システム構成プロファイルは、システムの構成を一連の構成パラメータとして SMF プロファイルの形式で指定します。システム構成プロファイルは、適切な SMF サービスに対して SMF プロパティーを設定します。
システム構成プロファイルは、AI インストール後のシステムの初回ブート時に適用されます。特定の構成領域を担当する SMF サービスは、SMF プロパティーを処理し、それに応じてシステムを構成します。
各 AI クライアントは、任意の数のシステム構成プロファイルを使用できます。 たとえば、1 つの AI クライアントに、そのクライアントのホスト名と IP アドレスのみを提供するプロファイルを割り当てることができます。同じ AI クライアントとほかの多くのクライアントに、より広範囲に適用できるプロパティー値を設定するほかのプロファイルを割り当てることができます。
特定の AI クライアントにシステム構成プロファイルが提供されない場合、インストール後の初回ブート時に、そのシステム上で対話型の構成ツールが開きます。この構成ツールを対話形式で使用する方法については、システムの再構成を参照してください。
システム構成プロファイルの作成には、次のいずれかの方法を使用します。
対話型構成ツールを実行し、出力をファイルに保存します。次のコマンドでは、対話型で入力した応答から有効なプロファイルを sc.xml に作成します。
# sysconfig create-profile -o sc.xml
構成ツールを使用してプロファイルファイルを作成する方法については、SCI ツールを使用したシステム構成プロファイルの作成を参照してください。
システム構成プロファイル内での構成の指定およびシステム構成プロファイルの例に示されるプロパティー仕様を使って、システム構成プロファイルを手動で作成します。
すべてのシステム構成プロファイルに次の行を含めます。
<!DOCTYPE service_bundle SYSTEM "/usr/share/lib/xml/dtd/service_bundle.dtd.1"> <service_bundle type="profile" name="sysconfig"> <!-- service, property_group, property, and propval specifications --> </service_bundle>
該当しないサービスまたはプロパティーを指定した場合、その指定は無視されます。
特定のプロパティーを何度も指定しないでください。
派生マニフェストスクリプトは、スクリプトの実行時にシステム構成プロファイルを作成できます。使用例 65を参照してください。
システム構成プロファイルでは、プロパティーと属性の値を 2 つの方法で表現できます。1 つのプロファイルで両方の方法を使用できます。
この章に示されるプロパティー仕様を使って、プロファイルがインストールサービスに追加される前に値を明示的に入力できます。
システム構成プロファイルには、そのプロファイルを使用してシステムをインストールするときに有効な値に置き換えられる変数を含めることができます。
作成中のシステム構成プロファイルの構文の正しさを検証するには、installadm validate コマンドを使用します。このプロファイルを追加する予定のインストールサービスはすでに存在している必要があります。システム構成プロファイルの検証 サブコマンドの詳細は、Validating a System Configuration Profileを参照してください。
システム構成プロファイルをインストールサービスに追加するには、installadm create-profile コマンドを使用します。create-profile サブコマンドは、プロファイルを検証してから、それらをインストールサービスに追加します。
適切な AI クライアントがそのシステム構成プロファイルを選択するように条件を指定します。条件を指定しない場合は、すべての AI クライアントがこのプロファイルを使用します。
このプロファイルが AI クライアントに適用される環境を、–e オプションで指定します。この環境は、インストール環境で使用されるプロファイルの場合は install、インストール後に使用されるプロファイルの場合は system、どちらの環境でも使用できるプロファイルの場合は all のいずれかに設定できます。
単一の AI クライアントが複数のシステム構成プロファイルに一致し、複数のシステム構成プロファイルを使用する場合もあります。特定のプロパティーが何度も指定されるような一連のプロファイルを使用する AI クライアントがないようにしてください。AI クライアントが特定のプロパティーの複数の指定を受け取る場合は、そのプロパティーの値が各指定で同じであっても、構成している SMF サービスの動作は未定義です。
AI クライアントがインストールサービスのシステム構成プロファイル用に指定されたどの条件にも一致しない場合は、インストール後の最初のブート時に、対話型構成ツールがそのシステムで開きます。
特定のインストールサービスに追加されているプロファイルを一覧表示し、プロファイルごとに指定されている条件と環境を一覧表示するには、installadm list コマンドを使用します。
プロファイル用に指定されたクライアント選択条件を変更するか、またはそれに追加するには、installadm set-criteria コマンドを使用します。
このプロファイルがインストール環境で使用されるようにプロファイルの名前を変更したり、プロファイルの環境値を設定したりするには、installadm set-profile コマンドを使用します。
インストールサービスに追加されているプロファイルの内容のコピーを取得するには、installadm export コマンドを使用します。そのコピーを変更して別のプロファイルを作成できます。
インストールサービスにすでに追加されているプロファイルの内容を置き換えるには、installadm update-profile コマンドを使用します。
これらのサブコマンドの詳細は、インストールサービスの操作および installadm(1M) のマニュアルページを参照してください。