Trusted Extensions は、本文ページおよびバナーページとトレーラページにセキュリティー情報を印刷します。この情報は、/etc/security/tsol/label_encodings ファイルと /usr/lib/cups/filter/tsol_separator.ps ファイルから取得されます。80 文字より長いラベルは短縮されて、すべてのページの最上部と最下部に印刷されます。短縮は、矢印 (->) で示されます。本文ページが横長で印刷される場合でも、ヘッダーおよびフッターのラベルは縦長方向で印刷されます。例については、Figure 19–4を参照してください。
印刷ジョブに表示されるテキスト、ラベル、および警告は構成可能です。テキストは、ローカライズのために別の言語のテキストで置き換えることもできます。セキュリティー管理者は次の構成を行うことができます。
バナーページとトレーラページのテキストをローカライズまたはカスタマイズする
本文ページまたはバナーページとトレーラページの各種フィールドに印刷される代替ラベルを指定する
テキストまたはラベルを変更または省略する
ラベルなしプリンタに割り当てられたユーザーは、ラベルなしで印刷できます。独自のプリンタサーバーを持つラベル付きゾーンのユーザーは、solaris.print.unlabeled 承認が割り当てられていれば、ラベルなしで印刷できます。Trusted Extensions プリンタサーバーで制御されているローカルプリンタにラベルなしで印刷するよう、役割を構成することができます。補足情報については、Trusted Extensions の印刷制限の引き下げを参照してください。
次の図は、デフォルトのバナーページを示し、デフォルトのトレーラページがどのように異なるかを示しています。コールアウトは各種セクションを示しています。これらのセクションのテキストのソースについては、Trusted Extensions Label Administration の第 4 章Labeling Printer Outputを参照してください。トレーラページでは、外側の線が異なっています。
図 19-1 ラベル付き印刷ジョブの一般的なバナーページ
図 19-2 トレーラページの相違点
デフォルトでは、各本文ページの最上部と最下部に「Protect as」格付けが印刷されます。「Protect as」格付けは、ジョブのラベルの格付けが minimum protect as 格付けと比較される際の優位格付けです。minimum protect as 格付けは label_encodings ファイルで定義されます。
たとえば、ユーザーが Internal Use Only セッションにログインしている場合、ユーザーの印刷ジョブはそのラベルになります。label_encodings ファイル内の minimum protect as 格付けが Public の場合は、Internal Use Only ラベルが本文ページに印刷されます。
図 19-3 本文ページの最上部と最下部に印刷されたジョブのラベル
本文ページがランドスケープモードで印刷されるとき、ラベルはポートレイトモードで印刷されます。次の図は、ランドスケープモードで印刷された本文ページの「Protect As」ラベルがページ境界を越えている様子を示しています。ラベルは 80 文字に短縮されます。
図 19-4 本文ページがランドスケープモードで印刷されるとき、ジョブのラベルはポートレイトモードで印刷される
次の表は、セキュリティー管理者が /usr/lib/cups/filter/tsol_separator.ps ファイルの変更によって変更できるトラステッド印刷の項目を示しています。
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