クライアントのアーキテクチャー (SPARC または x86) ごとに、およびインストール可能にする必要のある Oracle Solaris オペレーティングシステムごとに、インストールサービスを作成します。
詳細は、Oracle Solaris 11.3 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の 割り当てられている管理権利の使用を参照してください。
ローカルまたはリモートの DHCP サポートが適切に設定されていることを確認します。
使用できるすべてのオプションについては、installadm(1M) のマニュアルページを参照してください。次に例を示します。
installadm create-service -s source -y
ネットイメージのデータソースを指定します。この値は IPS AI ネットイメージパッケージの FMRI 識別子とすることができ、デフォルトは install-image/solaris-auto-install です。値は AI ISO イメージファイルのフルパス名とすることもできます。
自動生成されたイメージパスの使用を確認するプロンプトを抑制します
この例では、SPARC クライアント用のインストールサービスを作成します。ネットワークは 1 つのサブネットで構成されており、AI サーバーはネットワークの DHCP サーバーとしても動作します。DHCP サーバーがまだ構成されていない場合は、ISC DHCP サーバーが構成されます。ISC DHCP サーバーがすでに構成されている場合は、その DHCP サーバーが更新されます。
AI サーバーが直接接続されているサブネット上に AI クライアントが存在せず、AI サーバーがマルチホームである場合は、–B オプションを使用して、ブートファイルサーバーのアドレス (通常はこのシステム上の IP アドレス) を指定します。このオプションは、複数の IP アドレスが AI サーバーに構成され、DHCP リレーが採用されている場合にのみ必要です。その他の構成では、ソフトウェアでこれを自動的に決定できます。
このコマンドが x86 ISO ファイルを使用して実行された場合の出力の違いは、ISO ファイルの名前、作成したサービスの名前とアーキテクチャータイプ、および作成されるブートファイルの説明のみです。x86 の出力については、使用例 18を参照してください。
# installadm create-service -s /var/tmp/images/sparc/sol-11_3-ai-sparc.iso -y 0% : Service svc:/network/dns/multicast:default is not online. Installation services will not be advertised via multicast DNS. 0% : Creating service from: /var/tmp/images/sparc/sol-11_3-ai-sparc.iso 36% : Transferring contents 36% : Creating sparc service: solaris11_3-sparc 36% : Image path: /export/auto_install/solaris11_3-sparc 36% : Setting "solaris" publisher URL in default manifest to: 36% : http://pkg.oracle.com/solaris/release/ 36% : Creating default-sparc alias 36% : Setting "solaris" publisher URL in default manifest to: 36% : http://pkg.oracle.com/solaris/release/ 36% : Setting the default SPARC bootfile(s) in the local DHCP configuration to: 36% : http://10.80.239.2:5555/cgi-bin/wanboot-cgi 100% : Created Service: 'solaris11_3-sparc' 100% : Refreshing SMF service svc:/system/install/server:default 100% : Restarting SMF service svc:/network/dhcp/server:ipv4 # installadm list Service Name Status Arch Type Secure Alias Aliases Clients Profiles Manifests ------------ ------ ---- ---- ------ ----- ------- ------- -------- --------- default-sparc on sparc iso no yes 0 0 0 1 solaris11_3-sparc on sparc iso no no 1 0 0 1使用例 18 IPS パッケージを使用した X86 インストールサービスの作成
この例では、ローカル DHCP サービスを使用せずに x86 AI サーバーを使用します。IPS パッケージからのネットイメージを使用して、x86 クライアント用のインストールサービスを作成します。このコマンドは、オプションが指定されないときのデフォルトの動作も示しています。IPS パッケージを使用するときにほかの情報が指定されない場合、AI クライアントのアーキテクチャーは AI サーバーのアーキテクチャーと同じであると仮定されます。この AI サーバーが SPARC システムである場合は、–a i386 オプションを指定して、x86 インストールサービスを作成することを指定する必要があります。
このコマンド出力は、DHCP 構成に必要なブートファイルに加えて、DHCP 構成に必要なブートサーバー IP アドレスも提供します。
このコマンドが SPARC を作成するために実行された場合の出力の違いは、サービスの名前とアーキテクチャータイプ、および作成されるブートファイルの説明のみです。SPARC の出力については、使用例 17を参照してください。
# installadm create-service -y 0% : Creating service from: pkg:/install-image/solaris-auto-install 0% : Using publisher(s): 0% : solaris: http://pkg.oracle.com/solaris/release/ 5% : Refreshing Publisher(s) 7% : Startup Phase 15% : Planning Phase 61% : Download Phase 90% : Actions Phase 91% : Finalize Phase 91% : Creating i386 service: solaris11_3-i386 91% : Image path: /export/auto_install/solaris11_3-i386 91% : Setting "solaris" publisher URL in default manifest to: 91% : http://pkg.oracle.com/solaris/release/ 91% : DHCP is not being managed by install server. 91% : Creating default-i386 alias 91% : Setting "solaris" publisher URL in default manifest to: 91% : http://pkg.oracle.com/solaris/release/ 91% : DHCP is not being managed by install server. 91% : No local DHCP configuration found. This service is the default 91% : alias for all PXE clients. If not already in place, the following should 91% : be added to the DHCP configuration: 91% : Boot server IP: 10.80.239.2 91% : Boot file(s): 91% : bios clients (arch 00:00): default-i386/boot/grub/pxegrub2 91% : uefi clients (arch 00:07): default-i386/boot/grub/grub2netx64.efi 91% : 100% : Created Service: 'solaris11_3-i386' 100% : Refreshing SMF service svc:/system/install/server:default # installadm list Service Name Status Arch Type Secure Alias Aliases Clients Profiles Manifests ------------ ------ ---- ---- ------ ----- ------- ------- -------- --------- default-i386 on i386 pkg no yes 0 0 0 1 solaris11_3-i386 on i386 pkg no no 1 0 0 1使用例 19 異なるアーキテクチャーに対するインストールサービスの作成
デフォルトでは、インストールサービスが作成されると、アーキテクチャーは AI サーバーと同じになります。別のアーキテクチャーのサービスを作成する場合、–a オプションを使用します。次の例では SPARC AI サーバー上に x86 サービスが作成されます。
# installadm create-service -n solaris11_3-i386 -a i386 -y使用例 20 x86 クライアントを自動的にインストールするサービスの作成
x86 クライアント上の GRUB メニューのデフォルトエントリでは、AI が自動的に開始されません。インストールが自動的に開始されるように GRUB メニューをカスタマイズするために、次のコマンドを使用できます。
# installadm create-service -s /var/tmp/images/i386/sol-11_3-ai-x86.iso -y -b install=true