager GUI を使用してリソースの標準および拡張プロパティーを変更する方法について説明します。また、GUI を使用すると、リソースを作成することもできます。

1. クラスタ上で Oracle Solaris Cluster Manager にログインします。

   ログイン手順については、Oracle Solaris Cluster システム管理 のOracle Solaris Cluster Manager にアクセスする方法を参照してください。

2. 「リソースグループ」をクリックし、リソースが属するリソースグループの名前をクリックして、編集するリソースをクリックします。
3. 「プロパティー」タブをクリックし、「編集」をクリックします。

   リソースプロパティーは、拡張プロパティー、システムプロパティー、タイムアウトプロパティー、ノードごとの拡張プロパティーの 4 つのカテゴリに分かれています。

4. 変更する編集可能なプロパティー値を選択し、新しい値を入力します。

   拡張プロパティーはリソースによって異なり、また一部の拡張プロパティーはノードごとに定義されます。これらのプロパティーの中には、RTR ファイル内のプロパティーごとに調整可能なプロパティーに対して設定された値に基づいて GUI で編集できるものもあります。プロパティーには、インラインで編集されるものとウィザードで編集されるものがあります。GUI では、次のプロパティーを編集できます。

   プロパティーのタイプ 名前 説明 システム 説明 このリソースの説明を提供します。 開始/停止メソッドの障害に対する RGM の応答 Start または Stop メソッドが失敗した場合のフェイルオーバー動作を制御します。 NONE – 開始または停止メソッドが失敗しても、RGM は復旧アクションを実行しません。 SOFT – Start または Prenet_start メソッドが失敗した場合、RGM はリソースを別のノードに再配置します。停止メソッド (Monitor_Stop、Stop、または Postnet_Stop) が失敗した場合、SOFT は NONE と同じです。 Hard – Start または Prenet_start メソッドが失敗した場合、RGM はリソースを別のノードに再配置します。Stop メソッドが失敗した場合、RGM はノードをリブートしてリソースグループを強制的にオフラインにします。また、別のノード上でリソースを起動しようとする可能性があります。 強いリソース依存関係 このリソースが強い依存関係を持つ、同じグループまたは異なるグループ内のリソースのリストを提供します。リスト内の任意のリソースの起動に失敗した場合、このリソースは起動されません。 弱いリソース依存関係 このリソースが弱い依存関係を持つ、同じグループまたは異なるグループ内のリソースのリストを提供します。グループ内でのメソッド呼び出しの順序は、弱い依存関係によって決まります。 再起動リソース依存関係 このリソースが再起動依存関係を持つ、同じグループまたは異なるグループ内のリソースのリストを提供します。 このリソースを再起動する前に再起動しておく必要があるリソース このリソースがオフライン再起動依存関係を持つ、同じグループまたは異なるグループ内のリソースのリストを提供します。 スイッチオーバーを開始する前にリソースグループの削除を実行します RGM が、このリソースを含むリソースグループのスイッチオーバーを開始する前にリソースグループの削除を実行しようとするかどうかを決定します。 スケーラブルサービスにのみ使用されるシステムプロパティー システムリソースグループ このリソースグループに対して特定のアクション (リソースグループの削除など) を実行できるかどうかを決定します。 説明 このリソースの説明を提供します。 利用可能なプライマリノード このリソースのプライマリノードとして機能できるノードを決定します。リスト内のノードの順番は優先順位を示します。 通常の動作での望ましいノード数 通常の運用中にリソースグループを同時に実行できるノードの数を決定します。 新しいクラスタでの自動起動 新しいクラスタが形成されるときに RGM がリソースグループを自動的に起動するかどうかを制御します。 フェイルバック クラスタメンバーシップの変更時に、リソースグループがオンラインになっているノードのセットを再計算するかどうかを示します。再計算によって、RGM がそのグループを優先度の低いノードではオフラインにし、優先度の高いノードではオンラインにする場合があります。 応答間隔 再構成またはギブオーバーが発生した場合にリソースグループをどこでオンラインにするかを決定するために RGM によって使用される秒数が反映されます。 リソースグループの共用関係 ノード上のほかのリソースグループとの関連で、このリソースグループに必要な共用関係のタイプを示します。あるリソースグループが 2 つ目のグループ内のサービスに強く依存しすぎているために、両方のサービスを同じノード上で実行する必要がある場合、これらのリソースグループは共用されます。 リソースグループの依存関係 別のグループ上の 1 つのリソースグループの依存関係を制御します。 共有ストレージ クラスタファイルシステムがこのリソースグループ内のリソースによって使用されるかどうかを指定します。 ネットワークリソースに依存する非ネットワークアドレスリソース RGM が非ネットワークアドレスリソースの暗黙的で強い依存関係をグループ内のネットワークアドレスリソースに適用するべきかどうかを示します。 パス接頭辞 グループ内のリソースが重要な管理ファイルを書き込むことができるクラスタファイルシステム内のディレクトリが反映されます。 Oracle Solaris プロジェクト名 このプロジェクトに関連付けられた Oracle Solaris Cluster が反映されます。これを使用して Oracle Solaris リソース管理機能をデータサービスに適用します。 モニタリング モニタリングが有効になっているかどうかを示します。 プロセッサセット リソースグループを実行するプロセッサセット内のプロセッサの最小数を決定します。 リソースグループの CPU シェア リソースグループに関連付けられた CPU シェアの数とプロセッサセットのサイズを決定します。 最小 CPU デフォルトのプロセッサセットで使用可能な CPU の最小数が反映されます。 優先順位 リソースグループがマスターノードに割り当てられる順序を決定します。優先度が高いほど、サービスの重要度も高くなります。デフォルトは 500 です。 プリエンプションモード ノードの過負荷のため、優先順位の高いリソースグループによってリソースグループがノードから横取りされる可能性を決定します。Has_Cost 値は、このリソースグループの横取りにコストが関連付けられていることを意味します。No_Cost 値は、このリソースグループの横取りのコストがゼロであることを示します。Never 値は、負荷制限を満たすためにリソースグループを現在のマスターから移動できないことを意味します。 負荷係数 負荷制限を設定することにより、ノード間でのリソースグループの自動負荷分散を有効にします。負荷係数は、リソースグループが消費する負荷制限の量に対応します。各負荷係数のデフォルト値は 0 であり、最大値は 1000 です。 タイムアウト 完全な検証期間 高オーバーヘッドのリソース障害検証の呼び出し間隔 (秒) が反映されます。 障害のあとの再起動の試行回数 過去 n 秒以内にこのリソースで発生した再起動リクエストの数を決定します。ここで、n は、再起動の回数を数える期間プロパティーの値です。 再起動の回数を数える期間 失敗したリソースの再起動の試行を数える秒数を設定します。 初期化メソッドのタイムアウト リソースが管理状態になったときに、そのリソースの 1 回かぎりの初期化を実行します。 更新メソッドのタイムアウト デフォルトは 300 です。 検証メソッドのタイムアウト デフォルトは 300 です。 モニター開始メソッドのタイムアウト RGM がこのメソッドの呼び出しに失敗したと判断するまでの秒数が反映されます。デフォルトは 300 です。 モニター停止メソッドのタイムアウト RGM がこのメソッドの呼び出しに失敗したと判断するまでの秒数が反映されます。デフォルトは 300 です。 モニターチェックメソッドのタイムアウト RGM がこのメソッドの呼び出しに失敗したと判断するまでの秒数が反映されます。デフォルトは 300 です。 ネットワークインタフェース事前起動メソッドのタイムアウト デフォルトは 300 です。 ネットワークインタフェース停止後メソッドのタイムアウト デフォルトは 300 です。

   これらのプロパティーの詳細は、r_properties(5)、rg_properties(5)、rt_properties(5) の各マニュアルページを参照してください。

5. 「保存」をクリックします。