Trusted Extensions 構成と管理

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更新: 2014 年 7 月
 
 

mlslabel プロパティーとシングルレベルのファイルシステムのマウント

ZFS で提供されるセキュリティーラベルプロパティー mlslabel には、データセット内のデータのラベルが含まれます。mlslabel プロパティーは継承可能です。明示的なラベルを持つ ZFS データセットは、Trusted Extensions が構成されていない Oracle Solaris システムではマウントできません。

mlslabel プロパティーが未定義の場合、そのデフォルト値は、ラベルなしを示す文字列 none になります。

    ZFS データセットをラベル付きゾーンでマウントすると、次のことが起こります。

  • データセットにラベルが付いていない、つまり mlslabel プロパティーが未定義の場合は、mlslabel プロパティーの値が、マウント先となるゾーンのラベルに変更されます。

    大域ゾーンの場合、mlslabel プロパティーは自動的には設定されません。admin_low というラベルが明示的に付けられたデータセットは、読み取り専用でマウントする必要があります。

  • データセットにラベルが付いている場合、カーネルは、そのデータセットのラベルがマウント先となるゾーンのラベルと一致するか確認します。ラベルが一致しない場合には、ゾーンで下位読み取りマウントが許可されていないかぎり、マウントは失敗します。ゾーンで下位読み取りマウントが許可されている場合、低いレベルのファイルシステムは読み取り専用でマウントされます。

コマンド行から mlslabel プロパティーを設定するには、次のような構文を使用します。

# zfs set mlslabel=public export/publicinfo

初期ラベルを設定したり、デフォルト以外のラベルを高いレベルのラベルに変更したりする場合は、file_upgrade_sl 特権が必要となります。ラベルを削除する、つまりラベルを none に設定する場合は、file_downgrade_sl 特権が必要となります。この特権は、デフォルト以外のラベルを低いレベルのラベルに変更する場合にも必要となります。