Oracle Solaris ソフトウェアだけを実行して Trusted Extensions を使用していないシステムでは、役割の使用は任意です。Trusted Extensions を使用して構成されたシステムでは、root 以外のいくつかの役割によりシステムが管理されます。通常は、システム管理者役割とセキュリティー管理者役割が管理機能を実行します。場合によっては、初期設定後に root 役割が管理できます。デスクトップシステムでは、ユーザーが役割を引き受けるとワークスペースが役割ワークスペースに変化します。
Trusted Extensions で役割が使用可能なプログラムは、特殊なプロパティーであるトラステッドパス属性を保持します。この属性は、プログラムが TCB の一部であることを表します。トラステッドパス属性は、プログラムが大域ゾーンから起動された場合に利用できます。
Oracle Solaris と同様、権利プロファイルは役割の機能の基本です。権利プロファイルと役割については、Oracle Solaris 11.2 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の第 1 章権利を使用したユーザーとプロセスの制御についてを参照してください。